母と児は頬を寄せ合い息合わせ綿毛飛ばして指さす彼方
幼子は綿毛吹きつつ左手にとうに萎れた花を持つなり
綿毛満つタンポポ野原童らは蹴散らし走る呼びかいながら
野を埋めし黄色き花は既にもう綿毛となりて風のまにまに
母と児は頬を寄せ合い息合わせ綿毛飛ばして指さす彼方
幼子は綿毛吹きつつ左手にとうに萎れた花を持つなり
綿毛満つタンポポ野原童らは蹴散らし走る呼びかいながら
野を埋めし黄色き花は既にもう綿毛となりて風のまにまに
泥水池1の泥浚いを実施した。今回も長柄のジョレンで行った。スコップだと池に入って泥を浚い持ち上げ運ばなくてはならないが、これだと堤の上から一間先までジョレンが届く。
何より引き寄せるだけなので、スコップ作業と比較すると段違いに負担が減る。それでも堤15メートルに泥を上げ盛っていると汗が滴る。
堤のかさ上げは数センチ程度にしかならないと思うが、この数センチが大きいのである。ある程度乾燥するまで立ち入りは出来ないけれど、高さと幅が増した堤は安心感がある。過去の出水量なら越流は防げる高さだ。
今季初めての重作業なので、帰宅しても疲労感が残ったままで、テレビを見ていると睡魔が来る。まあ、今日の作業は水魔に対抗する作業でもあった。
アザミ類の中では開花が早いノアザミだが、もう開花株がある。盛期になるとアゲハが訪れるので鑑賞ポイントにもなる植物だ。
今日は黒いアゲハが飛翔していた。盛期に見る個体よりかなり小振りで「春型」と呼ばれるタイプがあるかどうか承知していないけれど、キアゲハの春型程度の大きさだった。
尾状突起が長めに感じたので、図鑑対照で判明するかと思ったのだけれど「オナガアゲハ」ではなさそうだ。撮影出来て対照確認できれば良いのだけれど、飛び続けて止まってくれなかった。
周囲にはツマキチョウも飛翔しているが、これも止まってくれない。比較的撮影しやすいのはシロチョウやキチョウの類だ。
すでにキアゲハは飛翔しているが個体数はすくなく、アザミとアゲハの撮影はまだ先になるだろう。アザミの名前は「欺く」からきたのだと朧な記憶があるが、見ただけで「棘々」の葉や茎であるから「欺かれる」方が悪いし、「見ての通り」の「棘々」なのだから「欺く」とは少々異なると思っている。
好きな花だし、このネーミングは少々異議ありである。まあ、どうでも良い事であるが、クロチョウの撮影出来なかった事が悔しい。
声染めたタンポポ野原すでにもう綿毛の原となりて我が前
吹き飛ばし茎を投げ捨て幼子は母の顔見つまた綿毛摘む
一息で飛ばぬ綿毛をなおも吹くわらべの顔を母は笑み見ゆ
花咲かせ綿毛飛ばせば来春はまた広がりて花の原かな
我が身にはローソクの火に思えたり目出度く吹くか吹いて消えしか
食草園の一角にあるイボタの根元にキジョランを定植した。4号鉢まで育成してきたが、もう自然状態に置いても大丈夫だろう。播種して4年目で20㎝程度だから成長は悪い。イボタの樹冠まで届くのに何年かかるのだろうか…。
既に定植した株も数年たつが、まだ40㎝程度である。生育の悪いのはどうも土壌に由来するのではないかと推測している。
それでも、定植3年株には産卵してくれた。昨秋の事になるが、気が付いたのはこの春になってである。生育も思わしくないし、半ば放置状態だったので見落としてしまった。アサギマダラの幼虫は丸く穴を開けた食痕を残す。達人に確認してもらったら「間違いないだろう」と言う。
幼虫はまだお目にかかっていないけれど、今期は遭遇できる期待感がある。
秋の祭りに出品しようと「鼻笛」の試作をした。最初の形はごっつ過ぎてとり止め、写真のようなデザインと加工で制作する事にする。
材料は侵入竹除伐で大量に出る孟宗竹だが、せいぜい2mもあれば100個は出来るから消費には程遠い。それでも、不要な竹で「こんな物も出来る」見本としては良かろう。まあ、これは多分に自画自賛が入る…。
昨年、制作した「口琴」は全く売れなかった。「月並み」から離れるこれも、その範疇にはいるかもしれない「おたく色」が濃い。
鳴るだけでは「芸」がないから「ふなっしー風」やら「トロル風」やらと擬似的に表現してみた。「トトロ風」は吹き位置と歌口の位置関係からデザイン的な表現が難しく頓挫…。音から言うと「フクロウ風」がぴったりなのだが、これは今後の課題だ。
今日16日、ようやくトンボの初見となった。実際は昨日15日なのだが、足元から飛び立った「トンボ!」と思った直後に背景に紛れて見失っている。瞬間だから確認のしようがないのだが、イトトンボではない地味な個体だったから♀に違いない。
帰宅前に水辺を一回りして出会い撮影出来たのが今日。何時もの事ながら名前には苦労する。金属光沢色で翅の黒いトンボ、昔の写真にはアオイトトンボと銘打ってある。図鑑対照すると「カワトンボ」に思えるし、アサヒナカワトンボか日本カワトンボのようにも思える。まあ、どっちでも良い…。
今年の出現は遅いと思っていたのだが、「四月中旬」の括りでとらえれば平年並みだ。昨年は4月7日にダビドサナエを見ている。昨日、一瞬見たのはダビドだったか、ムギワラに感じたのだけれど…。
オスズメバチも初見日となった。動き続けていて撮影出来なかったが特大の個体で50mmはあったかもしれない。さすが女王様だ。惚れ惚れする威容であった。
春や春山の落ち葉も傷みおり
ヤマザクラ花と若葉は競い出る
若竹になる道は無し籠の中
言うなかれ採られて無きと山荒氏
枯草を刈れば目を呼ぶ若芽かな