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巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

原発避難での焼身自殺に4,900万円の賠償命令 東電にとって予想外の厳しい金額となった

2014年09月03日 12時37分54秒 | 深刻な問題

 福島原発のメルトダウン事故は、少し間違えれば、東京を廃墟にし、日本を吹っ飛ばしかねないような深刻な事故であった。東電もさることながら、全国の電力会社関係者は驚愕したに違いない。

 電力社員は「電子力は安全」という神話を心に刻み付け、この神話に対する忠誠心を保つことにより、電力人としてのアイデンティティーを保ってきた。けなげにも全員が日本の原子力発電所ではメルトダウンなど起こり得ないと信じていたのだ。

 東電の若い 心ある社員は自ら辞めていったが、大多数の社員は開き直った。今回の判決は一般常識的には妥当なものだと思うが、これまでの電力会社の裁判としては異例のものとなった。今後も電力会社に厳しい判決が出るようになるだろう。

 私は、バッシングの風向きで厳しい判決を出すのではなく、原発の事故前に、もっと客観的な事実追及のプロセスと判断が欲しかった。電力社員は、電力会社が訴えられても、容易に退けられるものと受け止めていた。

 更に、希望するのは、賠償金だけではなく、指示命令系統や責任者を開示させる事だ。原子力本部長として「原子力は安全」を具体的な根拠を示さず社員や住民に徹底し刷り込ませた責任者が社長、副社長となる状況では誰も信じないだろう。

 どこの話か?私は頭が悪いので忘れてしまうが、例えば三国電力?五国電力?電力業界は設備産業であり、本来技術者が技術者の良心に従って、真の安全を実現すべきところ。嘘作文を書いていた事務屋がトップになるようだから深刻な事故が起こる。

 福島の事故でも当初、技術屋の広報が「メルトダウンが起きたかもしれない」と語った途端、降ろされてしまった。実際メルトダウンが有り、放射能も漏れた。緊急避難を呼びかけていたら、被爆者は大幅に軽減できた。

 自己保身を図る本来の責任者たちが、一時を凌ぐため、事実の発表を制限させ、きれいごとで済ませようとした。大本営発表が繰り返されている。

 過去に遡り、社長・会長と言えども責任が明確なら、どんどん刑務所に統監する。そういう仕組みでもって、初めて電力会社が原子力の安全性に本気で取り組むことになる。

 私が在任中、原子力部にちょっとした質問を出そうものなら、間接的に取締役から注意される状況だったから今でも、電力社内では原子力安全の会話さえタブーではないか?口にも出せない。

 電力内部では常に原子力最優先だった。原子力の安全性に疑問を呈したら課長以上には絶対になれなかった。つまり、東電内部でも、まず原子力が安全という根拠のない神話を絶対として全てが動いていたと思う。

 大切なことは事実を正面からとらえ、ご迷惑をおかけした人々に謝罪し、賠償に応じ、また自分達の間違いを反省する事だ。日本の社会では重要な間違いや事故において反省が無い。反省が無いために同じような歴史を繰り返す。

 本来、電力社内では原子力の安全性についての自由で積極的な議論が必要で、安全設備の実現について妥協が有ってはならない。

 私は何度も書いたが、真の安全性が確保されるという条件で原子力発電には賛成の立場だ。人類がいつか火星に移住しなければならない事を考えると、必ず克服すべき課題である。

 


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