畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

今度は「凍み渡り」で川へ

2013-03-15 14:50:51 | 自然

 前日の天気予報では快晴を知らせている。
実は先日の二回目の山登りで、張り切りすぎたマックスは過労気味。

 美味しいご飯も喉に通らないほどの有様で、次は魚野川方面と決めていた。
これは魚野川にそそぐ大沢川と言う小さな川だけれど、すでに岸辺の雪も割れ始めている。
こうして、割れた雪は川に崩れ落ち、加速度的に川端から雪が消えるのです。


 権現堂山の彼方から朝日が昇る。


 今も連載中の「再び春の山へ」の現地、山の畑を見上げます。


 仲良く寄り添う二人の影とマックス。
って、単に影が重なっただけの現象ですけれど(笑)。 


 「味の家 魚野川」さんが見えます。


 大沢川を振り返ってみると、水面に朝日が輝いていました。

 そのあと、カーちゃんはパートで出勤し、私は農天市場の畑で、木々の雪囲いの縄を切る。
そして、次には線路の近くの小さな畑に行って、畑への融雪促進剤散布をしました。
融雪促進剤は炭素系の真っ黒な粉だけれども、これを撒いた後で雪に降られる元の黙阿弥って事になる。

 さて、昨日はオートバイ仲間から電話が来ました。
まだ2メートルもの雪が残っていると言うのにツーリングのお誘いかなと訝ると。
「久しぶりに、仲間で集まってツーリングの相談でもしながら一杯どうですか?」なんてお誘い。

 懐かしい顔ぶれに会いたくって、一も二も無く快諾(笑)。
これまた久しぶりに長岡で一杯やることになり、心は子供のようにはしゃぎ気味。

 昨日の散歩を担当したカーちゃんが「お墓の所まで除雪車が入ったよ」と告げたので、
雪の壁から上がる道を作るべく出掛け来ました。
いやー、まだひどい雪で軽トラの屋根をはるかに超える雪です。

 スノーダンプで汗を掻きながら雪の壁を崩して通路を作りました。
でも、雪の上に辿り着いてお墓方面を眺めると、墓石の場所はわずかに雪が盛り上がって見えるだけ。

 今年のお彼岸の墓参りは、他人のお墓の上でお参りをしないように気をつけなくては。
他人にお参りをされたら仏様が面喰っちゃいますからね(大笑)。
とにかく、今年の雪の状況は近年には珍しいこの時期としては多い残雪です。

                  (もう少しこの話を続けようかな)
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再び春の山へ行く(その3)

2013-03-14 21:07:32 | 自然

 権現堂山と未丈ヶ岳の間から昇る朝日。
「おーい!みんなー起きたかーい!朝だぞー」


 越後野ウサギの足跡は沢へと続く。


 今春二回目の山行きで自信を持ったのかマックスは先に立つ。
さー、もうすぐ頂上の平原、山の畑に着きますよ。


 越後三山が雄大な姿を見せる。


 さー、着きました。スノーシューを肩にして頂上への一歩を刻むカーちゃんの雄姿?


 キラキラと光る雪原がカメラでは捉えきれず残念。
本当にガラスくずを撒けたような雪原なんですけれどもねー。


 マックスも鼻歌交じりの上機嫌。
「どうする?畑まで行く?」実はカーちゃんはこの日はパートが入っている。
遅くても8時前に帰宅しなくてはなりません。

                       (続く)
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少年の魂の叫びの詩集『山芋』

2013-03-14 04:43:01 | 暮らし

 待望の詩集『山芋』がメール便で届いた。
昭和12、3年頃と言う、日本が戦争に入る前の深刻な社会危機を抱えていた頃の詩集です。

 今は長岡市の一部になる旧古志郡黒条村と言う、農村で生まれた「大関松三郎」少年の、
農民の子供と言う立場の魂が吐き出した、魂の詩です。

 彼は自分でまとめた詩集『山芋』のはじめに、
「ぼくの詩は、こんな心でうたわれる」と言う言葉を横書きし、
その上に中野重治氏の有名な詩「歌」をかいていたと言います。

 私も好きな詩です。

          『歌』

    お前は歌うな
    お前は赤ままの花やとんぼの羽根を歌うな
    風のささやきや少女の髪の毛の匂いを歌うな
    すべてのひよわなもの
    すべての物憂げなものを撥き去れ
    すべての風情を擯斥せよ
    もっぱら正直なところを
    腹の足しになるところを
    胸先を突き上げてくるぎりぎりのところを歌え
    たたかれることによって弾ね返る歌を
    恥辱の底から勇気をくみ来る歌を
    それらの歌々を
    咽喉をふくらまして厳しい韻律に歌いあげよ
    それらの歌々を
    行く行く人々の胸郭にたたきこめ 


 そうか、この詩が大関少年の心を突き動かしたのかな、なんて思う。



    『山芋』

    しんくしてほった土の底から    
    大きな山芋をほじくりだす    
    でてくる でてくる    
    でっこい山芋    
    でこでこと太った指のあいだに
    しっかりと 土をにぎって
    どっしりと 重い山芋
    おお こうやって もってみると
    どれもこれも みんな百姓の手だ
    土だらけで まっくろけ
    ふしくれだって ひげもくじゃ
    ぶきようでも ちからのいっぱいこもった手
    これは まちがいない百姓の手だ
    つぁつぁの手 そっくり山芋だ
    俺の手も こんなになるのかなあ 


  今までにも、単編の詩としては読んだことも有ったけれど、
 指導教師であった「さがわ みちお」氏の解説で彼の運命、生きていた環境も知り、
 一層の感動となって私の心を揺さぶった。

  大人のような、いや、大人では詩い得ない魂からの叫びのような詩を生み、
 そして、19歳で南の海で雷撃を受けた船と運命を共にしてしまったのです。

  大関 松三郎少年も、佐藤藤三郎を含む、山元中学校の子供たちも、
 戦争の被害者だと言っても間違いでは無かろう。

  東北大震災で悲しい思いをしている人たちも多いと言うのに、
 もう、世間では忘れたかのように、賑やかにはしゃぐ姿も見られる。

  でも、どんな繁栄もそれをもたらしてくれるための犠牲も有ったことは、
 決して忘れてはいけない事と思うのは私だけであろうか。 

 「星 寛治」氏の著作を再読したことから、色々な人の著作に触れることが出来た。
 「佐藤 藤三郎」氏、そして山元中学校の生徒たちによる『山びこ学校』や、
 前記お二人と佐賀の巨人「山下惣一」氏を加えた三人で、書かれた、
 『日本の大百姓30人』のそれぞれ、胸を打たれる生き方を読み知ることも出来た。

  さて、長かった越後魚沼の冬もようやく終わりを迎え暖かさを感じるようになってきた。
 南では桜の開花も見られたと言うのに、まだ、2メートルを越える残雪ではあるけれど。
 さて、パートも終業で帰ってきたし、農天市場へでも行ってみようか。

  除雪を始めるにしても、国道脇の雪の壁を削り、登り口を作らなくてはならない。
 どれ、支度を整え、スノーダンプを担いで行ってみましょうか。
 大雪ではあっても、のんびりと読書で過ごせた冬だったけれどもそれも残りわずか。
 また、目の回るような忙しさに追いかけ回される春も近い。
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再び雪の山へ行く(その2)

2013-03-13 19:42:12 | 自然

 ほら、朝日が山の端から顔をのぞかせました。
前日降った真っ白な雪が朝日を浴びて輝きます。


 行く手も朝日に輝く夜明けの最高の瞬間です。
前には越後野ウサギたちの足跡が乱れる。


 「ウサちゃん銀座」又は「バーにーちゃん通り」かな(笑)。
杉木立の中から開けた沢に降りるにはこのコースしか無いようです。


 雪が尾根辺りから割れ始めて彼らのコースも限られるのです。
聞くところによると、こんなに越後野ウサギが沢山生息している所も珍しいようです。


 朝日を浴び、喘ぎながら頂上を目指すカーちゃんとマックス。


 太陽はぐんぐんと登り、私たちと競争するよう。


 昨年の今ころはカモシカの足跡が沢山見られた所だけれど、今年は見えない。


 そういえば、テンの足跡、リスの足跡も見えないのは少し不思議で心配な現象。
大雪に負けてしまったとも思えないのだけれども・・・・・。

                         (続く)
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再び雪の山へ行く(その1)

2013-03-12 21:08:33 | 自然

 前夜天気予報で、朝の散歩は再び雪の山の畑へと決めた。
今は日の出時刻は6時丁度だと言う。少し出発が遅れてしまったぞ、さー先を急ごう。


 前日は新雪が5センチほど積もり、天候は良くても凍み渡りが出来るか少し心配だった。
でも、新雪の下はしっかりとしていて、持参したスノーシューも出番は無し。
そして、動物たちの足跡が新雪にくっきりと刻まれると言う自然観察には絶好の朝となった。 


 マックスも二回目の雪山行きとなって、前回よりも張り切って歩く。
いや、張り切り過ぎて若いころのように、動物たちの足跡を追って行方をくらますことしきり。


 この辺りは、タヌキや野ウサギの足跡が無数に交錯するところ。
大きな沢の入り口で、餌になる植物も早く顔を出す条件にも恵まれているのかも知れない。


 黄砂で雪が汚れることも心配だったけれど、真っ白な新雪が覆い隠してくれた。


 急斜面をスノーシューを肩にして登る。


 急げ!陽が昇る前に見晴らしの良い所まで。
呼吸を荒くしながらも、斜面にステップを切りながら先へと急ぐ。
さー、素晴らしい日の出が私たちを待っているぞ。

                    (続く)
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