Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

ジャズ・ミステリ「辛い飴」

2009-10-16 07:19:46 | 読書
田中 啓文「辛い飴―永見緋太郎の事件簿 」東京創元社 (2008/08) (著) .
図書館で発見.

*****内容(「BOOK」データベースより)
唐島英治クインテットの面々が遭遇した不思議な出来事や謎。テナーサックス奏者・永見緋太郎の鮮やかな名推理は―。ライヴ感溢れる文体が魅力の“日常の謎”的ジャズミステリシリーズ、第二弾。名古屋のライヴハウスに現れたという伝説のブルースマンにまつわる謎、九州地方の島で唐島と永見が出合った風変わりな音楽とのセッションの顛末、“密室”から忽然と消失したグランドピアノの行方、など七編を収録。田中啓文おすすめのジャズレコード、CD情報付。*****

上の文に補足すると,トランペットの唐島英治がバンドリーダーで小説の語り手.各篇のタイトルには「苦い水」「甘い土」「酸っぱい酒」...と,味覚形容詞がついている.著者自身のあとがきによれば,しまいに中身よりタイトルをつけるのに四苦八苦するに至ったとか.

ジャズ部分はテナーサックス奏者武井努氏監修.ということで,音楽のみならず,この世界の現状はしっかり反映されている (のだろう と思う).ジャズならではの題材を扱って特徴を出すと,一般の読者には分からなくなるというディレンマもありそう.どの短編もまあまあのハッピーエンド.ミステリとしては???だが,著者のジャズへの思い入れは,読んで恥ずかしくなるくらいに感じられる.

ぼく的ベストは表題作,ではなく,おまけの「大きなお世話」的参考レコードかな.
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