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この作品、フィクションなので、どの王をモデルとしたのかはっきりとは描かれていません。
でも、世子が毒殺された・・・と言うシーンを見ると、もしかしたら16代仁祖なのかもしれません。
清に人質になっていた世子が帰国して間もなく亡くなり、不仲だった父の仁祖によって毒殺されたという噂もあるとか。
ラ・イオンは幼い頃から世子と親しくしていました。実の兄弟のように仲が良かったのです。
料理にしか興味が無く、剣の代わりに包丁を持っていたラ・イオンに剣術を無理やり教え込んだのは世子でした。
大切なものを守るには、嫌な事もしなくてはならないと言って。
異民族との戦において、ラ・イオンが危険な目に遭うと、自分の命よりラ・イオンの命を守るよう部下に命令しました。実の兄弟より大切な弟分だからと言いました。
そんな世子が、帰国して間もなく、毒殺されたのです。
ラ・イオンがますます出世に興味が無くなったのは、この一件のせいではないでしょうかね。
ジョイの離縁問題に関わっている隙に、何者かが郡守に向かって矢を射ました。
即死です。
その場は大混乱に陥りました。
刺客は逃走。
ラ・イオンが兵たちと追跡しようとしたのですが、ジョイが止めました。
大勢で追ったら村人たちが怪我をすると。逃げ道を防いだ方が良いのでは?とね。
頭がまわります、ジョイ。
そして、道案内を買って出ました。
大捕り物の後、刺客を捕まえることが出来ました。
ラ・イオンはジョイの働きに感謝し、望みを一つ叶えてやると言いました。
ジョイが望んだのは、ポリのお墓を作ってもらいたいということ。
遺体は既に火葬されてしまっていましたが、魂だけでも弔ってあげたいからと。
刺客が放った矢には、ある薬が塗られていたことが分かりました。
それは王宮で使われている最高級の補薬でした。しかし、使いようによっては、毒となると医師は言いました。
その瞬間にラ・イオンは思い出しました。
世子が生前、体に出来たできものの治療で同じ薬剤を飲んでいたことを。
その薬材の栽培は民間では禁止されています。
黒幕は危険な連中に違いないと、医師は言いました。
ラ・イオンは自分がここに来たのは、神のお導きだと思いました。
この一件について、捜査しなければいけないと思いました。で、物資を運ぶ漕運船について調べることにしたのです。
黒幕を突き止めないといけないと。
前暗行御史が殺された一件は、やはり領議政に関わりがありました。
国に治めるべき物資を横流ししていたのですが、それを前暗行御史が嗅ぎ付けたのです。
で、物資を運ぶ船漕運船と共に前暗行御史を沈めて無かった事にしたつもりだったのですが、その遺体が上がってしまったうえ、帳簿が見つからないままです。
この失態で焦ったテソの手下が領議政に何とか事を収めてほしいと泣きついて来ました。
同じ穴の狢じゃないかと半ば脅す様に言ったので、領議政は激怒。
ミスしたのはお前じゃないかとね。
そして、関わった者を皆殺しにするとか、一人で罪を被るかしろと突き放したのです。
ジョイは、持ち金全てを姑に渡し、少しの荷物だけを持って婚家を出て行きました。
姑は今になってジョイの大切さが分かったようで、脅して引き留めようとしました。それが無理だと分かると、今度は必死に機嫌をとろうとしました。
でも、ジョイは一切振り向くことなく歩いて行きました。
役所にラ・イオンを訪ねたのですが、既に出立した後。
でも、ちゃんとポリのお墓を作ってくれていました。
テソは灰吹法と言う、銀鉱石から純銀を取り出す方法を得とくしていました。
遊び仲間たちは皆、口々にテソを誉め称えました。
しかし、領議政は、来るなりテソを殴り飛ばしたのです。仲間の前で。
今回の一件の処理を失態したと、激怒したわけです。
テソは跪き、謝りました。
領議政は、テソの扱いをちゃんと分かっています。
こうやって散々に叱り飛ばした後、優しく抱き寄せ、大切な息子だと声をかけるわけです。
そうやって飴と鞭を使い分け、テソを操ってきたようですね。
テソは、すぐさま父の期待に応えようとしました。
手下たちに新暗行御史を殺せと檄を飛ばしたのです。
意気揚々と村をでたジョイですが、山道で迷ってしまいました。
小さな祠を見つけました。
その夜はそこで寝ようと、祠の前で寝始めたのです。
そしたらそこに来合わせたのが、ラ・イオンたち一行。彼らも道に迷っていたのです。
で、ラ・イオンが寝てるジョイの足に躓いて転んじゃった。
祠の前に離縁した女がいたら、最初にそこを通った男は、その女を娶らなければならないと言う風習があるんだそうで。
この場合、ジョイはラ・イオンと結婚しなくちゃいけないってことになります。
何を馬鹿な事をと、皆で笑い飛ばしたのですが、守らなければ罰則もあるとかで、俄然焦り始めたラ・イオンとジョイ。
結婚するのが嫌で科挙を受けたくらいだから・・・とラ・イオン。
それを黙って聞いていたジョイですが、彼女も激しく言い返しました。
「無理やりした婚姻より嫌なのが、傲慢で自己中な男と再縁することです」
ある意味意見が一致した2人。
もう会わない事にしようと背を向けて歩き出そうとしたのですが。
なんとその瞬間、罠にかかっちゃった。
上から網が落ちて来て、4人とも一網打尽になっちゃったんです。
山賊たちの仕業でした。
で、荷物を奪われ、4人一緒に穴に埋められそうになっちゃった。
ラッキーだったのは、この騒動で、テソの手下に暗行御史だとばれなかったこと。
丁度通りかかったんですよ、テソの手下が。
でも、まさか網にかかっているのが暗行御史だとは思いませんよね。ジョイと言う女性もいるし。
ラ・イオンは、手下と山賊の話で、自分が狙われていると知りました。
穴に突き落とされたのですが、途中で悲鳴が聞こえたかと思うと、山賊たちの気配が消えちゃった。
土もかぶせられなくなったし。
必死に穴から這い上がった4人。
その前に幽霊