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まるで存在していなかったかのように滅亡は消えました。
でも、ドンギョンは勿論、皆の中の記憶にはちゃんと残っています。
滅亡は、遠くに行ってしまったけど、別れたわけではないとドンギョンは皆に説明していました。
滅亡が今、どこにいるのか。いつかは帰ってくるのか、ドンギョンにも全く分かりません。
このまま消えてしまい、皆の記憶も薄れていくのではないかと、ドンギョンは思っていました。
もしかしたら、全部夢だったのではないだろうか・・・と思う事もありました。
不思議なのは、ドンギョンの腫瘍が小さくなって来た事。
余命3か月と言われていたのに、ほぼ完治したのです。
チョン医師も初めての経験に驚くやら喜ぶやら。
ドンギョンは余計に、これまでの事が夢のように思えました。
でも、病気が良くなったのは、滅亡のお陰だと信じています。
ジュイクは独立し、新しい会社を立ち上げました。
ドンギョンをスカウトしました。
ドンギョンの能力を買っているのと、作家たちから信頼が篤いからです。
ドンギョンが担当することを条件に、売れっ子作家を集めています。
ところで、ソンギョンへのプレゼント・・・Dー1の時の。
あれはスニーカーだったようですね。通帳と一緒に箱に入ったものをたくさんプレゼントしていたヤツです。
確かに、靴の箱でしたね、あの形は
ある日、ドンギョンは夢を見ました。
以前のように、自分の部屋の続きに滅亡の部屋があり、そこに滅亡がいる夢を。
会いたかったと泣いたドンギョン。
夢じゃないよね・・・と泣きました。
でもね、夢でした。
起きると、枕が涙で濡れていました。
ジュイクとジナは、相変わらず、近づいたり足踏みしたり・・・の繰り返し。
お互いの気持ちは分かっている筈なのに、柄にもなくジュイクがビビってる感じです。
ジナも、一歩踏み出せていません。
でもま、お互いしかいないと分かってるので、時間の問題でしょうね。
この二人の掛け合いのセリフが、とても面白いです。笑えると言うのではなく、ちょっと言葉遊び的な雰囲気がして、オシャレ。
ソンギョンは、ヒョンギュに2号店を任せてもらえることになりました。
すっかり真面目な青年になったソンギョン。
元々優しいし、人の気持ちをおもんばかることが出来ますからね。
ヒョンギュにも好かれるわけです。
ヒョンギュはジナへの気持ち、ジュイクへの気持ちを整理中です。
まだ完全に吹っ切れたわけではありませんが。
でも一つ感じているのは、ジュイクが如何に自分にとって大切な人だったかということ。
多分家族・・・本当の兄のような感覚なのでしょう。
今はまだ素直になれないけど、いずれは以前と同じように相対することが出来るようになるでしょうね。
ドンギョンは小説を書き始めました。滅亡とのことを。
タイトルは、『ある日私の家の玄関に滅亡が入ってきた』。
ドンギョンは幸せな日々を送っていました。
皆の前では、決して泣き顔は見せません。
それは昔と同じです。
ただ、滅亡の事を聞かれると、どう答えて良いのか、困りました。
会いたいと言われても、元気なのかと聞かれても、嘘がつけませんでした。
何となく誤魔化すので、ソンギョンやジナ、スジャたちは、滅亡の事を触れるのはかなり遠慮しています。
滅亡の家には行けるんですね、ドンギョン。
何もかも、以前のままでした。家具も・・・。写真も・・・。
でも、滅亡だけがいません。
ある日、滅亡の家でドンギョンは滅亡の携帯を見つけました。
自分が送ったメールもちゃんと届いていました。でも、未読のままです。
最後に、滅亡が作成したメールが未送信のまま残っていました。
“適当に触ったら仕組みは分かった。最初に何と送るか迷ったけど。幸せだろ?そう信じてるよ”
ドンギョンはそれを自分の携帯に送信しました。
ドンギョンを少女神が待っていました。
手術を受けたので、まだまだ生きていられるようです。
良かった、生きていてくれて・・・とドンギョン。
少女神も同じ言葉をドンギョンに言いたくて待っていたのです。
雨の中を帰って行く少女神に、ドンギョンが傘を渡しました。
あなたは?と聞かれ、ドンギョンは笑顔で言いました。
「走ればすぐに着くから。」
滅亡から、そう言われていたのです。雨が降って傘が無くても、走ればすぐに家に着く・・・と。
神の庭園に滅亡はいました。
ドンギョンの事だけを考えていました。
少女神は言いました。ドンギョンは元気だけど元気じゃないわ・・・と。
少女神が育てていた鉢植え。花が一輪咲きました。滅亡だと言ってた花です。
神の庭園で、滅亡は蝶でした。
蝶の死を糧にしてこの花は咲いたと少女神は言いました。滅亡が咲かせた花だと。
「あなたはもう蝶じゃない。私が初めて創った花よ。」
神の庭園では、人間は花でした。
滅亡は滅亡としてではなく、神の庭園で人間として幸せに生きなさい・・・と少女神は言いました。
「行きなさい。」
そしてある日、何の前触れもなく、突然滅亡はキム・サラムと言う人間として、ドンギョンの前に現れたのです。