足は冷たく、手は指先まで凍え感覚が無くなりそう。
何せ畝間は雪と雨が交じり、シャーベットのようになっているのですから。
ほうら、珠玉の様な雪の下から採り出した野菜の輝きですよ。
夕食に、シンプルなサラダに仕上げて食べましたが、美味しいですねー、本当に。
向こうの畝の手前に緑色の大根の葉が見えます。
どうしても一度雪に合わせてから採りたかった大根を収穫した跡です。
これこれ、これですよー、「雪の下大根」は。
葉を切り落とすために包丁を入れると、ピシーッ・ピリーンと音を立ててひびが入るほど。
こうして、極限まで身が充実した大根の味は正に、「畑のお刺身」そのものです。
生で食べたら、不思議な甘さで思わず笑みがこぼれてしまうほど。
マックスが眠る柿の木にお別れして再び雪道を帰ります。
もう一度、消えるかもしれないし、このまま根雪になるかもしれない。
マックスに別れを告げなければならない切ない年では有ったが、畑は充実していた。
秋野菜をこんなに沢山作り、そして最後まで採り続けられたのは初めての経験でしたね。
(続く)