4連休2日目も暑い1日でした。八王子の最低気温は22.2℃と比較的涼しかったものの、日中は34.3℃まで上がりました。湿度も高かったため、水分補給が欠かせません。今日は午後からお留守番のため、午前中に近場を散策することにしました。昨年8月14日のブログ記事を読むと、大戸緑地では梅雨明けの頃にトサノクロムヨウランが咲き始め8月上旬の午前中がおススメと記載してあります。梅雨明けが8月まで長引いた昨年よりも今年は開花のペースが早そうなので、早速、車で出かけることにしました。自宅から歩いて行ける距離ですが、この暑さではその気力がありません。
自宅から車で10分。大戸緑地の駐車場に到着しました。途中の道は非常に狭く、人とのすれ違いも困難。一度歩いて確かめないと辿り着けないような場所です。駐車場はほぼ満車で大勢の方が訪れている様子。さっそく雨乞い場へ向けてハイキング開始します。
途中、オカトラノオが咲き残っていました。
分岐点に到着。案内標識が新しくなっていました。
足元ではヒメヤブランが開花
駐車場から10分足らずで、雨乞い場の見晴らし台に到着。橋本方面の眺めです。
うっすら遠くに見えるのは横浜のランドマークタワー?
雨乞い場から先の尾根道の林床に目的のトサノクロムヨウランが自生しています。蚊を追い払いつつ林の中を探す覚悟でやってきたのですが、既に大勢の方が花を見に訪れていました。従って自分で探す必要は無さそうです。カメラマンが撮影している場所を頭に入れつつ、まずは昨年8月に最後の花が咲いていた場所へ向かいます。
昨年の場所に到着。ここにも大勢のカメラマンがいました。まだ蕾が多く咲き始めのようです。
上側の花をズーム
すぐ近くでも1輪開花
こちらの株も1輪開花。高尾山の薬王院から3号路付近に咲くムヨウランに比べて花が一回り小さく地味です。
近くの斜面を探しましたが、まだどの株も蕾でした。
花を探しながら尾根道を戻ります。
木の根元にトサノクロムヨウランの株がありました。黒い針金のような細い茎の先に蕾が膨らみ2輪開花。
あと数日で多くの花が開きそうです。
こちらでは4輪開花
とても地味ですが、近くで見ると綺麗な花です。
トサノクロムヨウランは土壌中の菌類から栄養を得て生きる菌従属栄養植物(腐生植物)。根系に菌根を形成し、その菌糸は周囲の特定の樹木の根から養分をもらって共生して生きています。従って腐生植物は単体で生きる事はできません。だから、大きな木の根元で見かけることが多いのですね。光合成をしないので日光は不要。他の植物が生育しにくい薄暗い林床で生きていくことができるのです。
雨乞いの場の碑に戻ってきました。
雨乞いの場の説明。降雨を願って地域の氏神などに祈りをささげる儀式が行われていた場所のようです。
雨乞いの場から駐車場まで北側のルートを下ります。
ここでもトサノクロムヨウランが咲いていました。
すぐ近くの木の根元でも1輪。腐生植物は近くに群生する特徴があるようです。生育しやすい環境にあるのでしょう。
駐車場近くではヤマユリが満開。
濃厚な香りを放っていました。
30分ほどの散策で数多くのトサノクロムヨウランを見ることができました。きっと高尾山でも咲いているのではないでしょうか。この花自体、昨年初めて認識したので、まだ高尾山で探したことはありません。
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