カン・ドンウォンssi、シン・ウンスさん主演のファンタジー作品。
物語は、心理学者のミン女史がスリン=シン・ウンスさんの話を聞くところから始まります。
世間では、彼女は誘拐犯人を庇ったと考えていて、バッシングの対象としていました。その心理を知ろうと、スリンの話をありのままに記録しようとしたのです。
緊張しながらも、スリンは自分とソンミンの話を始めました。
スリンは母を亡くし、義理の父親と共にある島にやって来ました。義理の父は、その島で仕事があったのです。トンネル仕事の管理者のようです。
転校して来たスリンは、周囲の同級生となかなか親しくなれませんでした。社交的な性格じゃないってことも理由の一つでしょうし、彼女の興味が幽体離脱だの、異世界だのという普通の小学生とはちょっと違ったところにあった所為でしょう。
母親が亡くなって、母の再婚相手である義父との生活が嫌で、どこか別の世界に行ってしまいたいと思い続けていたのです。
そんな時、ソンミンと知り合いました。
彼はクラスは別でしたが、転校生のスリンのことを気に留めていました。
ソンミンは施設で暮らしていました。5歳の時、父親に預けられたのだそうです。
ソンミンは幽体離脱を経験したことがあると話していました。
そのことから、スリンとソンミンは次第に親しくなっていきました。スリンにとっては唯一の友達になったのです。
彼らは、スリンが作った絵文字で交換日記を始めました。万が一、誰かに見られたとしても、内容を知られる心配はありませんでした。
ある日、スリンはスンミンが他の友達4人でトンネル工事の爆破を見に行こうと話しているのを聞いてしまいました。
学校では、危険だから近づかないように言われていたので、内緒の話でした。
で、自分も行くと、ついて行ったのです。
途中で、男の子の一人が怖気づいて、離脱。残る男の子3人とスリンの4人で山に入って行きました。
そこで、洞穴を見つけたのです。
子ども一人がやっと通れるような穴に入ると、奥は少し広くなってて。溜まった水の底に、何か光るモノがあったのです。
ソンミンが潜って拾い上げました。
でも、水から出たら、その石らしきモノの光は消えてしまいました。
男の子の一人が言いました。
「これって、時間を食べる妖怪の卵かも。」
満月の日に山に洞窟が現れて、その洞窟に入ると、妖怪に時間を盗まれて子供は大人に、大人は老人になると言うのです。
スリンは母の形見のヘアピンを落として来た事に気づき、一人で洞窟に戻りました。
見つけて拾い上げ戻ろうとしたその時、突然、地震のような大きな揺れが。
慌てて洞窟から這い出てみると、石は卵のように割れていて、ソンミンたちの姿はどこにもありませんでした。
島では、子供たちがいなくなったと大騒ぎになりました。
翌朝、スリン一人だけが見つかりました。
スリンは刑事に、ありのままを話しました。
でも、あまりにも漠然とした話で、何の参考にもならないと大人は考えたのです。
スリンに案内させて山に入っても、洞窟すら見つけることが出来ませんでしたし・・・。
不安は増すばかりの少年たちの家族。
そんな時、少年の一人が遺体で発見されたのです。山から離れた公園の砂場に埋められていました。死因は持病のぜんそくの悪化によるものと断定されました。
スリンには、理解できませんでした。彼らに何があったのか・・・。
ある日、山に入ったスリンの前に、突然大人の男性が現れました。
「スリン。」
と、自分を呼びました。
背の高い大人の男性で、髪も伸びてて・・・。
「スリン。ソンミンだ。」
そう言われても、信じられる筈ありません。恐怖の大声を挙げて、逃げ出しました。
丁度通りかかった義父に助けられ、変質者が出たってことで、警察が山狩りをすることに。
でもね、スリンは気付いたのです。あの大人がスンミンだということに。
彼の持ちモノのノートが発見されたのです。
それには、二人しか知らない絵文字で、これまでの事が書かれてあったのです。
スンミンたち3人が、時間の止まった世界に移動してしまったこと。
その世界で動いているのは自分たち3人だけで、スリンも洞窟の中で固まったように立っていたということ。
触ることはできるし、食べ物を食べる事もできる。でも、自分たち以外のモノは、全てその瞬間で止まってしまい、空中に浮いている状態になるということ。
好き勝手なことをして生活していた3人ですが、次第に3人だけの世界に不安を感じ始めたのです。
いつになったら、元の世界に戻れるのか、全く分からないから・・・。
島から逃げ出そうとしても、船の動力は仕えず、オールで漕ぐ事も出来ません。つまり、島から出られないのです。
そんな時、一人の子が喘息の薬を飲む事が出来ず、発作で突然死んでしまったのです。
二人は、その子を砂場に埋めました。
その時、空中に浮かぶその子を、まるで風船のように紐をつけて浜辺まで運んで行くシーンが、なんともファンタジーで子供っぽくて。だからこそ、却って怖くて悲しかったです。
それが、現実の世界で発見されたということです。
ソンミンたちは時の止まった世界で、自分たちなりに勉強し、お金を稼ぎ生きていました。
お金を稼ぐと言っても、止まってる人の財布からお金を抜き出すことですけどね。
ソンミンは、眠って起きた時を朝と考え、その回数を記録していました。自分たちがこの世界に来て、何日経ったのか、目安とできるように・・・。
彼らの姿は止まった鏡には写りません。
なので、成長した自分の顔を確かめる術が無いのです。
いつか、現実の世界に戻った時、両親や家族は、自分を分かってくれるだろうか・・・。二人はそれが気になりました。
徐々にテシクの様子がおかしくなって行きました。
そしてある日、テシクの姿が消えたのです。
島中を探し歩いたソンミンが見つけたのは、海岸の岩場にきちんとたたんだテシクの洋服。そして、海には、彼が飛び込んだ証拠の水しぶきが止まったままになっていました。
ソンミンは、後を追いました。
でも、気がついたら、浜辺に打ち上げられていたのです。
時が動いていました。現実の世界に戻っていたのです。
彼らが消えてあまり時間が経っていない時に・・・。
スリンは元の少女のままでした。
スリンは、目の前の大人の男性がスンミンだと信じました。
腕の怪我も傷痕として残っていましたし、何と言っても、あの絵文字を知っているのは、スンミンしかいないからです。
スンミンは、スリンのように他の人が自分の言う事を信じてくれるとは思えませんでした。
でも、スリンは、自分が味方になってきちんと説明すれば分かってもらえると思っていました。
その頃、警察では、不審な男の姿を防犯カメラで見つけていました。その男が誘拐犯だと断定し、公開捜査を始めたのです。
スリン以外、誰もスンミンの話を信じる者はいませんでした。
事は悪い方向へと向うばかり。
スリンと島を逃げ出そうとしても、身分証明書の無いスンミンはチケットを買う事ができず。
結局、スリンをも誘拐して逃走している・・・と判断されてしまったのです。
スリンは思い出しました。
ヘアピンを取りに洞窟に入った時、もう一つ光る石があったことを。
それを割れば、自分が時の止まった世界に行き、大人になって戻ってこれる。その姿を見せれば、ソンミンの話が真実だと分かってもらえるに違いないと。
でも、ソンミンは反対しました。自分が犯人になって捕まれば、それで済む・・・と。
追い詰められた二人が、刑事と争って崖から転落しそうになった時、ソンミンが時を止めました。
スリンが気付いた時、彼女と刑事は、浜辺に打ち上げられていました。ソンミンの姿はありませんでした。
スリンは、容疑者を庇ったと言う事で、周囲から責められ続けました。
家の壁に、様々な暴言を落書きされたり、瓶を投げつけられたりしました。
義父は、それを一人で片付けました。日ごろ、冷たく見えていましたが、スリンの父親としての優しさが感じられるシーンでした。
スリンは、刑事の助言を受け入れ、スンミンが誘拐犯で、自分は脅されて言う事に従ったと証言しました。
そうすることで、事件が収束しますからね。
スリンは、その事も全てミン女史に語りました。
ミン女史は、その証言ビデオを元に、本を書くつもりでした。
本に載せてほしいと、スリンがメモを渡しました。それには、例の絵文字が書かれていました。内容は秘密だとスリンは言いました。
ソンミンへの伝言だったのでしょう。以前、スンミンに聞かせた詩だったようです。
本が出来た時、スリンは島を出ました。
寄宿舎のある学校に入る事になったのです。
そのフェリーで、スンミンに会ったのです。
生きていました・・・と言うか、戻って来たのです。
少し歳をとっているようでした。
久しぶりにカン・ドンウォンssiを見ました。
37歳なのに、あの瞳。いやもう参りました。
15歳のシン・ウンスさんの澄んだ瞳にも魅了されましたが、ドンウォンssiの子供の様な瞳にも魅了されました。
ストーリー的には、よく理解できない個所もありました。
でも、この作品は、カン・ドンウォンssiを鑑賞するだけで満足してしまいましたよ、あたしゃ。
映画しか出ないんでしょうかねぇ、ドンウォンssi。もっとお姿見たいです。
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