「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「ハナの脂を・・・」

2017年11月21日 | つれづれ噺

             

「掃除機が壊れて動かんようになった」といって、比較的新しい一階用の掃除機を二階に持って上がって使っている。
「ヨーシッ、ここはおいらの出番。ちょっといいとこ見せよう」と、勢い込んで工具箱を引っ提げて、二階の日当たりのいい部屋に陣取った。
先ずはドライバーをセットして、動かないという掃除機を前に「ここから開いてみよう」と、ネジを一つ外した。

オッとその前に「今一度どんな状態なのか確認を」と、コンセントを差し込んで手許スイッチを入れた。
全く何の支障もなくブンブン回る。吸引力も十分ある。「どっこもおかしくないよ」「でも昨日はおかしかったんよ」と押し問答。
「ひょっとしたらオレの鼻の脂で直ったのかもしれん」「普段あまりやらん人が張り切ったので掃除機が恐れをなして自分で直ったのかも」

少々不納得ではあるがそそくさに工具箱をしまってから、「突然使用中に停まったりしたら、差し込み部分を今一度押し込んで、接触を確認するとか、ちょっと手を添えてみること」。という注意喚起で一件落着。
「もうずいぶん前に買ったもので、いつ壊れても不思議じゃないくらい古いものなんよ」「ふーん、なるほど」。
そろそろ新しいのが欲しい、と顔に書いてある。でも使えるものはもう少し使えば、と背中で言ってみる。

サイクロン方式だのルンバだの、日進月歩の家電業界。次から次へ新しいものは出てくる。追いかけていたらキリがない。
と大声で言いたい。なんでじゃろう?「古いものはやっぱりダメよ、新しいものでなけりゃ・・・」という発想に、本能的に抵抗してみたくなる。古いからこそ、手を掛け目をかけいたわって、少しでも長持ちさせてみたいよ。
今さら若返られるわけもないが、人間の場合、新しさや若さだけが値打ちじゃないよ。年齢相応の味わいや思慮分別も出て来るよ。

オッと、これは飽くまでも掃除機の話だった。なのにそこまで飛躍してひがむところにこそ、〇〇を重ねた〇〇の悲哀が感じられるのだ。
まだまだこれから・・・と思い過ぎるのも問題ありだが、あまりにも引っ込み思案も性に合わないような。
ほどほどに謙虚という上着をまとって、やれることはやっておきたいよね~。どんなに頑張ったって限られた時間だもの。

コメント
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