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アメリカの植民地の関係を改善したい

2013年08月15日 17時54分51秒 | 国際・政治

ジョン・ルースアメリカ合衆国大使殿

 日本にとってアメリカとの関係は、軍事同盟も含め最も重要であり、個人的に、アメリカは永久に世界のポリスを務めて欲しいと願っている。そのため、相互の強力で密接な連携と可能な限りの協力は必要と考える。この考えは不変である。

 最初に。日本が焼け野原から、不死鳥のように立ち上がり、奇跡的な発展を遂げ、先進国の仲間入りした原因として、復員兵や団塊の世代の必死の努力、真面目さ、創意工夫などが有ったわけだが、アメリカの強力な支援が大きかった。

 このアメリカの全面協力には感謝しつつも、戦後68年ふと気が付き、貴国と日本の関係を調べてゆくと、とても対等とは言い難い。遠慮なく指摘させて頂く。

 例えば、日本の国際連合憲章の敵国条項を外す動きが有った時、ネックになったのは何とアメリカの反対であり、現在も日本は敵国扱いになっている。戦後は終わっていない。日米地位協定は、ドイツの例(改善がなされた)と比較しても著しくアメリカに有利になっている。

 アメリカ軍人が日本人に対して犯罪を犯しても、犯人を引き渡す義務が無い。環境などの日本の法律は適用されず、税金は払わない。米軍基地の情報は開示しない。やりたい放題。おまけに思いやり予算と称して、多額の資金を供与している。

 CIAは政府内に隈なくネットワークをめぐらせ、首相他政府の機密情報をキャッチしてきた。情報を分析し自国に有利になるよう官僚へ電話して指示する。官僚はアメリカ高官から頼まれると3回ぐらいイエスを連発する。日本政府は政府としての独立性を喪失しているのだ。

 三沢基地のエシュロンはロシア、中国より、同盟国・日本国内の盗聴を主とし、政府だけでなく、日本企業や個人の情報を取得してきた。日本はインテリジェンス機関もなく、アメリカの情報を知るすべもない。1990年代、日本商社が手掛けていたビジネスの多くが旧英連邦にシフトされた。おかげで、1990年代旧英連邦は大繁栄を遂げた。

 アメリカは経済テクニックや諜報機関などを駆使し、日本の株式市場に大量の空売りを仕掛けては、日本の資産を奪っていった。巨額の金が日本からアメリカへ移った。そのため、株価ピークは下がる一方、株式市場に対する根強い不信感が定着し、撤退が相次ぎ、プレイヤーは60%以上が外人、とりわけアメリカの金融やヘッジファンドなどとなっている。

 時代をさかのぼると、先の大戦では、アメリカ国内で日本人だけが強制収容所へ入れられた。財産の処分に48時間しか与えられず、自由を奪われ、ひどい環境で地獄を味わった。日本人は名前ではなく番号で呼ばれた。人間性を無視した扱いだが、若者は希望してヨーロッパ戦線に赴き大活躍した。日本人はアメリカに対して一切、不満も悪口も語らなかった。

 原爆投下後アメリカ人部隊が来たが、医薬品は無く、援助もせず、体への影響を調査した。アメリカが欲しかったのは実は子供の死亡率曲線だった。爆心地からの距離に関して子供の死亡率のデータが欲しかった(このため日本の降伏を阻止するよう仕掛けた)。死亡率データを基にアメリカは核兵器による軍事戦略を展開し、超大国の地位を築いた。

 アメリカ人はつい先ごろまで、中国人大好きと言っていた。実は、日本人嫌いの裏返しだった。今でも、アメリカ人は日本人を好きでもなければ、信頼している訳ではない。これは何だろう?何故だろう?ここで、今回のテーマが出てくる。

 戦前、アメリカは中国の利権を日本と対立していた。元々、日本人を同格の人間とは思っていなかったので、実に忌々しかったに違いない。黄色いサルぐらいの感じか。日本包囲網を敷き、締め上げていた。ところが黄色いサルは突然、真珠湾に牙をむいて襲ってきた。アメリカ政府はこれを騙し討ちと大々的に利用し、厭戦気分の強かった国民を駆り立てた。

 事前にイギリスが日本軍の無線を傍受解読し、チャーチルがアメリカに伝えていた。アメリカは日本を叩きたかった。出来れば、日本から攻撃して欲しかったと証言している。アメリカは最新鋭の航空母艦を退避させ、時代遅れの戦艦を並べておいた。日本軍はポンコツ戦艦を沈め、勝利に沸いたのだ。アメリカにとって出来過ぎの開戦となった。

 2001年9月11日、ニューヨークの貿易センターのツインタワービルに旅客機が突っ込んだ時、アメリカン人は「パールハーバー」と叫んだ。松井やイチローの活躍に、アメリカ人が「そろそっろ日本人を許し、信用しても良いのではないだろうか」と語った。これらのことが、アメリカ人の心に刻まれている日本に対する憎しみや不信感を象徴している。

 片や、中国の事になるが、中国は常に侵略者などに支配され続けたためか、強者に取り入ったり、たぶらかしたりは日常的茶飯事。プライドが高く、お人好しなアメリカ人を口先で味方につけるのは今でも容易なことに違いない。ここは日本人もよくよく研究すべきだろう。

 アメリカが世界の工場を日本から、共産党独裁で自由選挙の無い中国へ移したことは将来、遥かに強大な軍事大国の出現を許すことになった。中国はやられたことはやり返す。1996年台湾海峡のミサイル危機が生じた時、アメリカが空母インデペンデンスを派遣し沈黙させた。将来、中国は同じことを仕返ししたいと願っている。

 実は、アメリカは朝鮮戦争で、あるいはベトナム戦争で、後方から支援し軍隊を送った中国と戦ってきた。ベトナム戦争では、ベトナムに負けたのではない。中国に負けたのだ。その、中国とアメリカは手を握り、中国を世界一の経済大国、世界一の軍事大国にしようとしている。

 ニクソンとキッシンジャーがピンポン外交で北京に飛んだ時、対談の40%は日本に関してだった。日本にとって良い話ではない。

 アメリカは冷戦時代に対峙していたソビエトより日本に脅威を感じ初めていた。日本は経済でアメリカに挑戦していた。三菱地所がロックフェラーセンタービルを買収するに至り、アメリカ人のプライドを傷つけ、再びパールハーバーの記憶が蘇ったのかもしれない。その後、クリントンがCIAを経済政策に組み込むなどの戦略が功を奏し、経済で日本は負け続けた。

 日本はかつて1億人ちょっとで世界の工場だった実力を持ち、アメリカは中国に軍事経済にわたる超大国の地位を譲ろうとしている。日本人はアメリカ人を好きだし信頼している。アメリカが未来も地位を維持し、繁栄するためには日本の協力が極めて大きい。

 不幸な歴史を重ねたが、アメリカは日本を植民地として利用するのではなく、今こそ事実関係を正確に把握し、信頼できる対等なパートナーとしてあるべき協力関係を考え実現してゆく時だ。

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