またまたジャスじゃないんですが、個人的にはジャズモードに入っていますし、本日の1枚は、ジャズもロックもゴッタ煮で楽しい復刻CDです――
■流血の縄張り / 日活ニューアクション・小林旭の世界 (Hotwax)
01 爆弾男といわれるあいつ (音楽:鏑木創)
02 広域暴力 流血の縄張 (音楽:鏑木創)
03 マカオの竜「赤い流れ星」 (唄:小林旭)
04 暴力団・乗り込み M-14A (音楽:坂田晃一)
05 広域暴力 流血の縄張 (音楽:鏑木 創)
06 広域暴力 流血の縄張 (音楽:鏑木 創)
07 赤道を駈ける男 M-20 (音楽:山本直純)
08 やくざ渡り鳥 悪党稼業 「放浪のブルース」 (唄:小林旭)
09 あらくれ (音楽:鏑木 創)
10 縄張はもらった (音楽:鏑木 創)
11 暴力団・乗り込み M-2 (音楽:坂田晃一)
12 放浪のうた「放浪のうた」 (唄:小林旭)
13 暴力団・乗り込み M-14 (音楽:坂田晃一)
14 爆弾男といわれるあいつ (音楽:鏑木創)
15 赤道を駈ける男 M-7 (音楽:山本直純)
16 マカオの竜 (音楽:伊部晴美)
17 血斗「落目」INST 口笛ver.(音楽:伊部晴美)
18 俺にさわると危ないぜ「アルベデルーチ・レオバルーダ・カリーナ」(唄:小林旭)
19 赤道を駈ける男 M-14 (音楽:山本直純)
20 赤道を駈ける男 M-18 (音楽:山本直純)
純粋に昭和を楽しもうという趣旨でしょうか、Hotwax が、またまた出してくれました♪
内容はタイトルに偽りなし! 昭和40年代前半から日活がロマンポルノ路線に転換する直前までに製作していた、所謂ニューアクション作品から、小林旭関連の音源を集めたものです。
しかもそのポリシーはジャズ&ロック♪ とくにかく聴いて吃驚のカッコ良いグルーヴと過激なノリ、はたまた和みのラウンジ系ソフトロック、おまけに哀愁の昭和歌謡曲が選りすぐられていますし、もちろんフィルム音源を使用、リマスターも良好です。
中でも特に強烈なのが、18曲目の「アルベデルーチ・レオバルーダ・カリーナ」で、全く意味不明の歌詞を堂々と熱唱する小林旭のバックでは、激烈なエレキが炸裂しまくりです。これが作られたのは昭和41(1961)年というエレキブームの真っ只中にあった日本のロック上昇期ですが、世界的にみても、リアルタイムでこれほど凄いギターロックも無いもんです♪ とにかく必聴です。
また冒頭1曲目はジャングルビート、また2曲目はエレキベースが蠢きまくるグルーヴィなジャズロックですが、それにしても作者の鏑木創は偉い人です。他にも素晴らしいスコアが堪能出来ますよ♪
また3曲目は小林旭の歌で哀愁がたっぷりなんですが、バックは洒落たボサノバ調という伊部晴美の会心作でしょう。
また、当時は若手だった坂田晃一はソウルジャズ風味の楽曲で楽しませてくれます。
そして山本直純は緻密なアレンジと幅広い音楽性で、これまた最高です♪ 特に20曲目は、どんなラウンジ物よりも洗練され、温か味に満ちた傑作ボサロックです。
ということで、とにかく聴いてもらう他は無い企画盤ですが、特筆すべきは実際に演奏しているミュージシャンの実力の物凄さ! ジャズもロックもクラシックもニューソウルも包括し、如何にも日活ニューアクションらしい過激なビート感と洒落た雰囲気を滲ませてしまうところは、最高です。
あと、この復刻CDのジャケットの素晴らしさ♪ デジパック仕様で、初回盤には「流血の縄張」のA2サイズ縮小ポスターのオマケ付き! 解説書に掲載のスチールも充実しています。
あぁ、8曲目、小林旭がギター1本でシミジミ歌う「放浪のブルース」が身に染みますねぇ……。
ええぃ! 第2弾も出してくれぇ~~~~♪