先日、農天市場のビニールハウス、温室の中で仕事をしていると国道に車を止めて近付いて来る人が居た。
「やー、スベルべさんお久しぶりー」なんて、懐かしい山形訛りは、系統は違ったけれども昔の仕事上の先輩。
「やっと、見付けたよー、近所の人に聞いてさー」「○○さん、久しぶりですお元気そうだけれども仕事は?」
「今は仕事は全部止めて、俺も畑を少し借りてやってるよー、スベルべさんは活躍していてテレビに出ていたじゃない」
なんて、話が弾んだけれど「ところでさー、蝮捕まえたんだけれど貰ってくれない?」なんて方向へ話は変わる。
「うーん、俺も何本も一升瓶に入れたのが有るけれどもねー」「いや、俺も有る、でも赤マムシの大きな奴だぞ」なんて勧める。
少々危ないプレゼントだけれども先輩の友情と、愛情のプレゼントを断るわけにも行かない雰囲気。
「一升瓶を持ってきたら入れてやるよ」と言われ、嫌な顔をするスベルべママを横目に家に帰り一升瓶を持って来る。
車のトランクから持ち出してきた赤マムシはとんでもない大物「一升瓶じゃ入れるのは無理じゃない?」
「いや、結構入るもんだけどな」なんて言いながら木の枝にくくりつけた大物を外し素手で瓶の口から押し込む。
半身は入ったけれども大きなお腹でつかえてそれ以上はどうしても入らない。
「何か飲んでいるか、子供を持っているんじゃない?」「うーん、そうかな腹に中がゴロゴロしてる」
再び家に帰り、大きな口の取っ手付きの大物マムシ専用の瓶を割かしたけれども見つからない。
どうも、先年の水害時に捨ててしまったようです。
そこで仕方無く持ってきたのが梅酒用の広口瓶。
この瓶の口の大きさだったら、アナコンダだって入るかも(笑)。
そして、先輩は一升瓶から引き抜いたマムシをエイとばかりに広口瓶に投げ入れスベルべがすかさず蓋をして終了。
おっかなびっくり蛇を見て「マムシじゃないか」なんて騒ぐ人もいるけれど、この独特の模様がマムシですからね。
さて、地下に静かに置いてある広口瓶の中では元気に動いているマムシ。
大きなお腹の中身が獲物だったら、そのうちに吐き出すでしょう。
そして、妊娠中だったとしたら子供が生まれてくるでしょうね。
マムシは卵胎生と言うか、卵はお腹の中で孵化して小さなマムシの姿で生まれてくるらしい。
ま、結果はおのずと分かるでしょう。お楽しみにー。って訳には行かないか(大笑)。