映画でプロローグとエピローグを受け持つ俳優は 夢を見ている
雪原を狼の群れに追われ 逃げる途中 穴に落ちる
穴の底には熊がいる
地上に這い上がれば狼の群れ
男は夢の中で思う「 真実の愛を知らずに死ななくてはならない」
原作はトルストイ
舞台は1870年代のロシア
政府高官のカレーニンの妻アンナ(ソフィー・マルソー)は 将校と出会い恋に落ちます
相手はアレクセイ・ヴロンスキー伯爵(ショーン・ビーン)
精力溢れ頑健な体の青年は美しい人妻をただ求めます
そして人妻アンナは相手の情熱に押し流される
愚かにも 自分勝手にも
嫉妬に燃え怒り狂う寝取られた夫(ジェームズ・フォックス)は 復讐を思いながらも流産し死に瀕した不貞の妻を許す
愛人には肌を許しても 自分には夫には抱かれようとしない妻を
だが妻は愛人と外国へ逃げる
夫婦気取りで
子供すら置いて
子供の世話を引き受けた女性は 少年にアンナは 母親は死んだと教える
しばらくして息子に会いに来るアンナ
愛の為に子供も夫も捨てながら アンナは幸せではない
対比的に描かれる女性がいる
エカテリーナ(キティ)
彼女はヴロンスキー伯爵に憧れ 恋をして 失恋し体調狂うほどに苦しむ
だがキティ(ミア・カーシュナー)は 誠実な男性の愛を得て幸福な結婚をする
結婚式での彼女は 輝くばかりに美しい
美貌が評判の設定のアンナがはるかかすむほどに
アンナはヴロンスキー伯爵の愛さえ疑うようになり 心が壊れていく
ただ美貌なだけの 情緒不安定で愚かな女
刹那の欲望を 真実の恋と勘違いし 男の激情にただひきずられた 身持ち悪いふしだらな女
世間はアンナを受け入れない
彼女の行為は「悪」なのだ
醜く汚い 汚れた女
ー神様 私をお許し下さいー
アンナは走る汽車の前に身を投げ出し 一生を終える
残されたヴロンスキー伯爵は 価値ない自分も武器としてなら役に立つーと戦場に赴く
死ぬ為に
アンナとヴロンスキー伯爵の恋は誰も幸せにしなかった
自分達すらも
アンナの夫
アンナの息子に深い傷を残し
確かグレタ・ガルボ主演でも「アンナ・カレーニナ」は映画化されております
随分 昔に観たのですが アンナ・カレーニナ
グレタ・ガルボの美貌は 今も心に残っています
死を選ぶ絶望も
抜きん出た美貌ゆえに 不幸になる女