Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

メディアによる想像力の刺激

2017-08-09 08:34:47 | エトセト等
写真左は 1954 年.街頭テレビでプロレスを観戦する人たち.画面サイズは今の家庭用 TV くらい? もちろんモノクロで,解像度は比較にならない.そんな画面を遠くからながめて,豆粒のような力道山に興奮していたのだ.

家庭でテレビを見るなんて夢のまた夢であったから,同時代の子供達はもっぱら街頭紙芝居.おじさんが駄菓子と交換に,10−20 人の子供達を相手に静止画スライドショーのナレーターを勤める.画面は B4-A3 くらいであった.

こうした昭和 20-30 年代のエンタメはいたって貧しいものであったが,いまのテレビ同様,もしかしたらそれ以上の興奮をもたらした.あの頃は,大人も子供も,インプットされる貧しい情報量を想像力で補っていたのだろう.
現在はあの種の想像力を発揮する必要はなくなり,想像力は訓練されないから,減退しているのではないだろうか.

テレビ番組で見た原爆の絵は怖かった.我が家のテレビの画面でも,原画とは別な迫力があったのだと思う.画用紙に描かれた小さなヘタウマ原画を見ただけだったら,「ふーん」で終わってしまった...というのは杞憂だろうか.
怖かったのは,テレビ画面が貧しい想像力を助けてくれたから?
コメント
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