トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

幾何回転体、スフェリコンとオロイドの製作

2019-11-20 | 何よりの楽しみ
 先に「楽々製作」を狙い加工デザインを変更したヘキサ・スフェリコンだったが遊び勝手は先の板構成の方が良いように感じて再度、作るなら先般のモデルにする。同じ幾何回転体のスフェリコンとオロイドは端材が使えそうなので板に製図して糸のこ盤で円盤を切り抜いた。この段階ではコースター、あるいはパンケーキみたいに見える円盤でしかない。

 糸のこ盤で切り出した円盤の外周は滑らかさが無いから木工旋盤で外周を削り両肩のR加工も施しておく。このR加工の出来不出来が転がり運動の円滑さをも決定する。この旋盤加工の前に中心に軸穴を開けておく必要があり。この一時的な穴が無いと旋盤加工が出来ない。この穴は外周を仕上げたらダボで埋める。
 両端から圧で押さえ加工する事もしたのだが外径に比べ圧着版の径と圧力が弱く切削中に動きやすく板に回転傷をつけやすかった。どうせ傷物を作るならダボ加工の方が確実なのだ。

 スフェリコンの場合は完成してから埋めてもかまわないけれど、オロイドの場合は組み合わせで隠れるにしろ溝を切り出す前にダボで埋め接着を完了させておいた方が始末が綺麗だ。
 旋盤加工の最初は2枚組で外周を削り、R加工は1枚づつになる。この二枚はペアで組み立てまで一緒だ。寸法精度が出せれば1枚づつの加工でR加工も済ませられるものの、糸のこ盤で円盤を切り抜く際に凸凹は生じるから2枚一緒の外周切削の方が同一寸法を楽に出せる。

 ペアごとにミゾを切り出す。緩みが無い方が接着の時に狂いも少なく円滑に転がろうというものである。用材の選択は同じ厚みでスフェリコンもオロイドも製作できるものの、薄板の場合はスフェリコンに使えばお互いに挟み合い、薄さからくる弱さをカバーできる。反対にオロイドに薄板を使用すると組み合わせる部分が少ないから破損の原因になりかねない。

 今回も端材を利用しての製作なので各々10個はまとまらなかった。べニア材ならあるのだが薄く剥離して来るから使わない。

 切り抜いた円盤を外周加工  ➡   1枚づつR加工  ➡   溝切し組み合わせ接着

 工程を見れば手を出しにくい回転体だけれど、ホームセンターでコースター用などの様々な直径の円盤が売られている。これを購入して嵌め合う溝を切れば工具は鋸だけで製作可能だ。この二種は薄板で作り軽くすると微風でも転がる軽やかさが出るのだがヘキサ・スフェリコンもそうだとは思い至らなかった。質量が増えれば運動エネルギーが増加するけれどヘキサ・スフェリコンは慣性力が邪魔になった。匠への道完成までの道のりは厳しい。

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