「貞女の言い分」「サロメの乳母の話」「ダンテの妻の嘆き」「聖フランチェスコの母」「ユダの母親」「カリグラ帝の馬」「大王の奴隷の話」「師から見たブルータス」「キリストの弟」「ネロの双子の兄」「饗宴・地獄変 第一夜」「饗宴・地獄変 第二夜」 が収録されています
「貞女の言い分」はトロイ戦争にも参加したオデュッセウスの妻の話
「サロメの乳母の話」は妖艶 男好き 淫乱と言われているサロメを全く別の人間として描写したもの
「ダンテの妻の嘆き」も 嘆きというより ダンテをさめた皮肉な目でとらえている
「ユダの母親」キリストとその弟子達を必ずしも完全無欠とは捕らえていない
ユダの母親としてるが あくまで諷刺である
「カリグラ帝の馬」これも皮肉にみちた作品
「聖フランチェスコの母」一種の親馬鹿譚
「大王の奴隷の話」アレクサンドロス大王の死までを駆け足で追いかける でも書きたかったのでしょうね
「師から見たブルータス」 カエサルを暗殺したブルータス ひきょう者で情けない奴というイメージが強い人物ですが さて?
「キリストの弟」ここでもキリストは余りよく描かれていません
「ネロ皇帝の双子の兄」暴君ネロ しかし 実は―という物語
そして 「饗宴・地獄変 第一夜」 マリー・アントワネット トロイのヘレン クレオパトラ など 地獄ライフを楽しむ面々の会話
物騒な性格の私としては 彼女達を死にいたらしめた人の世を呪い魔女となり 現世への復讐を始め 選ばれた古今の英雄が 対抗して立ち上がる
なんて話を読みたくは あります