最終日の17,18ホールを見た。渋野は全英の時に比べて、明らかに緊張感が現れていた。ときおり笑顔は有ったが、すぐ目がキツネのように細くなった。全英の時はじゃれる相手の青木コーチがいた。今日は若い女性キャディーだった。
最後の18ホールホールへ向かう時、渋野はアンダー14で既にホールアウトした二人と並び、3人がタイだった。ギャラリーにとって全英の時の感じでは、渋野がバディーをとって楽々優勝に見えたに違いない。しかい、僕にはこの楽な状況が少し、悪い予感になった。
18ホールでは渋野が最初にパットすることになった。これもおやッという感じ。最後のパーティーの中では渋野がリードしており、ホールに最も近くて不思議はないのだが、逆に二人より距離が有った。
渋野はボールの位置について、打ち出すまでが早い。18ホールでも、グリーン上の長い距離を躊躇なく、パッティングした。外れても良いという強いパットで、5mも外してしまった。返しはのぼりだから容易だったはずだが、これも外して優勝を逃がした。
多分気持ちが宙に浮いて、いつものタイミングながら、いつんもの精神状態ではなかった。素人が言うのもなんだが、いつもとは違う自分を見つけたら、例えば、10cm手前で仮に打ってみてその先のころがりをシミュレーションしてみても良かったかと思った。
若いから今後 山ほど経験する。じゃれる相手が良いのなら、青木コーチに頼むか。