映画の予告編で、面白そうと思って小説を読んでみたが、すばらしく面白かった。
荒唐無稽なのかなと思って、読んでみたのだが、それだけではないのだ。
何と、笑えるだけでなく、泣けるのだ。
それに、剣劇にも満足するし、最強の忍者も出てくる。
盛りだくさんで、飽きさせないのだ。
映画も是非、見てみたくなった。
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14編の山岳小説の短編集だ。
長編の「孤高の人」を読んだ後だと、ちょっと、物足りなさを感じないこともなかったが、どれも、面白かった。
しかし、一つ、ユニークな作品があり、印象に残った。それは、「涸沢山荘にて」だ。
何しろ、主人公の、チーコとジョージなのだが、タレントのリュウチェル、ペコのような二人組が、軽井沢とまちがえてテニスラケットを持って、涸沢に登るのだ。
そして、雪崩にあい、持ってい . . . 本文を読む
「孤高の人」上下巻、約1000ページを一気に読んだ。
こんなに面白い作品は、近頃、読んだことがない。
おそらく、自分の生涯でも、トップ10に入るだろう。
日本登山界に不滅の足跡を残した単独行の加藤文太郎の生涯を描いているのだが、単に山登りだけでなく、その人生を描いているという点で、秀逸なのだ。
著者の新田次郎は、加藤文太郎に一度、富士山の測候所で会ったことがあるという。それが、おそらく、こ . . . 本文を読む