僕は進化の仮説を2003年に発表して以来、最初の10年は全く空想だけで原稿を書き発表していた。本など文献を読み情報を集め始めたのは10年経過した2013年からで、もっと早く読めばよかったなとも思ったが、逆に、空想期間が長かったプラス面もあった。
進化や生体システムの構成を空想だけで推定し、全体像を大まかにではあるが論理的に推定する事が出来た。勿論勘違いも有った。しかし、例えば遺伝子だけで追いかけたら、全体像はバイアスなしに空想できなかった。
僕は当初から、進化にはソフトウェアが大きく貢献していると考えていたが、コアの仮説である「循環論理の評価システムの等価形成」は進化の駆動力として唯一、評価システムを想定した仮説であり、それゆえに様々な科学的事実が明らかになっても、矛盾を生じて崩れることが無かった。
それゆえにコア仮説の正しさを確信できた。
ここ数年、タンパク質にターゲットを合わせ始めたのは、コア仮説を証明したいと試み始めると、様々な角度からタンパク質が浮かび上がってきたからだ。2020年に原始海で出現したタンパク質工場モデルはその一つの成果であったし、多種タンパク質が安定して供給されていたと想定すると、実は物質(タンパク質)からの発展とその展開が見えてきた。
タンパク質は、知れば知るほど、凄いというか、凄すぎる。タンパク質は人間の様でもあり、一方、その機能は僕の想像を遥かに、信じられないほどに超えていた。だから生命が生まれたんだ。その一部は来年発表するが、タンパク質を地球にプレゼントした実体は宇宙であり、それは宇宙と呼ぶ神かもしれないと思うようになった。