トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

棚田部、オーバーフローの補修

2020-07-23 | 水辺環境の保全
 水見回りの度に気になっていたものの、泥を寄せる程度でお茶を濁していた漏水が待ったなしになった。除伐作業の前に一仕事と相成ったのだった。このオーバーフローは何度か作り替えて、現在の設えは梁材を使い強固に据えたのだったが猪に負けてしまった。猪の通り道として堰の両脇を通るようになってヒズメで削られ続けた結果、ダダ洩れになってしまったのである。こうなると補修に手出しをせざるを得ない。先日に除伐したクワから杭を必要本数削り出して現場へ行った。

 漏水路に土を盛っただけでは用をなさぬので杭列で崩れを押さえ、そこに粘土質の用土を詰め込む。それだけではまた威野志士様の足掛かりにされ崩されるのは必定なので厚材をあて崩れ防止とした。後はオーバーフロー周囲を作り直して終了した。
 棚田の水稲は収穫するわけでも無いから土用干しも水切れも気にする事は無いのだが水生生物には死活問題だ。そう思うと手を出さざるを得ず、根治作業と思っても思わぬ伏兵が破壊工作するから水商売はいつまでも水商売のままなのだった。

 まあ、二度童は三途の河原でなく姥捨て山の漏水で泣きを見ているのだった。ここでハタと気が付いた。正確にはハタでなく田んぼなのだが「御仏は鬼にいじめられる童を何故救わず、鬼を罰しないか?」というテーゼである。それでは「救い」が無いのである。しかし何だ、ここで救ったら物語はつまらん。作業も無くなれば人生も詰まらん、事になっちまう。そう、虚無の世界はトドのつまりで良いのだっち。

                ➡    補修完了


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