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クチーム長はトン・べクのいわばお世話係みたいなもんです。
スキャンされても大丈夫な裏表のない人物と言う事で、抜擢されたのでしょうが、手のかかるやんちゃ坊主のようなトン・べクをいつしか息子のように思うようになっていました。
今では、家族もトン・べクを家族の一員のように受け入れているようです。
2年ほど前、イ次長から、トン・べクにサポートしてもらうのではなく、警察のサポートをさせると言う考えを告げられ、トン・べクを辞めさせろと指示されましたが、その気にはなれませんでした。
トン・べクほど悪を憎むヤツはいないと思えたからでしょう。
しかし、ここでいる限り、理解してくれる人は少なく、憎まれることも多いわけで。離れて幸せに生きてほしいと思う気持ちもありました。
だから、今、トン・べクが殺されようとしているのを見たら、深く考える間もなく、咄嗟に体が動いたのです、助けるために。命を懸けてでも・・・。
幸い、直後にオ刑事たちが駆け付けたので、命はとりとめることが出来ました。
ソンミはピョン隊長や特別捜査隊の面々と、ユ消防署長の家に乗り込んでいました。
しかし、もぬけの殻。
ただ、壁に書かれていました。『罪のない者が罰せられる、罪人の代わりに』と。
確信しました、彼こそが消しゴムだと。
カン記者は、トン・べクをアジトに連れて行きました。あそこは・・・チン・ジェギュの家かしら。
到着するなり眠り続けました。
その頃、イ次長はウ検事と共にファン・ピルソンの元を訪れていました。
車を降りたウ検事に近づいて来た者が。国家情報院のソン室長です。以前からトン・べクの監視を続けている人です。
トン・べクを逮捕するなと言いましたが、聞くような人じゃありませんよね、ウ検事もイ次長も。
イ次長は、ファン・ピルソンに、ユ消防署長とトン・べクを射殺すると言いました。
それについて、ウ検事に不起訴を確約してもらいたいと言いました。撃った人物を・・・?
ウ検事の独断で決められることではありません。上の者と話をして・・・と言いました。
ファン・ピルソンは、一刻も早く、この状況を解決するよう言いました。
検事総長をはじめとしたお偉方に、昔から恩を売っているようですね。
要するに、まだまだ余裕をぶっこいているわけですよ、この母子は。
昔、チョウォンがトン・べクに言った事がありました。
「もしかしたら、あなたの能力で多くの人を幸せにできるかも。そしたら世の中も良くなるわ。」
本当にそうだろうか・・・と、今、トン・べクは考えていました。
そして、今自分に出来る事を始めました。
スキャンしたムン・ヨンガンやパン元議員の記憶を、記録として残したのです。
ユ消防署長は、パン元議員の妻スギョンに夫の悪行を全て語って聞かせました。
娘のアヨンに暴行を加えたこと。それを知ったムン・ヨンデにも暴行を加え、挙句の果てに殺したこと。
アヨンは生きていたものの、ショックで正常な意識を失っていました。
事件直後に知ったイ次長とチョン・ギスが全てをもみ消したのです。
アヨンを診察した医師たちもアヨンの味方ではありませんでした。皆、ファン・ピルソンの息がかかっていたのです。
トドメは、チョン・ギスでした。
ムン・ヨンデが死んだことを、アヨンに教えたのです。自殺した・・・と。
アヨンは翌日、自殺しました。
ユ消防署長は言いました。アヨンの不幸は理由が無いと。
不幸になる理由は、無いと言う事です。アヨンには何の落ち度も無かったということですね。
ソンミがトン・べクに言いました。イ次長が人質以外に発砲命令を出したと。
「私たちの敵は、消しゴムだけじゃないわ。」
ユ消防署長の居所が判明しました。
ソンミとトン・べクが向かいました。
出る前に、トン・べクはカン記者にメモリを渡しました。あれは、きっとトン・べクの“スキャンの記録”ですよね。
カン記者は内容を確認後、放送局に特ダネがあると持ち込みました。
トン・べクの証言をそのまま流す意思があるかどうか、聞きました。
しかし、相変わらず上司の意向は変わりません。トン・べクを全ての事件の犯人・・・消しゴムと断定する主張を変える気は無さそうです
真実を報道すべきだと言うカン記者に、上司は言いました。
「真実は外じゃなく、ここで作られる。私たちが真実を作るのよ。そして私たちが作るべき真実は、トン・べクを社会から排除すること。」
余談ですが。
このセリフを聞いて、今日知ったばかりの、韓国“フェイクニュース規制法改正”のニュースを思い出してしまいました。この作品に於ける放送局の偏見に凝り固まった主張をさも正論のように垂れ流す態度もムカつきますが、規正法改正も、言論弾圧に繋がらないか、不安に感じます。こんな法律を作らなくてはいけないほど、フェイクニュースが多いということでしょうか
カン記者は、幻滅しました。
そして、放送局を出て行きました。彼女の方から彼らを見限ったのです。
オ刑事に協力を求めました。
イ次長の指示で特攻隊が取り囲んだ小屋には、ユ消防署長の姿も、パン元議員の妻の姿もありませんでした。
遠くから、成り行きをみていたソンミは、ここじゃない・・・と言いました。
行先は、アヨンが自殺した場所だと予想していたのです。
当たりでした。
廃ビルの屋上でユ消防署長はソンミとトン・べクを待っていました。
隣に大きなスーツケースを置いていました。中にパン元議員の妻スギョンが入っていると言いました。
スーツケースから血も滴っていますが、まだ生きていると言いました。
自分の主張をトン・べクたちに滔々と述べたユ消防署長。
ソンミは、違和感を感じていました。これまでは、被害者を儀式のように殺して来たのに、今回は違うからです。
スーツケースにスギョンはいない・・・と思いました。
でも、確信が持てません。
トン・べクはユ消防署長の意見に同意しました。
そしてスギョンが死ぬ前に記憶のスキャンをさせてくれと言いました。ファン・ピルソンたちの悪行を知りたいからと。それに消しゴムなら自分たちを操れる筈だから警戒する必要もないだろうし・・・と。
すると、ユ消防署長は動揺した様子を見せました。
消しゴムじゃないな・・・とトン・べク。
ユ消防署長が怯んだ隙に、スキャン。
スギョンがこの建物の中にいるとわかりました。ソンミが駆け出しました。
そして、スギョンを救出したのです。
格闘となりながら、スキャンを続けるトン・べク。
消しゴムは誰だと、トン・べク。
「今日の話はヤツが言ったことだ。ここにいたのは、私じゃない。今日ここにいたのは、消しゴムだ今日聞いたことを覚えておけ。今のままじゃこの世は良くならない。この世が変わらない限りお前は迫害され続ける、突然変異だ」
その時銃声が
ユ消防署長、次にトン・べク
撃ったのは、チョン・ギスでした。
チョン・ギスがトン・べクにトドメを刺そうとしたとき、広域捜査隊が。
チョン・ギスは銃で自殺しました。
ユ消防署長は、ビルから転落。即死でした。
この状況を、イ次長の部下が見ていました。
万が一、トン・べクが生きていたら、トドメを刺せと命令が下っていたようです。
でも、ここに国家情報院が乗り出してきて、トン・べクを保護したのです。手出し出来なくなりました。
その頃、カン記者は、オ刑事の協力で、トン・べクの証言映像をネットで配信していました。
パン元議員の悪行、それを隠蔽しようとしたファン・ピルソンについて。そして、2人の指示で動いたチョン・ギスとイ次長について。
もう、止めようはありません。
なのに、まだファン・ピルソンは手があると思っています。この国で自分に不可能な事は無いと。
世間では、意識不明に陥ったトン・べクの回復の可能性は低いと報じられていました。
しかし、実は既に意識は戻っていたのです。
見舞いに来たソンミは、ファン・ピルソン母子に捜査が入ると告げました。
トン・べクの証言のお陰と言えます。
しかし、本人は自分の必要性に疑問を感じていました。ユ消防署長の言葉が頭に残っているのです。
突然、トン・べクの警護をしていた国家情報院の者たちが倒れました。記憶も一部失っているようです。
消しゴムだと、トン・べクは思いました。
やっぱりユ消防署長じゃなかったのです
ベッドに置手紙がありました。
“全てが始まった所へ”
20年前の集団暴行事件の現場となった倉庫・・・ですね。
消しゴムは、なんと、パン元議員の秘書ソ・ヒスでした。
「今からすべての真実を話してあげる。トン・べク、私の弟。」
ええーっ