トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

災の河原の砂礫掘りは終わった・・・

2025-01-30 | 水辺環境の保全

 覚悟して掘り続けてきた取水堰と取水升発掘作業だったが取水堰躯体に到着確認した12日目の作業で撤退を決めた。掘り続けた砂礫層の厚さは1mもあり、これは予想通りなのだったが取水升の維持管理が可能なように露出し続ける環境にするには取水堰下流を堰は最低でもオーバーフロー部の高さと同じにしなくてはならず、取水堰上流部は自然傾斜角に河床を整え更に浸食防止のために沢止め工を施す必要がある。これを可能にするには堆積した砂礫をダンプ2台分位を移動させる必要があるから、とても孤爺の馬力ではやりきれない。そもそも今回の発掘でも行うのは孤爺位なものなのだ。

 作業の必要上、水流は外してある ➡  発掘した溝に流入させる

 さて堰の躯体にたどり着いたものの水中から露わにするには排水路を更に掘り下げる必要があるけれどそこまでしたとて無益に等しい。現状、フイールドの吐水口での水量は16ℓ/分で黄信号なのだが水量が低下した要因に「砂礫に隙間に砂泥が蓄積」あるいは「作業で流路を遠ざけた事による伏流水の減少」のどちらかか両方の可能性があるものの掘削を止めた事で流路を取水升上部に戻せば伏流水の増加が得られるかも知れない。と言う事で早速、流路を掘り進んだ溝の中に戻したのだ。当然急傾斜の溝を流入していく訳なので砂礫もドドドーと流れ込んでいく。ものの数分で苦労して掘り下げた窪みは埋まってしまった。今回の労苦で報われる事のない老躯ではあるけれどとりあえず納得できたし気は済んだと言えよう。

 確認出来るところまで行ったし、これ以上行う事は二度童の孤爺が賽の河原で延々と崩される石積みを行うに等しい。現場は災の河原であるから「ひと掘りするのはケロの為、二掘りするのはヤゴの為、三掘りするのは界の為・・・」とは言え力尽き、伏流水に神頼み、てなもんや三度笠。

 

 伏流水頼みと言えど流路が逸れれば伏流水は減少する。まあ、流路を取水升上部に通しても砂泥の堆積が早まるから結果は断水なのだが「それまではやれることを行う」で、次なる災の河原の作業は上流部の河床安定工事を行わねばならない。幸いにも立ち枯れした大径木が4本ほど沢筋で調達できるので、これを導流堤代わりに使用する。この伐採と移動据え付けも難儀な作業だが水商売・自転車操業の範疇には変わりない。せめて今期生まれるトンボとカエルの幼体までは育てたい。全ては「水があるか無いか」に掛かっている。カエルが減ればキーストーン種の蛇類も減少するだろうから生態系の破壊はお約束である。


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