秋晴れの文化の日、菊花大会の開かれていた神代植物公園を、ゆっくり歩きました。
丁寧に育てられた、見事な菊たち。
中でも、この菊には、目を奪われました。
荘厳だとすら思う、不思議な金茶色です。
花びらの重なり、グラデーション、造形の美しさ。人と天然が手をとると、彼岸の鎮まりを感じさせる作となるのかと、感じ入りました。
…私は怖さを感じました。極める厳しさに。(微笑)
丹精された厚物の菊花が、普通の菊に感じる面白さ(笑)。
さまざまな評価ポイントごとに品評されるコーナーを見ていると、見学者に話しかけられる機会が、今年は何度もありました。コロナ禍を過ごして、人は話に飢えていて。ささやかな交流を求めている、と、私は感じました。
3本立ては、天・地・人を現して。同じ株から、天を高く、育てて、咲かせる技を評価するとのこと。(天>>地>=人、地と人は揃ってもよい)
根元まで、葉が落ちず、配慮の細やかさに目を取られます。
花の下にあるのは輪台と呼び、まっすぐ茎を伸ばす添え木に取り付けられています。
不思議なことに、輪台をつけると、花が引き立つ、視覚的な効果があります。円形に拡がる様が、くっきり判るからかと、思いました。
そして、花のひとひらごとも、実は一本ごとに、しなやかに伸びるように、人が力を添えているのだと! 伸びないものは、省きもする。そうやって、この花火のような菊は仕上がっていくのだそう。
会場では、手入れにいらした作り手さんも又、来園者にたくさん、話をされていて。
菊花を愛でながら、実は、人が人と話せる時間を楽しんでいるのだと、思いました。
コロナ禍が、私達から奪っていた、何気ない立ち話が返ってきた、と嬉しく思いました(ニッコリ)。
菊車はまだまだ!(笑)
この小さな蕾が全部咲きそろえば、花車は完成します。毎年・人の情念の深さを感じます。
パンパスグラスは見事な姿に。人の3倍以上なので、一日中、背比べ撮影会場になるのです(笑)。
薔薇園のこの日の一枚。淑やかで清潔な誘惑(笑)。
■都立神代植物園、東京都調布市
✳︎入場予約券をネットからダウンロードして、お出かけください。
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