「バーバのかき氷」
マユはおばあちゃんをバーバと呼ぶ
両親は離婚
父親が他に女性を作り出ていったのだが それからは母親がひとり頑張って おばあちゃんの世話をし マユを育ててくれた
でも頑張りすぎて とうとう母親が倒れて マユは泣いた
「このままだとママが死んじゃうよ」
おばあちゃんはホームに入居した
そうして食事をほとんど受け付けなくなった
だからママは豪勢なお弁当を作り おばあちゃんに食べさせようとする
でも口を開けてくれない
マユはおばあちゃんが みんなで一緒に食べた美味しかったかき氷を食べたがっていると気付き 自転車を飛ばす
幸せな思い出のあるかき氷
おばあちゃんは食べてくれた
「親父のぶたばら飯」
恋人に連れられてお店に行った女性
その古い店は恋人の亡き父親も通った店だった
その恋人の想い出ある店で 女性は求婚される
「さよなら松茸」
その宿に予約を入れた時 まさか別れることになるとは思っていなかった
予約を取り消すしかないと思っていたのに
女は飛行機で男は車で宿に向かう
これでおしまいのー
宿の自慢の松茸料理
それだけを味わって
「こーちゃんのおみそ汁」
若くして病死した母親は幼い娘に厳しく教えた
ひと通りのことは自分でできるようにと
特にお味噌汁には力を入れて教えた
だしをとる所から
母の死後 父親は再婚せずに 温かく優しく娘を育てた
好きな人ができて結婚が決まり 結婚式の日
その家での最後のお味噌汁を作りながら 娘は思い返す
これまでの日々を
母親のこと 父親のこと
父との会話で 娘は母親の想いを知る 父親の想いにも
「いとしのハートコロリット」
老女の独白で物語は続く
夫との出会い
一緒に行ったお店
語られる想い出
けれど それはかなしい
すべて消えていく現在
「ボルクの晩餐」
心中しょうかと死ぬことを決めたらしい男だけれど
はたして彼は本当に死ねるのか
死ぬのはやめたーとなるかもしれない
「季節はずれのきりたんぽ」
父親が病死
母と娘は 父が拘っていたきりたんぽ鍋を作るのだけれど
あらら 味がおかしい
その理由はー