カネもモノもヒトもない。一日四時間しか放送できない時もあった。視聴率の低さゆえについたあだ名は「番外地」そんなどん底から、東京12チャンネル(現テレビ東京)が脱出した背景には、逆境を逆手にとった逞しいパイオニア精神があった。「ハレンチ学園」「ローラーゲーム」「WBS(ワールドビジネスサテライト)」等の数々の名企画に関与、ある時は松本清張作品のネタ元に、ある時は深夜通販ブームの仕掛け人になった元名物編成局長が綴る貴重な秘話の数々。
創設当初は科学技術教育局としてスタートしたテレビ東京だが、元々独特のスタンスを頑なに守っている姿勢には興味があった。大ニュースで全チャンネルが一斉に特別番組として放映しているにも関わらず、12チャンだけはポケモンを放映していた時にはある種の驚きを覚えたものだった。
「アド街ック天国」「田舎に泊まろう!」「いい旅夢気分」「鑑定団」「カンブリア宮殿」「ガイアの夜明け」等の人気・長寿番組も増えている。私自身テレビ東京を見る機会が年々増えている。ただどの番組もわざわざ「録画する」番組ではなく、肩の凝らない内容が心地良い。
中学生の頃、「金曜スペシャル」「独占おとなの時間」を親に隠れてこっそり見たものだ。ただこの本には幼い頃、日曜の昼に放映されていたグラハム・カーの『世界の料理ショー』が取り上げられていなかった事が残念だった。非常に面白い番組だったな~
有限会社やな瀬不動産