東京下町・新小岩駅の不動産屋二代目のつぶやき

東京の下町・葛飾区新小岩で今年創業49年を迎えました不動産屋の二代目が気ままに書き綴った独り言ブログです。ブツブツ・・・

強制執行

2010年11月23日 09時48分28秒 | 不動産屋の話
強制執行・・・支払い義務のある相手側(債務者)が、慰謝料や養育費などの支払いを約束した金額を、約束とおりに支払いがなされない場合に、国の権力(民事執行法)によって強制的に相手側(債務者)の財産を差し押さえ(財産の処分を禁止する事)支払いを実行させる制度。

先日管理物件にて賃料未払いによる強制執行が行われた。当日現地へと指定された時間の30分前に向かう。すでに運送業者さんのトラックが横付けされており、当社で依頼した鍵業者さん、裁判所関係者も到着していた。定時を少し過ぎた頃、執行官が到着し、物件の鍵を開ける。人が住んでいない部屋には生気はなく、ただ雑然と残地物が放置されていた。次から次へと手際良く荷物を搬出し、並行しながら鍵を交換し、室内をチェックする。そして正味一時間で明渡完了した。

今回滞納が始ってから明け渡しが完了するまで実に一年四ヶ月が経過した。そしてようやく強制執行の実施となったのだが、とにかく時間が掛かり過ぎる。現行の法規では「滞納者」だとしても借家人が保護され、取り扱いは過敏なほどに慎重である。これまで話し合いの余地はいくらでもあったが、最終的に滞納者は行方不明となり、最終的にここまで長引いてしまった。

空室とハウジングプアが増加している現在、色々と契約条件緩和等で門戸開放して、少しでも提供したいと思うのだが、このような過保護な法律がある限り、万が一の事を考えると怖くて門戸を閉ざしてしまう。その結果、空室もハウジングプアも増えると言う悪循環が続く。そろそろ本当に本腰を入れて抜本的に法整備をしなければならない時期に差し掛かっていると思う。

そんなやり切れない気持ちが空っぽになった部屋にグルグルと回る・・・

有限会社やな瀬不動産

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