あの、思い返すもおぞましい光景が今もこの目に焼き付いている。
2011年3月11日14時46分。東日本一帯を襲った大地震による津波被害。
思い出しても、とても現実のものとは思えない、パロディか劇画の世界を見ているような錯覚を起こす光景であった。
あれから早くも7年が過ぎた。記憶力の薄れがちなこの頭でも、あの未曽有の大災害は、とても忘れることなどありはしない。
むしろ、部分的には鮮やかな映像が目の奥に再現され、風化などという言葉は全く見当もつかない。
直接的な被害に遭われた一人ひとりに、それぞれの悲しい思い出は消えることがないのと同じで、遠く離れた場所からご冥福やお見舞いの気持ちを贈ることしか出来ないが、忘れるなどということはない。
今日は昼過ぎの大人数の会合に出席した。開会式を前に、全員でしっかりと黙とうを捧げた。
たったそれだけでも、気持ちの奥が少し軽くなる思いがする。それほどに被災者の気持ちを思う時「お気の毒だな~」という感慨が強い。
一日も速く立ち直って、現実と向き合う生き方をして欲しい、などとも思うがそれは、被災者個々の想いが決めること。
第三者は、発言を慎み静かに心を寄せて見守ってあげるのがいいのだろう。これも自信を持って言えることではないのだが。
ただ今年も間違いなく春が目の前にやって来ている。厳しい雪の季節を乗り越えた証である。
今年もあの清楚な「寒アヤメ」が咲いた。
♬ はなは花は花は咲く、いつか生まれる君のために・・・・・・ ♬ いつか立ち直る君のために・・・・・・。 合掌