夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

葉室麟著「青嵐の坂」 (角川文庫)

2022-02-07 09:39:34 | 本と雑誌

 

 

大飢饉 それから狐火事と呼ばれる大火 飢饉

 扇野藩の財政は破綻寸前

殿のお声がかりで藩政改革に取り組む檜弥八郎だがー商人と結託した筆頭家老と次席家老により 罪をでっちあげられ切腹となる

長男の慶之助は世継ぎ仲家と江戸にあり お咎めは受けず

また父と息子の仲もよくはなかった

娘の那美は貧しい縁者の矢吹主馬に預けられる

矢吹は檜弥八郎が傍に置き行動を共にすることもあった人間だ

おそらく息子の慶之助よりも弥八郎のことを理解していた

 

矢吹に含むところある慶之助は最初は彼を敵視している

しかし藩を立て直したい

そう思う気持も考えた方策も近いものがあった

藩主となった仲家の信頼篤い慶之助による報復を恐れる家老たちは 矢吹に那美を娶らせ檜の家を継がせて

慶之助に対抗させ操ろうとする

 

事が片付くまでは那美を本当の妻にはしないと矢吹

彼は死を覚悟している

慶之助にも矢吹にも魔の手が迫り 執拗な罠も

共闘し退けるうちに慶之助にもある覚悟が生まれる

自分を救い敵の手に落ちた惚れた女

その命を奪った悪辣な男を斬る そして

全ては藩の為に

任せられる男矢吹と妹の為に・・・・・

 

 

本の帯に「武家は利では動かぬ。義で動くものだ」とあります

 

解説の大矢博子さんの文章の中に書かれている葉室麟さんの言葉

「歴史時代小説のいいところは、モラルが書けることです」

「現代小説でモラルを書くのは難しいのですが、武士はモラルに縛られているのでテーマが際立ちます」

そして大矢博子さんは こう書いている

ー葉室作品の主人公はモラルの人なのだ。人間がかくあるべき理想と言い換えてもいい。ー

ー現代では失われてしまったこのような愚直な誠実さが、<武士の本懐>という形で時代小説の中には生きている。

建前を守るという行為が正しいものして残っている。

だから葉室さんは時代小説というジャンルを選んだー

 

 

1951年福岡県北九州市生まれの作家 葉室麟さんは2017年12月此の世を去りました

 

亡くなった作家の本は忘れられ絶版になりがちです

 

解説で こう結ばれています

ー著者の祈りが込められた多くの作品が、長く、広く読み継がれることを切に願う。ー

 

正しく生きるということは難しいです

楽な方へと狡く狡く立ち回る人間もまた多いもの

 

まっすぐに己の信念を貫く

その難しさ

志半ばにして人から足をひっぱられる 足元を掬われることもまた多い

それでも何かきれいなもの 美しいもの 澄んだものを失わずに生きていけるなら

それは夢かもしれませんが

 


到着「プロミセス、プロミセス」

2022-02-07 09:24:20 | ちょっとヒイキの引き倒し?!

映画「アパートの鍵貸します」を舞台化した「プロミセス、プロミセス」(宝塚歌劇団宙組の芹香斗亜さん主演舞台)のCDが先日届きました♪

著作権の関係により映像化は許されないー映像は残らない舞台です

 

ずうっとツイッターやブログを追って観劇された方の感想を読んでいました

CDの中から

 

CDが届いて一番にしたことは車に入れて録音

これで運転中 好きなだけ聴けます♪

始まりから音楽がとても楽しくて ブログなどで詳しく書いて下さった方のおかげで 場面を頭の中で再現できるようです

妄想力 最大限に働かせております

 

フランが大好きで片想い中のチャック

だけどフランは道ならぬ恋・・・・家庭ある男性を愛していて悩み発作的に自殺を図る

そんなフランを発見したチャックは隣人の医師を呼び必死に看病

フランを庇って フランの兄カールには殴られる

これまで出世の為にと理不尽も我慢してきたチャック

そういうチャックの人柄 優しさに気付いたフラン

 

明るくて楽しくて ちょっぴり苦くて切なくて

やっぱり舞台が観たかったな

映像欲しいなとは思ってしまうのですが

 

 

芹香斗亜さんと宝塚歌劇団をこよなく愛する楽楽(らら)様のブログ「嬉々こもごも」

「プロミセス、プロミセス」についても詳しく書いて下さっております↓

嬉々こもごも (livedoor.jp)

 

 

PURPLEROSE cosmos

PURPLEROSE (hatenablog.com)

より「プロミセス、プロミセス」につて書かれた記事↓

宙組「プロミセス、プロミセス」キャスト別感想 - PURPLEROSE (hatenablog.com)

宙組「プロミセス、プロミセス」池袋感想 - PURPLEROSE (hatenablog.com)

 

宙組「プロミセス、プロミセス」梅田DC感想 - PURPLEROSE (hatenablog.com)