路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【安倍政権】:早すぎる「消費増税」表明 1年がかりで国民懐柔の悪だくみ

2018-10-16 07:14:50 | 【税制・納税・減税・年収「103万円の壁」・ふるさと納税・物納・脱税・競売】

【安倍政権】:早すぎる「消費増税」表明 1年がかりで国民懐柔の悪だくみ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【安倍政権】:早すぎる「消費増税」表明 1年がかりで国民懐柔の悪だくみ

 来年10月、予定通り、消費税率を10%にアップすることを安倍内閣が15日閣議決定した。

 日銀の黒田総裁は、「景気への影響は極めて小さい」などとコメントしているが、よくも無責任なことを口にできたものだ。ただでさえ個人消費が冷え込んでいるのに、消費税率が2%も引き上げられたら、不況に突入するのは明らかだ。何しろ、国民は新たに2兆2000億円もの負担増を押しつけられる。

 4年前、消費税率を5%から8%にアップした時も、一気に消費が冷え込んだ。直前の2014年1~3月期に299兆円あった個人消費は、増税直後の4~6月期に285兆円と14兆円(マイナス4.6%)も激減し、元の水準に戻るのに3年以上かかっている。日本のGDPの6割は個人消費である。個人消費が落ち込んだら、景気が悪化するのは当然。安倍内閣が消費税増税を2回延期したのも、日本経済を直撃すると分かっていたからだろう。

 4年前、安倍政権は総額5兆5000億円の景気対策を打ったが、焼け石に水だった。

 「来年10月の消費税増税は、最悪のタイミングです。ちょうどその頃、景気がピークアウトし、日本経済は下降局面に入ると予測されているからです。

 風邪のひき始めに冷水を浴びせるようなものです。その上、年末商戦の直前でしょう。消費税増税の怖さは、マイナスの影響が長期にわたることです。増税後、駆け込み需要の反動で消費が落ち込むだけでなく、増税によって商品の価格が上昇するのでどうしても買い控えが起こる。しかも、今回は税率が10%と計算しやすいから尚更です。24万円の冷蔵庫を買う時、税率が8%だとピンとこないが、10%だとすぐに2万4000円と分かるので、『こんなに消費税を取られるのなら見送ろう』と買い控える消費者が続出するはずです」(経済評論家・斎藤満氏)

 1年後、日本経済がどうなっているか、火を見るよりも明らかだ。

 ■誰のための優遇措置なのか

 それでも増税推進派は、「4年前は3%アップだったけど今回は2%のアップだ」「それに食料品は軽減税率が適用されて税率は8%に据え置かれる」と、景気への影響は小さいと楽観論を振りまいているのだから、どうかしている。

 そもそも、安倍内閣が打ちだしている「緩和策」は、おためごかしもいいところだ。食料品には税率8%の軽減税率を適用すると恩着せがましく口にしているが、必需品である水や食料は、軽減税率ではなく、税率ゼロ%とするのが当たり前なのではないか。

 住宅や自動車など、高額な「大型耐久消費財」は、減税や給付金による負担減や優遇措置を図るとしているが、一生に一度、マイホームを買う時、多少優遇してもらったところで、日々、消費税増税を強いられることは変わらない。

 何より、マイホームやマイカーを買う余裕のない世帯には関係のないことだ。朝日新聞の声欄に「なぜ自動車と住宅の消費をことさら優遇するのか?」との投書が載っていたが、その通りだろう。

 結局、自動車だとか、住宅だとか、安倍政権が導入しようとしている「優遇措置」は、消費者のためではなく、特定業界に利益を与える話なのではないか。それが利権につながっているのではないか。

「安倍政権の特徴は、五輪誘致やカジノ解禁など、何か大きなイベントをつくってはカネを動かしていることです。当然、利権になることも想定しているでしょう。消費税増税も確実に利権になります。たとえば、軽減税率の適用範囲です。政府が『生活必需品だ』と認めれば軽減税率が適用される。適用を望む業界は喜んで献金をするはずです」(斎藤満氏=前出)

 すでに自動車をはじめとした業界団体は、減税措置を求め、ロビー活動を活発化させているという。いったい、誰のための「軽減税率」であり、「優遇措置」なのか。

 
        駆け込み需要の反動も怖い(C)日刊ゲンダイ

 ◆参院選の争点にさせない作戦

 どうにも怪しいのが、消費税増税の実施まで、まだ1年もあるのに、早々と閣議決定したことだ。もともと消費税増税の決定は、遅ければ来年春に行われるだろうとみられていた。

 大新聞テレビは、安倍官邸の説明を真に受けて「個人消費が冷え込んだり、小売店が混乱しないよう周到に準備を進める狙いがある」などと解説しているが、トンチンカンもいいところだ。

 1年前に決定したのは、来年春の統一地方選と来夏の参院選に影響を与えないように狙ったのは明らかだ。

 「もし、統一地方選や参院選の直前に消費税増税を決定したら、消費税が一大争点となり、自民党は大敗必至だったはずです。選挙前に“安倍おろし”が勃発した可能性もあった。その危険を回避するために、少しでも統一地方選や参院選と時期を離して消費税増税を決定しようとしたのは間違いないでしょう。かといって、総裁選が終わるまでは口にできなかった。実際、1年前に決定したことで、統一地方選でも参院選でも、消費税は争点にならない可能性が高い。さすがに、この秋の臨時国会では消費税増税の是非が議論になるでしょうが、日本人は新年を迎えると、昨年のことは忘れてしまいますからね。本来、“税”こそ“政治”ですが、このままでは国民は、消費税増税の是非について審判を下すタイミングをそらされる恐れがあります」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 ■年間6万円の負担増は重い

 しかし、絶対に国民は、このまま黙っていたらダメだ。

 消費税増税が実施されたら、一番打撃を受けるのは一般の国民だからだ。中でも、消費税の欠陥は低所得者ほど負担が重くなる「逆進性」にあるだけに、貧しい世帯ほど生活が苦しくなる。

 経済ジャーナリストの荻原博子氏が言う。

「今でも多くの世帯が、ギリギリの生活を強いられています。特に働き盛りの40代、50代のサラリーマンは、教育費や住宅ローンが重くのしかかっているのに、前年より給料が下がり困窮している。消費税増税が実施されたら、1世帯当たり年間6万円の負担増になるとの試算もあります。ギリギリの生活をしている家庭が、果たして6万円の負担増に耐えられるのか。本当に心配です」 

 消費税増税を決定した安倍は、増税による税収の一部は「教育無償化」に使う、などともっともらしいことをヌカしているが、もともと「消費税」は、「医療、介護、年金、子育て」という社会保障4経費に充てられることが「法律」で決まっている。何をエラソーに口にしているのか。

 来年、世界経済も日本経済も大揺れになると予測されている。本来、消費税率を5%に戻して「減税」すべきなのに、10%に税率アップさせるとは狂気の沙汰だ。

 しかも、消費税増税によって庶民が苦しみ、安倍自民党が“消費税利権”によって潤うなんて、こんなバカな話はないだろう。まずは支持率を急落させ、選挙で放逐するしかない。

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2018年10月15日  17:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【米国】:トランプ「去るかも」 マティス国防長官の辞任を否定せず

2018-10-16 07:14:40 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【米国】:トランプ「去るかも」 マティス国防長官の辞任を否定せず

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【米国】:トランプ「去るかも」 マティス国防長官の辞任を否定せず

 トランプ米大統領は14日放送の米CBSテレビ「60ミニッツ」のインタビューで、マティス国防長官が政権を離れる可能性があることを示唆した。

 トランプ大統領はインタビューで、マティス氏が辞任する可能性があるのか問われ、「わからない。彼は何も言ってきていないが、2日前に一緒に昼食を取った。いいやつだ。とてもうまくやっている」と良好な関係を強調する一方、「やや民主党的なところもある」と発言。政策面で食い違いがあることを認めた。

「それがワシントンだ」/(C)AP=共同

       「それがワシントンだ」/(C)AP=共同

 その上で「彼は去るかもしれない。ある時点で、みな離れる。人は去る。それがワシントンだ」と語った。

 マティス氏は9月に出版された著名記者ボブ・ウッドワードの著作で、トランプ大統領の理解力は「小学5年生並み」と嘆いたことが暴露され、トランプ大統領との不仲説が取り沙汰されていた。

 トランプ政権では先に、ヘイリー国連大使の年内辞任が明らかになった。また、セッションズ司法長官の辞任の可能性がささやかれ、トランプ大統領が後任候補を5人に絞り検討中と報じられたばかり。

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2018年10月15日  15:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【ドイツ】:与党が歴史的大敗 メルケル首相への批判が表面化

2018-10-16 07:14:30 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【ドイツ】:与党が歴史的大敗 メルケル首相への批判が表面化

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【ドイツ】:与党が歴史的大敗 メルケル首相への批判が表面化

 ドイツのメルケル政権の行方を占う選挙として注目を集めていた南部バイエルン州議会選が14日、投開票され、国政与党の一角、中道右派・キリスト教社会同盟(CSU)が歴史的大敗を喫した。メルケル首相が主導した2015年からの寛容な難民政策への批判が表面化した形で、メルケル首相にとっては大打撃だ。

メルケル独首相(C)DPA/共同イメージズ

         メルケル独首相(C)DPA/共同イメージズ

 公共放送ARDによると、CSUの得票率(暫定)は37.3%と、13年の前回選挙の47.7%から急落。第1党は維持したものの単独過半数を失い、2位の緑の党など主義主張が異なる政党との連立協議を迫られる。国政与党の中道左派・社民党の得票率も9.7%と前回から半減し、過去最低に落ち込んだ。

 メルケル首相のキリスト教民主同盟(CDU)は、地域性が強いバイエルン州では候補を出さず、姉妹政党のCSUに一任。このため、メルケル首相への批判をCSUが受ける形となった。

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2018年10月15日  15:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【安倍政権】:もはや壊憲…憲法審査会の与党筆頭幹事は“ウルトラ右翼”

2018-10-16 07:14:20 | 【憲法問題「護憲・改憲・違憲論争・緊急事態条項・九条の改正、自主憲法制定論議他】

【安倍政権】:もはや壊憲…憲法審査会の与党筆頭幹事は“ウルトラ右翼”

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【安倍政権】:もはや壊憲…憲法審査会の与党筆頭幹事は“ウルトラ右翼”

 「すべての自衛隊員が誇りを持って任務を全うできる環境を整えることは、今を生きる政治家の責任だ」――。14日、自衛隊の観閲式でこう言った安倍首相。憲法改正という名の「壊憲」に改めて意欲を示したのだが、演説内容はハッキリ言って支離滅裂だった。



 そもそも、安倍首相は観閲式で「今や国民の9割が、敬意を持って自衛隊を認めている」と強調していた。現状認識で「国民の9割」が自衛隊に敬意を持っているというのであれば、改憲する必要は全くないではないか。自衛隊員だって十分、今のままで「誇り」を持って任務に当たっているだろう。にもかかわらず、なぜ「環境を整える」ために改憲する必要があるのか。まったくワケが分からない。

 そんなパラノイア状態の安倍首相は、今回の内閣改造で改憲を訴える右派思想の「日本会議」のメンバーを9人も入閣させたが、さらなるウルトラ右翼を衆院憲法審査会の与党筆頭幹事に送り込む。新藤義孝元総務相だ。


            “超”右寄りの新藤元総務相(C)日刊ゲンダイ

 この男の右寄りのオツムは群を抜いている。

 2012年5月に開かれた「創生『日本』東京研修会」。安倍首相のほか、稲田朋美筆頭副幹事長や下村博文元文科相ら“アベ友”がズラリ並ぶ中で、長勢甚遠元法相は「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」という平和憲法の根幹を批判し、「この3つをなくさないと本当の自主憲法にならない」と発言。この研修会で登壇した新藤氏も「自民党の基本は『家族』」「尖閣を有人利用しよう!」などと言っていたから、頭がクラクラする。こんな男が憲法審の与党筆頭幹事なんて、常識的に考えてあり得ない人選だ。

 政治評論家の本澤二郎氏がこう言う。

 「PKO法成立の前後、自衛隊員を子息に持つ与党支持者から政府に対して、『子どもを戦場に行かせないでくれ』との陳情が殺到したといいます。安倍政権は、その事実を無視して『自衛隊の誇り』を叫び、壊憲に突き進んでいる。自公連携が崩れた沖縄県知事選の敗北で、もはや改憲は“幻”ということに、なぜ気付かないのか」

 ウルトラ右翼をそろえれば何とかなると思っているのであれば大間違いだ。

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2018年10月15日  15:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【安倍“ご臨終”内閣の大臣を裸にする】: “組閣ごっこ”写真が大炎上…岩屋毅防衛相は

2018-10-16 07:13:20 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【安倍“ご臨終”内閣の大臣を裸にする】: “組閣ごっこ”写真が大炎上…岩屋毅防衛相は待望の初入閣

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【安倍“ご臨終”内閣の大臣を裸にする】: “組閣ごっこ”写真が大炎上…岩屋毅防衛相は待望の初入閣

 かねて防衛相としての入閣を望んでいた岩屋。「事実上『最後』となる安倍内閣で、派閥領袖の麻生副総理の推薦でねじ込んでもらった」(官邸事情通)のが実情だ。5日の記者会見では、新任の玉城デニー沖縄県知事が「米海兵隊訓練を海外に移転できれば、辺野古基地建設は不要」と主張したことについて「平素から(日米)合同で訓練する必要がある」と早速、官邸と足並みをそろえる主張を展開した。

岩屋毅防衛相(岩屋議員のフェイスブックから)/(C)共同通信社

  岩屋毅防衛相(岩屋議員のフェイスブックから)/(C)共同通信社

 沖縄県で米軍による事件が頻発していたことを念頭に2002年に発足した日米地位協定の改定を目指す自民党議連に所属。副会長を務めた岩屋は当時、「(日米)互いの信頼のためにも改定する必要がある」と勇ましかったが、今月2日の就任会見では「協定のあるべき姿を不断に追及していく」と話すだけだった。

「岩屋氏は議連として米国に要望を伝えたこともあったが、聞き入れられなかった。当時の経験は“敗北”以外の何ものでもない。『もう恥をかけない』と、表立った発言は控えるしかないようだ」(沖縄県政関係者)

 ●2度の落選

 1957年、大分県生まれ。鹿児島県のラ・サール高校を経て、早大政経学部を卒業後、鳩山邦夫衆院議員事務所の秘書を務める。無所属で出馬した90年衆院選で初当選後、自民党に入党。93年に離党し新党さきがけの結党に参加したが、同年の衆院選で落選。96年衆院選では新進党公認で出馬したが、再度落選。「さきがけ時代から政治改革を標榜したが、浸透しなかった」(政界関係者)という。2度目の落選後、自民党に復党した。

 ●カジノ推進の旗振り役

 10年に発足した超党派のIR議連の幹事長に就任し、自民党のカジノPT座長も務めるなど、徹底したカジノ推進派。一方、「週刊文春」18年7月19日号で、米カジノ業者のパーティー券購入リストに岩屋の名前が記されていたことが発覚し、実際、14年からの2年間で計74万円のパー券を買ってもらっていたことが問題視された。

地元関係者を官邸に招き、階段にひな壇状に並ぶ“組閣ごっこ”の写真を15年8月、フェイスブックに投稿し大炎上。

「記念撮影自体はよくあることだが『SNSに投稿しないように』と関係者に注意喚起するのが普通。自分から投稿してしまうとは……ちょっと考えられませんね」(自民党中堅議員)

「勉強家」の評もあるが、脇はユルユルだ。 

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2018年10月10日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。 

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【安倍“ご臨終”内閣の大臣を裸にする】: 魔の3回生が異例の入閣 山下法相は・・・

2018-10-16 07:13:10 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【安倍“ご臨終”内閣の大臣を裸にする】: 魔の3回生が異例の入閣 山下法相は“ご飯論法”がお得意

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【安倍“ご臨終”内閣の大臣を裸にする】: 魔の3回生が異例の入閣 山下法相は“ご飯論法”がお得意

 サプライズだった石破派からの“魔の3回生”入閣は「石破派への配慮に見せかけた分断工作」(自民党関係者)との見方がもっぱらだ。

 岡山県出身で東大法学部在学中に司法試験に合格。1992年に検察官となり、法務省刑事局、東京地検特捜検事などを歴任した。2012年の衆院選で政界に転じた。菅官房長官と近く、小泉進次郎は腹心の友という。



 ●慰安婦訴訟
 02年から3年間、在ワシントン日本大使館に赴任。日本政府が訴えられた慰安婦訴訟の指揮を執り勝訴。昨年9月14日の日経新聞のコラムで「政治信条に『突破力』を掲げるが、この時の経験が原点になった」と記している。慰安婦問題に後ろ向きな安倍政権には“頼もしい実績”なのか。

 ●恫喝で自白引き出す
 特捜検事時代、07年に発覚した防衛省をめぐる「山田洋行事件」で、防衛フィクサーと言われた秋山直紀氏の自白を引き出し、評価を上げた。秋山氏は「週刊ポスト」(11年3月4日号)で、山下から息子を引き合いにされ「将来を潰してやる」と脅されたことを告白している。


              
山下貴司法相(C)共同通信社

 ●ご飯論法
 16年2月の衆院公聴会で、元検事の郷原信郎弁護士が国会としての甘利事件解明を訴えると「予算委は捜査機関でも週刊誌記事検証委員会でもありません」などと長々と演説。一見、もっともらしく言っているが、中身は郷原氏の指摘にマトモに応えない“ご飯論法”を展開していた。

 ●改憲シフト
 昨年の「正論」3月号で「憲法を変えるかどうか最終的に決めるのは国民投票であり、(議員が)議論から逃げてはならない」と安倍ソックリの主張を展開。安倍と政治信条が近しいことが「一本釣りされた大きな要因」(自民党議員)とも言われる。性急な改憲は国民の多数が否定的なため、国会で野党の厳しい追及を受けるのは間違いない。

 「共謀罪の金田元法相のようにシドロモドロでは、国会の改憲議論はおぼつかない。法務経験が豊富な山下さんなら安心という面も法相起用の理由にある」(官邸関係者)

 抜擢されたと舞い上がっているのだろうが、国会は裁判所ではない。ヘリクツ答弁で逃げ切れると思ったら大間違いだ。

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2018年10月07日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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【安倍“ご臨終”内閣の大臣を裸にする】:厚労行政は「ズブの素人」 根本匠は・・・

2018-10-16 07:13:00 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【安倍“ご臨終”内閣の大臣を裸にする】:厚労行政は「ズブの素人」 根本匠は典型的な“アベ友”入閣

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【安倍“ご臨終”内閣の大臣を裸にする】:厚労行政は「ズブの素人」 根本匠は典型的な“アベ友”入閣

 ◆福島2区・当選8回

 根本匠(67)はかつて「政策新人類」と評され、副大臣、首相補佐官と出世コースを歩み、第2次安倍内閣発足時の2012年、復興相に就任した。09年衆院選で落選しており、「浪人組」の大臣就任には党内からやっかみの声も上がっていた。今回、厚労相として2度目の入閣を果たせたのは、安倍首相の“お友達”だからだ。

 1998年に安倍と共に政策グループ「NAIS(ナイス)の会」を結成。根本(N)、安倍(A)、石原伸晃(I)、塩崎恭久(S)の頭文字がグループ名の由来だ。

 「安倍さんは、根本さんが落選した時、『大丈夫か』などと励ましの電話を入れたほど気にかけている。根本さんは優秀ですが、地味で腰も低い。偉ぶらないところが、安倍さんに気に入られているようです。厚労相への起用は典型的な“お友達”人事です」(官邸事情通)

落選時に安倍首相から電話が(C)日刊ゲンダイ        

    落選時に安倍首相から電話が(C)日刊ゲンダイ

 ■厚労行政は“ド素人”

 1951年3月、福島県郡山市生まれ。74年に東大経済学部を卒業し、旧建設省に入省。厚労分野は素人だ。

「20年前に1年ほど厚生政務次官をやった程度。厚労相は国会では、どの大臣より厳しい追及にさらされる。厚労官僚からは『持たないんじゃないか』と不安視されているようです」(永田町関係者)。

 ■加計問題で安倍首相の“カンペ”作成

 加計学園問題を巡る昨年7月の閉会中審査で、15年に提案された獣医学部の申請について、安倍が「17年1月20日まで知らなかった」とトンデモ答弁。「虚偽ではないか」と批判を招いた問題答弁を“作成”したのが根本だった。この問題を報じた「週刊ポスト」17年8月11日号によると、根本は閉会中審査直前に〈加計学園ありきか? →提案主体は愛媛県と今治市〉などと反論ポイントをまとめたA4判3枚の“カンペ”を安倍に手渡していたという。

 ■ヅラ疑惑

 以前、週刊誌に「カツラなんですか?」と直撃された際、「そんなこと答える必要ないよ」と、ムスッとした表情を浮かべていた。

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2018年10月06日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【安倍“ご臨終”内閣の大臣を裸にする】:片山さつき地方創生・女性活躍相 タマ不足で

2018-10-16 07:12:50 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【安倍“ご臨終”内閣の大臣を裸にする】:片山さつき地方創生・女性活躍相 タマ不足で紅一点初入閣

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【安倍“ご臨終”内閣の大臣を裸にする】:片山さつき地方創生・女性活躍相 タマ不足で紅一点初入閣

 ◆参院選 比例代表

 政界入りから13年。凄まじい猟官運動が実を結び、紅一点の初入閣。出たがり屋にはピッタリの舞台だ。取材殺到につけまつげでキメたが、盛り過ぎてポロポロと落とし、記者の失笑を買った。抜擢理由は女性候補のタマ不足。女性活躍を掲げる政権がオールおっさんではカッコがつかないからだ。激震が走ったのが古巣の霞が関。組閣前日に初入閣の一報が流れると、「どこだ」「まさかウチか」の大騒ぎで、国会担当の官僚らが確認に追われたという。

 ●「模試4度制覇」「聖子ちゃんカット」

 1959年、埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。東京教育大付属中・高に進み、代々木ゼミナールの全国模試で4度トップ。東大法学部卒業後、大蔵省入りし、女性初の主計官に。同期はセクハラ辞任の福田淳一前財務次官、公文書改ざんで引責辞任の佐川宣寿前国税庁長官ら。独特のくるくるヘアは東大の頃からで、「聖子ちゃんカット」の亜流。2005年の郵政選挙で衆院静岡7区に刺客として立ち、初当選。09年の衆院選は土下座行脚で支持を訴えるも惨敗し、10年の参院選で比例代表にくら替え。

 安倍首相が「超人的なガッツの持ち主」と言う通りで、その馬力は並の男では太刀打ちできない。安倍の行く先々に出没し、「赤坂自民亭」でも至近距離をキープ。総裁選対策にいそしむ安倍との写真をツイッターで拡散させて大ヒンシュクを買った。脇の甘さも折り紙つきだ。


 
    認証式の着用ドレスを巡ってもドタバタ劇(C)日刊ゲンダイ

 ●前夫と現夫

 27歳で東大助教授だった舛添要一(69)と見合い結婚。DVを受け、複数の愛人をつくられて2年3カ月で離婚した。「浮気に激怒した片山さんはバッグに包丁を忍ばせ、舛添さんが過ごす愛人宅に乗り込んだといいます」(週刊誌記者)と、“武勇伝”もケタ外れ。再婚相手の片山龍太郎氏(61)は、産業再生機構で執行役員マネージングディレクターなどを歴任した実業家。

 エライ人にはすぐ取り入るが、弱者には冷たい。NHKが16年8月、母子家庭育ちの女子高生を紹介。経済的事情で進学が難しく、パソコンを購入できずにキーボードで練習する苦境をリポートしたが、自室に高額嗜好品が並んでいたため、ヤラセ疑惑が浮上した。

 片山はバッシングに乗っかり、〈NHKに説明を求め、皆さんにフィードバックさせて頂きます!〉などと連投ツイートして大炎上。生活保護受給を巡り、「次長課長」の河本準一の母親らを攻撃して総スカンを食らっても懲りなかったようだ。

 「片山さんは衆院選落選で大きな挫折を味わったようです。参院比例は10万票で当選圏内。大多数に煙たがられても10万人のコアな支持を得ればバッジは約束される。常軌を逸した振る舞いは計算し尽くされている」(自民ベテラン議員)

 辞任第1号の筆頭候補か。

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2018年10月05日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【安倍首相】:来年10月 消費税10%表明 全世代社会保障 理由に

2018-10-16 07:02:30 | 【税制・納税・減税・年収「103万円の壁」・ふるさと納税・物納・脱税・競売】

【安倍首相】:来年10月 消費税10%表明 全世代社会保障 理由に

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【安倍首相】:来年10月 消費税10%表明 全世代社会保障 理由に

 安倍晋三首相は十五日の臨時閣議で、消費税率を予定通り二〇一九年十月に10%へ引き上げる方針を正式表明した。首相は政権が掲げる「全世代型社会保障改革」と財政健全化を両立させると強調。増税後の消費低迷を和らげる景気対策を講じるよう、関係閣僚に指示した。実施一年前の明言は、三度目延期の観測を打ち消すとともに、税率8%への引き上げで消費の落ち込みが長引いた反省から、景気対策に時間をかける狙いがある。 (妹尾聡太)

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 首相は臨時閣議で「前回引き上げの経験を生かし、あらゆる施策を総動員し、経済に影響を及ぼさないよう全力で対応する」と強調。「全世代型の社会保障制度へと大きく転換し、同時に財政健全化も確実に進めていく」と話した。

 景気対策として、自動車や住宅への補助や税優遇を実施。中小規模の店舗で、クレジットカードなどキャッシュレス決済で買い物をした人に、期間限定で増税幅2%分のポイントを還元することを検討する。ただ、カードを持てない人など、恩恵を受けられない人が出る可能性がある。

 増税に合わせ、酒と外食を除く飲食料品などを8%に据え置く軽減税率も導入する。政府は、複数の税率に対応できるようレジ改修を支援していく。

 一斉値上げにより消費が冷えないよう、増税前後に柔軟な価格設定ができるための指針も整備する。大手に比べて価格決定力が弱い中小企業が、消費税分の値上がりを自社で抱え込まずに取引先に転嫁できる対策も講じる。

 対策の大枠は年内に決める一九年度の与党税制改正大綱や政府予算案に盛り込む。二〇年度予算でも増税に対応した特別な措置を検討する。増税で得た税収の半分は「全世代型社会保障改革」の一環として、幼児教育・保育の無償化などに使い、残りは政府の借金返済に充てる。

 首相は景気悪化の恐れがあることを理由に過去二回、10%への税率引き上げを延期。その後は「リーマン・ショック級の出来事」がない限りは予定通り増税すると説明している。菅義偉(すがよしひで)官房長官は十五日の記者会見で「これまで述べてきた通り」と、経済危機時の増税先送りに含みを残した。(東京新聞)

 ■2019 年の消費増税の影響度と今後の課題 - 大和総研 

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 経済 【金融・財政・消費税率を予定通り二〇一九年十月に8%から10%へ引き上げる方針】  2018年10月16日  07:02:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。 

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【株式】:NY株反落、89ドル安 ハイテク株が下げ主導

2018-10-16 06:55:30 | 【金融・金融庁・日銀・株式・為替・投資・投機・FRB・「ドル円」・マーケット】

【株式】:NY株反落、89ドル安 ハイテク株が下げ主導

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【株式】:NY株反落、89ドル安 ハイテク株が下げ主導

 【ニューヨーク共同】週明け15日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は、アップルなどのハイテク株が相場全体の下げを主導し、前週末比89・44ドル安の2万5250・55ドルと反落して取引を終えた。ハイテク株主体のナスダック総合指数は66・15ポイント安の7430・74。

 ニューヨーク証券取引所(ゲッティ=共同)

 ニューヨーク証券取引所(ゲッティ=共同)

 米長期金利の上昇が企業業績を圧迫することへの懸念が根強く、売り注文が優勢となった。サウジアラビア政府を批判してきた著名サウジ人記者がトルコで行方不明になった問題で、サウジと米国などの対立が深まっていることも投資家の心理を悪化させた。

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 経済 【金融・マーケット】  2018年10月16日  06:55:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。 

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【為替】:NY円、111円後半 

2018-10-16 06:44:30 | 【金融・金融庁・日銀・株式・為替・投資・投機・FRB・「ドル円」・マーケット】

【為替】:NY円、111円後半 

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【為替】:NY円、111円後半 

 【ニューヨーク共同】週明け15日のニューヨーク外国為替市場の円相場は午後5時現在、前週末比46銭円高ドル安の1ドル=111円70~80銭をつけた。ユーロは1ユーロ=1・1575~85ドル、129円35~45銭。

 米株価の下落を受けて投資家がリスクを避ける姿勢を強め、相対的に安全な通貨とされる円を買ってドルを売る動きが優勢となった。

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 経済 【金融・マーケット】  2018年10月16日  06:44:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。 

 

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【米国】:財政赤字、6年ぶり高水準 3年連続増、減税で膨張

2018-10-16 06:35:30 | 【金融・金融庁・日銀・株式・為替・投資・投機・FRB・「ドル円」・マーケット】

【米国】:財政赤字、6年ぶり高水準 3年連続増、減税で膨張

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【米国】:財政赤字、6年ぶり高水準 3年連続増、減税で膨張

 【ワシントン共同】米財務省が15日発表した2018会計年度(17年10月~18年9月)の財政収支の赤字額は、前年度比17・0%増の7789億9600万ドル(約87兆円)だった。赤字額は3年連続で拡大し、12年度以来6年ぶりの高水準となった。

 高水準の財政赤字を計上した米連邦議会議事堂=ワシントン(AP=共同)

 高水準の財政赤字を計上した米連邦議会議事堂=ワシントン(AP=共同)

 景気拡大を加速させるため法人税率の引き下げを柱とする大型減税や歳出拡大を進めた結果、財政赤字が膨らんだ。国債増発を余儀なくされ、米長期金利上昇の一因となっている。財政悪化が続けば、世界経済の波乱要因の一つとなる。

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 経済 【金融・財政】  2018年10月16日  06:35:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。 

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【社説①】:消費増税表明 無駄遣いをまず止めよ

2018-10-16 06:10:55 | 【税制・納税・減税・年収「103万円の壁」・ふるさと納税・物納・脱税・競売】

【社説①】:消費増税表明 無駄遣いをまず止めよ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:消費増税表明 無駄遣いをまず止めよ

 安倍晋三首相が来年十月からの消費税引き上げを表明し、大がかりな景気対策を指示した。しかし、増税する以上は徹底した無駄の排除、将来不安の払拭(ふっしょく)に努めなければ、国民の理解は得られまい。

 二度も消費税増税を先送りしたため、国民の間では三度目もあり得るのではと半信半疑だっただろう。実施まで一年を切っての表明は遅すぎたぐらいだ。

 計四年間も先延ばししたうえ、増税分の使途も財政再建に充てる分を幼児教育・保育の無償化に流用する。つまり消費税増税の根拠だった与野党の三党合意に基づく社会保障と税の一体改革は反古(ほご)にされてしまった。

 だが、国民に増税をたのむ以上は、政府は最低限国民に約束すべきものがある。第一に無駄遣いを徹底的になくすことだ。

 安倍政権は財政規律を失い、政府予算を膨張させてきた。典型的なのは二〇二〇年東京五輪・パラリンピックの開催費用だ。国費は千五百億円のはずが、すでに八千億円が計上されたと会計検査院が指摘した。

 五輪関連と銘打てば予算化が広く認められたためで、同じようなことが成長戦略をつくるたびに繰り返された。無駄の温床のようないいかげんな予算の使い方である。これでは国民は到底納得できるものではない。

 次に税制のあり方である。消費税は景気に左右されず税収が安定的という利点がある。だが、豊かでない人の方がより負担が重くなるという決定的な欠点がある。

 税の原則は、公平・中立・簡素である。公平という観点から、消費税に問題があることは言をまたない。

 富裕層の課税を強化しなければとても公平な税制とはいえず、それには所得税の最高税率を上げたり金融所得への課税を強化すべきだ。金持ち優遇のまま、取りやすい消費税の増税では国民多数の不信を買うばかりである。

 最後に、将来の見通しである。消費税10%から先ということだ。

 国民が知りたいのは、一体どこまで税率が引き上げられるのか、どこまで引き上げれば持続可能な財政、社会保障制度となるのかだ。

 そのためには与野党であらためて協議体をつくり、広く合意を得ながら社会保障と税の一体改革を進めるべきだ。いったん合意したら政局にしないことだ。

 公平公正な進め方でなければ国民の得心はいかないのである。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年10月16日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【社説②】:岩瀬投手引退 重圧を飼いならして

2018-10-16 06:10:50 | 【経済・産業・企業・起業・関税・IT・ベンチャー・クラウドファンティング

【社説②】:岩瀬投手引退 重圧を飼いならして

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:岩瀬投手引退 重圧を飼いならして

 中日ドラゴンズの岩瀬仁紀投手(43)が先週末、二十年間の選手生活にピリオドを打った。千二試合登板や四百七セーブという大記録は、絶え間ないプレッシャーと闘い続けて作り上げた金字塔だ。

 落合博満・元監督をして、「最後の砦(とりで)」と言わしめた抑えの切り札。岩瀬さんの千二試合登板と四百七セーブは、金田正一さんの四百勝や王貞治さんの八百六十八本塁打などと並び、当分破られる可能性は低い。

 ほかにも十五季連続での五十試合以上登板やセーブ王五回の大記録を残した。鉄腕の称号がふさわしく、「胆力」も人並みではなかった。

 登板は、試合最終盤で一点リード、二点リードの局面がほとんど。リードを守って勝ちにつなげることを求められ、ほぼ毎試合、岩瀬さんはベンチに入っていた。点を入れられたら、先発の勝ちを帳消しにしてしまうリスクとの闘い。重圧はいかばかりだったか。

 引退試合と引退セレモニー直前の先週末、岩瀬さんを訪ねた。

 岩瀬さんは、重圧をはね飛ばせた秘訣(ひけつ)や理由を「結果を出して当たり前と見られるようになってからは、実績をどう守っていくかを考えた。重圧を日常生活の一部にするようになった」と答えた。

 球団のホームページにはファンから「岩瀬投手は当たり前のように(マウンドに)いて、当たり前のように抑える」との声が寄せられている。これに岩瀬さんは「当たり前ほど難しいことはありません。続けることはさらに難しかった」と話す。重圧を日常生活の一部にすることで、当たり前の苦しみに慣れていったという。

 ゲーム終盤、ナゴヤドームのアナウンスで「ピッチャー、岩瀬」と流れるとスタンドは安心した。「これで勝った」と。だから歓声で迎えた。しかし、数年前、岩瀬さんが時折救援に失敗するようになると、アナウンスにファンがため息をもらすこともあった。「マウンドでため息は聞こえていました。これもプレッシャーでした」と岩瀬さん。重圧を一つずつのみ込み、投げ続けた。

 誰であれ、生きる中で強いプレッシャーを感じることは、少なくない。岩瀬さんは「僕だって、現実から逃げたくなることはたくさんありました。でも、中途半端でやめたら、そこで終わり。とにかく続けると念じていました」。重圧をうまく飼いならしてきた大投手。座右の銘だという「継続は力なり」の言葉が、前人未到のキャリアの中で、この上ない光芒(こうぼう)を放つ。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年10月16日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。 

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【筆洗】:落語の「真田小僧」に出てくる金ちゃんはずる賢い。

2018-10-16 06:10:45 | 【税制・納税・減税・年収「103万円の壁」・ふるさと納税・物納・脱税・競売】

【筆洗】:落語の「真田小僧」に出てくる金ちゃんはずる賢い。

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:落語の「真田小僧」に出てくる金ちゃんはずる賢い。

 こづかいをくれぬおとっつぁんにおっかさんの「秘密」を教えてやると持ちかけ、まず一銭、巻き上げる▼「おとっつぁんのいないときに白い服を着て色眼鏡をかけたキザな男が来た」「おっかさんが手を取って家に上げた」。おとっつぁんの気になるところで話を切ってはそのたびに「ここから先が聞きたきゃ、もう少し出しなよ」「ここから先を話すのは子どもとしてはとってもつらいんだ。もうちょっと…」。おとっつぁんは言われるがままにおあしを出してしまうが、結局、おっかさんのところに按摩(あんま)さんが来たというだけの話だった▼「真田小僧」にしてやられている気がしてならぬ。安倍首相は十五日、消費税率を来年十月一日に現行の8%から10%へ引き上げる方針を正式に表明した。導入以来5%、8%と三度目の引き上げとなる▼「財政の危機だから」「社会保障制度を守るためだから」と言葉巧みに説得され、その度引き上げをがまんしてきたが、ついには10%である▼しかもこれで将来の社会保障制度は安泰かといえば、そんな話では毛頭なく、最近の政府税調では先細りしていく年金を背景に国民の「自助努力」を促す方針という▼消費税率を引き上げる上に、老後のことは自分でも何とかしなさいよでは無策と無責任さに真田小僧も顔を赤らめるだろう。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2018年10月16日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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