春一番と言ってもおかしくない猛烈な風が吹いている。いつも通る国道188も、潮の加減によっては強風にあおられた波が防波堤を乗り越えて、路面に叩きつけている。そんな波を避けようと不用意にブレーキでも踏めば追突のされる怖れがある。これほどの強風でも山口県は単なる強風。関門海峡を渡った九州では春一番だという。別に春一番と認められなくても、自分たちの感覚ではこの時期のこの強風は「春一番だよね」「うんうん」となる。
まあどっちでもいいようなものだが、3月3日の今日は、本来はお雛祭り「女の節句」である。
孫たちの家には、嫁さんの実家から贈られた近代的な雛飾りが光彩を放っている。それに対して我が家の場合は、50年前の娘の雛祭りに頂いたオーソドックスな七段飾り。朱色の毛氈にお内裏様にお雛様、五人官女の笛太鼓。これはこれで、孫たちは目を見張って喜ぶのだが。残念ながら階段下の倉庫の重しになっている。出すのも仕舞うのも大変だが、足ったり座ったりして飾り付けるのが、我々の力では危なっかしくなった。
そして今一つの3月3日は「ミミの日」だという。耳を傾ける耳寄りな話に、壁に耳あり障子に目あり。良くも悪くも色んな所に登場するお耳さんではある。耳の大きい人とは、耳たぼがでかい人のことではない。人の話をしっかり聴く人のこと、つまり、話す人の悩みも法螺も親身になって聴いて上げる、度量の大きい人のことかな。そういう意味では私なんぞ耳が小さいんだね~。自分のことを他人に聞かせることは多くても、聴く側に回ることの方が少ない。どこにもあふれている一般的なタイプである。
もっと大きな耳の人間になりたかったけど手遅れだね~。今じゃ耳の話になったら、補聴器をついつい真剣に考えてしまう。まだまだ聞こえてるよとやせ我慢しながら、都合のいい話は聞こえても、逆の場合は「聞いてないよ」などととぼける耳のお話。勝手ツンボと言っていたが、今はそんな表現をしてはいけないという、耳の日の耳の話である。
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