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セヨンは、“ユ・ジェホン”について調べました。
馴染みの顔が、現れました。北朝鮮兵を演じている姿が。
信じられませんでした。
でも、いくつかの引っ掛かった点も思いだしました。
“アイスアメリカーノ”と、慣れたように注文したこと。運転が上手い事。そして、グムスン亡きあとは、元の場所に帰ると言った事・・・等々。
それでも、半信半疑だったセヨンは、ある一枚の写真に目が留まりました。
ユニの姿です。
つまり、2人とも役者だと言う事です。
ランドリー室の同僚だと紹介された男性2人も、役者仲間だと判明しました。
これで、もう、疑いようのない事だと、セヨンは思いました。
その時、突然ジェホンがやって来ました。
ラギョンの異動の話を聞き、セヨンが心配になったのです。
セヨン、動揺しました。
が、その様子を、ジェホンはラギョンを失ったせいだと解釈したようです。
セヨン、必死に冷静を装いました。
その頃、テジュとムンソンがソウルに到着しました。
ムンソンは、すぐにでもグムスンに会いに行くと言いましたが、テジュはそれを押しとどめました。
焦っても上手く行かないと言いました。
とにかく、問題を起こすなと。
用意していた部屋にムンソンを住まわせることにしました。
ムンソンには妻がいます。北朝鮮か中国に残して来ているようです。
妻のジンスクは肝臓が悪く、移殖しか残されていない状況のようです。
犯罪に手を染めていたのも、ジンスクの治療費のためだったのかもしれません。
サンチョルは、ジェホンとユニに言いました。
契約期間を3カ月と言ったのは、観光ビザで滞在できる期間が3カ月だからだ・・・と。
だから、ビザの問題で中国に帰ると言えば、問題はないと。グムスンの容体に関わりなく、ジェホンとユニはここを去るんだと。
つまり、グムスンの死が契約の終了と言うのではないと言う事です。
ジェホンとユニは、嘘がばれるのも怖いから、本当のところは辞めてしまいたい仕事なのです。
が、契約の終了がグムスンの死であれば、それを望むのは辛いですからね。
ほっとしました。
セヨンは、グムスンに話すべきではないかと思いました。
しかし、ジェホンを本当の孫と信じて、心から慈しむ姿を見ている、とても言い出せません。
グムスンは、生きる気力を取り戻し、本当によく笑うようになりましたから。
セヨンは一生懸命これまでと同じような態度を取ろうとしてはいますが、ジェホンに対してどうしてもぎこちなくなってしまいます。
ジェホンは、それを敏感に感じ取っています。
テジュは、グムスンの屋敷に忍び込み、家族の様子を探っています。
ジェホンが家族と至極うまく行っていると感じました。
相続のことで、セジュンとセヨンが揉めていることも探り出しました。
流石です。
そして、この情報を、ムンソンに伝えました。
その上で、テジュは、自分たちがまず接触すべきなのはセジュンだと言いました。
そうと決めたら、行動は早いテジュ。
セジュンにメールを送りました。
“今のリ・ムンソンは偽者です”
呆れたセジュンは、折り返しテジュに電話しました。
「くだらない情報でたかる相手を間違えたな。うちにいるリ・ムンソンは本物だ。」
あまりにもきっぱりと言い切ったので、テジュの方が驚きました。どうやって信じ込ませたんだ?と。
ムンソンがグムスンに会いたい理由。
それは、死んだ父ヨンフンがどれほどグムスンを恋しがっていたかを見て来たからです。文字通り、死ぬほど恋しがっていましたからね。
再会した時、ヨンフンはグムスンに冷たく当たりました。ヨンフンの父でグムスンの夫ジョンムンは、ずっとグムスンだけを想い続けていました。なのに、グムスンは再婚していたわけで。
自分たち父子より新しい夫や子供をを大切に思っていると考えたからでした。
でもそれは拗ねただけで、本心ではありませんでした。
母に対して、恋しさと同時に、恨みも併せ持っていた父ヨンフンでした。
ムンソンは、父の思いをグムスンにどうしても伝えたかったのでしょう。
ムンソンは、黙ってじっと待っていることが出来なくなりました。
楽園ホテルに乗り込んだのです。
会長に会わせろ、ダメならホテルの一番偉い者を連れて来いと騒ぐムンソン。
ホテルの職員たちが連れ出そうとしても、大声をあげてフロント前に座り込んでしまいました。
大勢の客が不安そうに見守る中に、ドンジェもいました。
たまたま、ジェホンが通りかかりました。
ムンソンの言葉が、北朝鮮訛りだと気付いたジェホンは、ムンソンをまじまじと見つめました。
その瞬間、思いだしたのです。
サンチョルが見せてくれた“リ・ムンソン”の資料に貼ってあった写真の人物に違いないと。
胸の名札を外し、ムンソンに近づきました。
ムンソンも、ジェホンを見ました。
そして、ムンソンも気づいたのです。
自分に成りすましている男だと。
テジュから写真を見せられていましたからね。
ジェホンは、北朝鮮訛りで話しかけました。
外で話しませんか?と。
どうして南に来たんですか?と、ジェホンが聞きました。
「人に会いに。」
と、ムンソンは答えました。そっちは?と、ムンソンが聞き返しました。
「約束を守るために。」
と、ジェホンは答えました。
2人は至極穏やかに話をしました。胸の内では、言いたいこと、聞きたいことが渦巻いていたでしょうが。
また会おうと言って、ムンソンは去っていきました。
リ・ムンソンが現れたと、ジェホンは慌ててユニとサンチョルに報告しました。
どういうことなのか、ジェホンとユニは大混乱に陥りました。
が、サンチョルには思い当たるふしがありました。
テジュです。
その頃、ムンソンは、テジュにホテルに行ったこと、ジェホンと会った事を話していました。
ジェホンと会って、そしてホテルを見て、ムンソンはテジュの言う事が正しいと感じたようです。
自分がいくら本物だと主張しても、あっさり解決する問題じゃないということを。
“彼らはお客様で会長が亡くなれば、元の場所に帰る”と、以前サンチョルが話していたことを、セヨンは思いだしました。
つまり、ジェホンたちの事をサンチョルは承知していて、決して財産目当の詐欺ではないと言う事です。グムスンが亡くなるまでの間、幸せに過ごさせたいと言う理由があるんだろうとセヨンは思いました。
だからこそ、自分が知ったこの事実を、どうすべきか、セヨンは悩み続けていたのです。
ふと、ジョンスクに聞いてみました。
誰かがとんでもない嘘をついていて、自分だけが知っているんだけど、嘘をつく理由はよくわかる場合、どうすればいい?・・・と。
「嘘が全て悪い事とは言えません。嘘をつかれた相手は苦しんでますか?」
いいえ・・・とセヨン。逆に相手を幸せにしているの・・・と。
「相手が真実だと信じてることが嘘と言えるでしょうか?最後までつきとおした嘘は相手にとって真実になるのでは?でも、途中でばれてしまったら、真実を話すより相手は傷つくでしょう。」
テジュは、セジュンをいきなり訪ねました。ムンソンを連れて。
ジェホンのために作った偽造パスポートや身分証明書等を示し、偽者だと説明しました。
そして、ムンソンのDNA鑑定を勧めたのです。
目の前で検査させて、疑いの無いことだと示したのです。
すぐに血縁関係があると言う結果が出ました。
セジュンは、愕然としました。
どうすべきか、セジュンは悩みました。
翌朝、突然セジュンの態度が変わったことに、ジェホンは気づきました。
それまでそっけない態度だったのに、急に愛想よくなり、優しくなったのです。
それと同時に、セヨンの態度が冷たくなったのにも気づきました。
不安になりました。
その時、屋敷の門前にムンソンが