この度、渡辺大臣の頑張りで、公務員制度改革法が民主党の支持も得て成立の見通しとなった。成立が危ぶまれたものの福田首相の後押し、民主党との修正協議と対応で大きなハードルを越えた。国民の間ではいま一つ称賛が無いものの、これは画期的と言うべきか、日本の歴史を変える法律となる。私は、昭和以降の歴史で日本が2度暴走した原因についてその原因を長く考えてきた。一つは、第二次世界大戦、残り一つはバブル経済である。そこで得た結論は既得権構造であり、その既得権の頂点にいたのが官僚だった。10年前のことである。
官僚が戦後の焼け野原から奇跡的にこの国を復興させるのに貢献したことは確かだ。しかし、官僚が力を発揮したのは先進国に仲間入りするまでで、日本がキャッチアップで前進できない領域に入ると、急速に指導力を失うこととなった。官僚はもともと、知識詰め込みのエリートであり、未知の分野、解決を要する分野では歯が立たない。できることはばらまきと威張ることだけ、困難な問題に対しては先送り、棚上げ、封印を繰り返すことになる。そして、ひたすら既得権の維持強化に全力を傾けてきた。
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