「聖の青春」を書いた大崎氏の「将棋の子」を読んでみた。
将棋のプロになるには、奨励会に入って四段にならなければならない。
しかし、26歳という年齢制限があり、夢破れて奨励会を退会していった若者を描いたものだ。
何人もの登場人物が出てきて、それぞれのストーリーが語られるが、主人公である成田氏の人生は壮絶と言えるかもしれない。
羽生世代のような強い棋士が一時期にたくさん出てくると、 . . . 本文を読む
文庫版サイズの安西徹雄氏の「英文読解術」を読んでみた。
英文解釈の一歩向こうに抜け出るために米国のコラムを3人の著者、8作品を題材として読みとくというものだ。
このくらいを読めれば、一応、実際の役にたつレベルとのことだ。
最後の一作品を除けば、どれも、内容的に面白く読めた。最近、洋書の流し読みより精読に力を入れようかと思っているので、2~4ページのコラムはちょうどよかった。
特に、印象に残 . . . 本文を読む
公立高校の入試問題と答えが新聞に載っていたので、どんなテストか、英語についてやってみた。
活字が小さすぎて、読むのに大変苦労した。それを言い訳にするわけではないが、ケアレスミスもあり、満点は取れなかった。
だが、非常に面白い問題が出ていて、工夫が感じられた。
自分が中学生の頃に、このような問題が出ていれば、もう少し、英語に興味を持てただろうか?
一つを紹介しよう。
A coffee sh . . . 本文を読む
何年か前に映画にもなった「聖の青春」を読んでみた。
これは、将棋の羽生世代の一人である村山聖の29年という短い人生を描いたものだ。
ネフローゼという重い腎臓病に子供のころ発病しながら、将棋界の最高峰のA級リーグまで上り詰めた村山聖がモデルだが、師匠の森信雄七段との交流には、感動する。
親でもない、師匠、弟子の関係で、ここまでの交流ができるということは、この上ない宝なのかも知れない。
死と向 . . . 本文を読む
こちらも、「山と渓谷」の2018ブックガイドから手にとった。
人はなぜ山に登るようになったかという登山の歴史につぃて書かれたものである。
しかし、さすが中公新書だけあって、学術書的色彩が強く、つまみ読みになってしまった。
ただ、古い伝説的な話の中に面白い箇所があった。例えば、西洋では博物学の探求から山に登り始めた可能性もあり、レオナルド・ダビンチも登ったらしいとか。イエスキリストをとらえた提 . . . 本文を読む
今年はじめの「山と渓谷」に、登山者のためのブックガイド2018というのがあり、その中から、選んで読んでみた。
著者の山際淳司氏と言えば、スポーツ関係のノンフィクションなどで有名だが、本書の当初の題名は、「山男たちの死に方ーー雪煙の彼方に何があるか」というものだった。
その題名の通り、内容としては、日本及び海外の名アルピニストたちの雪煙の中に消え去った思いや、危険をおかしても山に登るアルピニスト . . . 本文を読む