一月も終盤になるとニホンアカガエルの産卵が始まる。今期は隣り沢災の河原の砂礫掘りに勤しんでいる結果、水域の巡回が疎かである。その穴を埋めるために災の河原の砂礫掘りを終えてから我がフイールドに立ち寄って水見回りをした。前年の度重なる大量出水で各々の池の水深は浅くなっており早急に浚渫の必要があるものの取水地の破壊に振り回され手が回らないし肩の痛みで腕も肩も回らないのだ。なんと切ない老境だろう。
取水升の在りかが判明しないまま伏流水が得られている状況で送水は維持出来ているのは天恵と言わざるを得ないけれど今日、吐水口で水量を計測したら16ℓ/分だった。通常は黄信号の水量であるが現在、隣り沢の流路は掘削発掘の関係で流路を取水堰から遠ざけている。その結果なら水路を戻せば水量は復活するはずだが、これはその時になってみないと判らない。
さてニホンアカガエルの卵塊があるかどうか水域を辿りながら観察したがまだ産卵はしていなかった。だがエノキ林内に置いたトンボ用の産卵水槽の中にニホンアカガエルのメスが一体沈んでいる。孤爺に気付いて沈んだのかと思ったけれど既に絶命した個体だった。皮膚はまだ新鮮だったし、これと言った外傷も無いので絶命した理由は不明だ。腹部が膨らんでいるから産卵前のメスだと判断したのだが体格が小さ目だから今期、初産卵するはずの個体だったのだろう。水中に置くと水を汚染するので水から出したけれど埋めずに他の肉食生物に供する事にして草の上に置いた。惜しいかな惜しいかな、南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。