「乾山晩愁」
尾形光琳の弟の乾山
彼は81歳で没したが その命日は兄と同じ6月2日であったという
「永徳翔天」
狩野永徳についての物語
「等伯慕影」
自分を助けてくれた女の「助けて」という言葉
自分だけ逃げた長谷川等伯
女は恨みを忘れなかった
「雪信花匂」
狩野探幽の姪の娘でぁる清原雪信
狩野探幽にその画才を認められた娘は恋を叶えた
「一蝶幻影」
英一蝶は島送りになり 大赦で戻ってきた
彼と大奥の女人との関わり
ドラマや映画で「大奥」を見たことがあるなら 覚えある女性が出てくる
では本の裏表紙からの言葉を
ー天才絵師の名をほしいままにした兄・光琳が没して以来 尾形乾山は陶工としての限界に悩んでいた
追い討ちをかけるように二条家から与えられた窯を廃止にするとの沙汰が下る
光琳の思いがけない過去が 浮かび上がろうとしていた・・・
在りし日の兄を思い 乾山が晩年の傑作に苦悩を昇華させるまでを描く歴史文学賞受賞の表題作をはじめ
戦国から江戸の絵師たちを綴った全5篇を収録
直木賞受賞作家の原点 待望の文庫化ー