宇宙・生命・日本 1000年後のあなたに語りかけたい

巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

なでしこジャパン世界一おめでとう

2011年07月18日 10時04分28秒 | 思考空間

 うとうとしながら布団の中でFIFA日本対アメリカ戦のBS放送を「聞いていた」。延長後半戦、目を開けて最後の変だけでも見ようと思った。既に、後半も7分以上が過ぎ、アメリカが2対1でリード、ま、よくやったじゃないか銀でもいいよと自らを慰めようとしていた時、コーナーキックとなった。宮間が放った低いゴール手前の弾道に、沢が飛び込み、鋭いシュートが相手のゴールに突き刺さった。

 実はその瞬間は何が起きたのか寝ぼけ眼でよく分からなかった。何度も繰り返されるゴールの瞬間映像ですごいことだなと気が付いた。沢は予め宮間とニア(ゴール手前)で行くと決めており、ディフェンダーより一歩抜け出す右足の外側でサイドステップし、勢いを得た球がこれしかないというコースでキーパーをすり抜けて突き刺さった。あれは天才でないとできない芸当だ。ヘッドに比べて、フラット面のない足で地面に落ちようとする球を、下から斜め方向にコントロールするのは難しすぎる。

 絶妙なゴールドアングル、ゴールドポイントでボールの方向を変えさせた後で、沢はひっくり返っている。一瞬のこれしかない左足の技を決めるために無理な姿勢を取り、その結果、バランスを崩してつんのめりにひっくり返った。ゴールに対する強い意識が無ければできないし、普通の選手なら意識が有ってもとてもゴールを決めることができない。

 最後はPK戦となった。何と言っても、キーパーの海堀がアメリカの最初のシュートを止めたことに尽きる。海堀が左に飛びながら、手と体が外れて倒れ掛かっているところ、残った左足でひっかけた。よほどの運動神経。これが決定的となった。アメリカ側の動揺を誘い、世界一のアメリカチームを破ることとなった。

 アメリカ選手は体格に優れアグレッシブで、まるで羊に襲い掛かる猛獣だ。日本選手はしなっとして、やんわりとかわしてゆく。アメリカ選手に比べれば、小さくて壊れそうなのがことことと、しかし、パワーとスピードで勝るアメリカ選手を相手に、パスワークを中心に展開し、対等に戦う様はこれ自体が信じがたい光景でもある。

 運動音痴の私ではあるが、監督や優れた選手が揃っていたこともさることながら、スエーデン戦のヘッディングと言い、沢という天才が存在したからこそ勝ち取った栄冠であることを強く感じた。

次になでしこジャパンが世界舞台で戦うのはオリンピックかと思うが、次は簡単にはいかないだろう。なでしこはあらゆる角度から分析される。なでしこキラーの選手も用意される。従って、なでしこは今後、あらゆる試合でマークされる。一方で、アメリカの戦術も変わる。今回は、私が監督でも基本的には「今までどうり戦え」と指示する。何故なら、アメリカは今までなでしこに負けたことが無かったからだ。それでも、金メダルを取れれば、本物だ。