弥生ついたちといえば、市内に5つある高校全てが今日は晴れの卒業式。
如月つごもりの寒い雨と風に比べると、それこそ真逆の明るい陽射しに恵まれて、教室でも運動場でも、慣れ親しんだ友や思い出と存分なお別れが出来たことだろう。
私もこの日は孫がいるわけでもないのにお招きを頂いて、母校の卒業式に出席。略式礼服にお祝いのネクタイを締めて、それでなくても俯き加減になる胸を張った背筋を伸ばし、少し見栄を張って勇躍のお出かけ。
過去4年間は、卒業生と限られた保護者と先生だけで進められた卒業式。しかし今年は、文字通り枯れ木も山の賑わいで拍手を贈らせて頂いた。
淡いピンクのお召し物に凛々しい袴姿の女性校長先生がお出迎え。控室で時間を過ごし、開式に備えて式場の体育館へ移動。担任以外の先生方が丁重なお出迎え。心地よい緊張の中で益々俯かないように、躓かないように。これから巣立つ生徒の数は、私たちの時代と比べるべくもないが、実に少ないのに驚く。
卒業生は少ないが、この中で地元に残る人数は更に少ない。地方の人口減は進むばかりの現実を見せられる。
などと疲れた現実ばかり見詰めていたら、三年間の高校生活を愉しみ学び悩んだ彼らの将来がぼやけてしまう。彼らに責任があるわけじゃない。兎に角お祝いの言葉を贈りたい。それこそが、数えきれない色んな経験を重ねた私たちが彼らを見守ってあげることになる。見守ろう、応援しよう、単純に素直に!!