路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【報道】:“いま”の日本が見えてくる「ガチウヨ」の声

2019-09-20 13:53:30 | 【思想信条(保守・右翼・左翼)、イデオロギー(民主、共産、社会主義他)】

【報道】:“いま”の日本が見えてくる「ガチウヨ」の声

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【報道】:“いま”の日本が見えてくる「ガチウヨ」の声 

 「右翼」と聞けば、日の丸を掲げ、黒塗りの街宣車が大音響で軍歌を流すイメージを描く人が多い。自らを「ガチウヨ」と呼び、日の丸も、軍歌を流す街宣車もなく、対話をモットーにする「右翼」がいる。

 鋭い視点で斬り込むMBSテレビのドキュメンタリーシリーズ「映像’19」。今回は「ガチウヨ~主権は誰の手にあるのか~」と題したドキュメンタリーを22日深夜0時50分(関西ローカル)から放送する。千葉県柏市に拠点を置く愛国団体「花瑛塾」。番組は女性塾長の仲村之菊(なかむら・みどり)さん(40)の素顔に迫った。そこから見えてきたのは日本のいまだった。

自らを「ガチウヨ」と呼ぶ仲村之菊(なかむら・みどり)さん(MBSテレビ提供)

  自らを「ガチウヨ」と呼ぶ仲村之菊(なかむら・みどり)さん(MBSテレビ提供) 

 花瑛塾がある柏市の仲村さんの自宅には、天照大神を祀(まつ)る神棚が飾られている。塾の1日は祓詞(はらえことば)を唱えることから始まる。仲村さんは注文を受けてから家具などを作る木工大工。18歳のとき「慣習や常識に縛られた世間が嫌になったから」と大手の右翼団体に飛び込んだ。10代で2人の子どもを出産。シングルマザーで活動を続けてきた。

 今年5月、「花瑛塾」の塾長になった。塾生は約30人、平均年齢は22歳。「花瑛塾」の顧問を務めるのは木川智さん(36)。大手の右翼団体で全国を飛び回っていた仲村さんは、16年、沖縄の新基地反対運動にかかわった。この運動で上層部の方針と食い違うようになった。所属団体が安倍政権を支持する活動を展開するのに疑問を抱くようになり、運動家としての個人の意志を貫いたため、木川さんとともに除名された。16年、花瑛塾を誕生させた。 仲村さんは「この20年間、周りが変わっていった。いままで街宣車をガンガンやっていた人たちは、弱い者に対してすごくやさしかった。いまはそうじゃない。弱い立場、自分よりも明らかに弱い立場の人に罵声を浴びせたりする。変化していった。私はそれをやりたくない。私は私を貫いただけです」と話す。

 「花瑛塾」は歴史の中で培われてきた日本古来の文化や思想を重んじ、「アジアとの連帯」を掲げ、自主独立の立場から米軍基地問題にもこだわる。

 仲村さんは3年間で20回近く、沖縄に通っている。戦争の記憶を継承するためでもある。沖縄の米軍基地のゲート前にも立つ。「米国の正義を疑え!」。背中にそうプリントされたTシャツを着て、街宣活動する。

 仲村さんはヘイトスピーチをする「ネトウヨ(ネット右翼)」から攻撃を受けたこともある。いま仲村らが時代に感じる違和感がある。

 「右傾化でも左傾化でもなく、みんなが自分を見失っている。自分の本質がない。左翼も右翼も知性の劣化。ネットで抽象的にヘイトしたりする。あまり考えずに、あれは左翼だとか言っていれば、なんとなくまとまっていることができる。居場所がある」

 そして2人は「好戦的な言葉がファッションのように消費されている社会」と指摘する。

 塾生の1人、21歳のヒロキは、「のんちゃん」というネームの仲村さんのツイッターにからんできた「ネトウヨ」だったという。仲村さんはヒロキとの対話を通して「あなたのやっていることはかっこ悪いんだ」。番組では、なぜヒロキが塾生になったのかも、明らかにしていく。

 MBS報道局番組部の斉加尚代ディレクター(54)は「右翼という固定観念にとらわれずにみていただければ」と話し、「右、左の対立とかがあおられている世の中ですが、そもそも私たちが右、左とかの思想を理解していないのでは。本来は対立しないでいいのに対立があおられているのかもしれない。いま問題となっている排他的、差別的な言動について、右翼の側も『おかしい』と声を上げている」。

 なぜ「ガチウヨ」の仲村さんが声を上げるのか。日本の「いま」が見えてくる。

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・報道・右翼】  2019年09月20日  13:53:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【ラグビーW杯】:ブルーインパルス被災地出身パイロット復興の桜描く

2019-09-20 06:18:30 | 【防衛省・自衛隊・防衛費、大綱・沖縄防衛局・軍需産業・Jアラート・シェルター】

【ラグビーW杯】:ブルーインパルス被災地出身パイロット復興の桜描く

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【ラグビーW杯】:ブルーインパルス被災地出身パイロット復興の桜描く 

 ラグビーW杯を特別な思いで迎えたパイロットがいる。20日の東京での開幕戦前と、25日の岩手・釜石での初戦前にパフォーマンスを披露する、航空自衛隊ブルーインパルスの佐藤貴宏1尉(33)。東日本大震災で壊滅的被害を受けた岩手県山田町の出身だ。震災後最大級のスポーツイベント開催を喜び「1人でも多くのみなさんを笑顔に」の気持ちを胸に飛ぶ。

愛機に搭乗する航空自衛隊ブルーインパルス6番機の佐藤貴宏1等空尉

  愛機に搭乗する航空自衛隊ブルーインパルス6番機の佐藤貴宏1等空尉

航空自衛隊ブルーインパルス6番機の佐藤貴宏1等空尉と愛機

  航空自衛隊ブルーインパルス6番機の佐藤貴宏1等空尉と愛機

   ◇   ◇   ◇

 19日夕方、ブルーインパルスは、開幕戦会場の東京・味の素スタジアム上空で事前訓練を行い、準備を整えた。6機編隊の中に、6番機の佐藤さんもいた。航空自衛隊のパイロットには1人ひとり、TACネームという愛称が与えられる。佐藤さんは「RIAS(リアス)」。故郷・三陸のリアス式海岸を指す。

整列したブルーインパルス。最も手前の「697」が佐藤貴宏1等空尉の6番機

  整列したブルーインパルス。最も手前の「697」が佐藤貴宏1等空尉の6番機

スモークを使った展示飛行を披露するブルーインパルス。佐藤貴宏1等空尉の6番機は向かって左端

  スモークを使った展示飛行を披露するブルーインパルス。佐藤貴宏1等空尉の6番機は向かって左端

スモークを使った展示飛行を披露するブルーインパルス。佐藤貴宏1等空尉の6番機は向かって左端

  スモークを使った展示飛行を披露するブルーインパルス。佐藤貴宏1等空尉の6番機は向かって左端 

 05年に入隊。3・11の時は奈良県の幹部候補生学校にいた。故郷の山田町は、津波と火災で甚大な被害を受けた。両親はその前に秋田に引っ越していたが、小中学時代の同級生らが亡くなるなど、ほとんどの知人が被災し、大きなショックを受けた。数カ月後の11年8月、6年間の教育訓練を終え、北海道・千歳基地に配属。TACネームが決まった。「いつまでも熱い岩手魂をもって飛行訓練に励みたいと希望したところ、上司から採用していただきました」という。

 千歳ではF-15戦闘機に乗り、17年8月に宮城・松島基地のブルーインパルスに配属された。公式HPには「岩手三陸海岸の魂が入った6番機の熱い演技にご期待下さい」とのメッセージを掲載している。25日には釜石鵜住居(うのすまい)復興スタジアムの第1試合前式典でも飛ぶ。「震災から8年半でこのような国際大会を開催できることが素晴らしく、地元で飛行できることにも喜びを感じています。三陸海岸で培った『やる気・元気・負けん気』精神をもって、1人でも多くのみなさまを笑顔にできるようなフライトにしたいです」と語る。

 岩手・大船渡高校出身。サッカー部だった。6月には母校で「夢の実現について」の題で講演した。自分が小学校の卒業文集に書いた夢を実現しただけに、ドラフト注目の佐々木朗希投手ら後輩にも「同郷の後輩が1人でも多く夢に向かって前向きに頑張ってほしいと思っています。夢は必ずかないます」と激励する。

 20日は、埼玉・入間基地を発着する。64年東京五輪で五輪マークを描いた先輩たちが発着した場所だ。来年の復興五輪について聞くと「もし機会を与えてくださるなら、ぜひ飛行したいと思っています」。RIASはそう答えた。復興への思いを込めたブルーインパルスが、ラグビーW杯の空にどんなアートを描くのか、注目だ。【久保勇人】

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・ラグビーW杯】  2019年09月20日  06:18:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【東京地裁】:東電旧経営陣無罪「予見可能性認定できず」判決要旨

2019-09-20 00:55:50 | 【裁判(最高裁・高裁・地裁、裁判員制度・控訴・冤罪・再審請求、刑法39条】

【東京地裁】:東電旧経営陣無罪「予見可能性認定できず」判決要旨

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【東京地裁】:東電旧経営陣無罪「予見可能性認定できず」判決要旨 

 福島第1原発事故を巡る強制起訴事件で東京電力旧経営陣3被告を無罪とした19日の東京地裁判決の要旨は次の通り。

 【主文】

  被告らは無罪。

 【事故の概要】

 2011年3月11日午後2時46分、三陸沖を震源とするマグニチュード(M)9・0の地震が発生。規模、震源域とも国内観測史上最大だった。高さ約13メートルの津波が第1原発に襲来し、防波堤を越えて全面的に遡上(そじょう)し、小名浜港工事基準面からの高さ4メートル盤、10メートル盤の全域が浸水。同47分、1~3号機は震動を検知して原子炉が緊急停止し、各基や外部から電力の供給を受けられなくなり、非常用ディーゼル発電機の電気で非常用復水器、原子炉隔離時冷却系など炉心を「冷やす機能」の設備が作動していた。

 各基ではタービン建屋などに大量の水が入って非常用ディーゼル発電機や電源盤、蓄電池の多くが水をかぶって電源のほとんどを喪失。1~3号機は炉心を冷やす機能を失った結果、圧力容器の水位が低下して燃料が露出し、燃料や被覆管の温度が急上昇し、被覆管の材料が化学反応を起こして大量の水素が発生。被覆管が溶融して燃料から大量の放射性物質が放出され、圧力容器から格納容器、さらに原子炉建屋内に漏れて蓄積した。

 1号機は12日午後3時36分ごろ、3号機は14日午前11時1分ごろ、何らかの原因で水素に火が付き、原子炉建屋が爆発。2号機は1号機爆発の衝撃で原子炉建屋上部のブローアウトパネルが外れて隙間ができ、水素や放射性物質が放出された。4号機は3号機の水素が配管を通じて原子炉建屋に流れ込み、15日午前6時14分ごろ、爆発した。

 死亡した44人は双葉病院の入院患者32人と介護老人保健施設ドーヴィル双葉の入所者12人。長時間の搬送・待機を伴う避難を余儀なくされて過度の負担がかかるなどし、3月14日ごろから29日までの間に同病院や搬送過程、搬送先で死亡した。

 【争点】

 本件の主たる争点は被告らに津波襲来の予見可能性があったと認められるか否かである。

 10メートル盤を超える津波の襲来が人の死傷の結果に至る因果の経過の根幹をなしている。そのような津波の襲来の予見可能性があれば、津波が主要建屋に入り、非常用電源設備などが水をかぶり、電源が失われて炉心を冷やす機能を喪失し、結果として人の死傷を生じさせ得るという因果の流れの基本的部分も十分に予見可能だったと言える。

 指定弁護士は<1>津波の遡上を防止する対策<2>遡上しても建屋への浸水を防ぐ対策<3>建屋に水が入っても重要機器が設置されている部屋への浸水を防ぐ対策<4>原子炉への注水や冷却のための代替機器を高台に準備する対策-を講じ、全てが完了するまで運転を停止すれば事故を回避できたと主張する。

 しかし、いつの時点までに対策に着手していれば事故前までに全て完了できたのかが判然としない。津波襲来の情報に接するのは武藤栄元副社長が早くて08年6月10日、武黒一郎元副社長が同年8月上旬、勝俣恒久元会長が早くて09年2月11日と認められ、仮にこれらの時期から全ての措置に着手しても、発生までに完了できたのか、証拠上明らかではない。結局、事故を回避するには運転停止しかなかった。

 事故の結果が重大であることは明らかだ。他方で電力はライフラインの一つで第1原発はその一部を構成し、小さくない有用性が認められる。結果の重大性を強調するあまり、想定し得るあらゆる可能性を、根拠の信頼性や具体性の程度を問わずに考慮して必要な措置を義務付けられれば、法令上は認められた運転がおよそ不可能になる。

 【長期評価】

 政府の地震本部は02年7月、「三陸沖から房総沖にかけての地震活動の長期評価」を公表した。福島県沖でもM8・2前後の地震が起きる可能性があるとしていた。

 08年2月16日、被告3人らが出席し新潟県中越沖地震対応打ち合わせが開催された。資料に記載された第1原発の津波想定を5・5メートルから7・7メートル以上に変更する情報を認識する契機だったが、想定の変更が了承され、耐震バックチェックに長期評価の見解を取り込む方針が決定された事実までは認定できない。出席者の新潟県中越沖地震対策センター所長はこれらの事実があったと供述するが、整合しない事実があるなど信用性に疑義がある。

 11年3月初旬の時点で「長期評価」は地震発生の可能性の具体的な根拠を示さず、地震学や津波工学の専門家、実務家、内閣府が疑問を示し、中央防災会議や地方自治体の防災計画、原子力安全・保安院の審査や原子力安全基盤機構による解析にも取り込まれなかった。東電の土木グループ担当者らだけでなく他の事業者からも直ちに対応した工事を行い、完了するまで原子炉を停止する必要があるとの認識が示されなかった。長期評価に客観的な信頼性、具体性があったと認めるには合理的な疑いが残ると言わざるを得ない。

 【運転停止の困難性】

 事故発生前、第1原発は運転停止命令を受けておらず、事故も発生していなかった。多重的な対策が完了するまで相当な期間にわたって原子炉の運転を停止することになれば被告らの一存で容易に指示、実行できるものではなく、社内はもとより社外の関係機関に運転停止の必要性、合理性について具体的な根拠を示して説明し、理解、了承を得ることが必須だったと認められる。手続き的に相当な負担を伴うものだった。

 指定弁護士は、事故を回避するためには単に原子炉を停止するだけでは足りず、11年3月初旬までに各基の原子炉を停止した上、炉心が露出することを防ぎ、圧力容器内に水を補給しやすくするため、格納容器と圧力容器のふたを開け、圧力容器を水で満たしておく必要があったと言う。しかし、このような停止方法は本件事故発生経過を調査、検討した結果を踏まえた事故後の知見に基づくものだ。地震発生前の時点で、炉心損傷を防ぐため圧力容器の水位を高くしておくとか、放射性物質を「閉じ込める機能」を犠牲にして格納容器と圧力容器のふたを開放しておくといった発想に至るのは、実務的には相当に困難だった。指定弁護士が主張する運転停止方法は、技術的観点からも相当に困難なものだったと考えざるを得ない。

 【予見可能性】

 原子炉等規制法の定める原子力施設の安全性に関する審査は、原子力工学など多方面にわたる高度な最新の科学的、専門的知見に基づく総合的な判断が必要とされる。自然現象を原因とする原子力災害は原因となる自然現象の発生メカニズムの全容解明が今なお困難で、正確に予知、予測することも困難である。

 原子炉等規制法や審査指針などからすると、原発の自然災害に対する安全性は「どのようなことがあっても放射性物質が外部に放出されることは絶対にない」といった極めて高度なレベルではなく、最新の科学的、専門的知見を踏まえて合理的に予測される災害を想定した安全性の確保が求められていたと解される。保安院が東電などに長期評価を取り入れた対策が完了するまで運転停止を求めなかったことからも実際上の運用として同様だったと解される。

 加えて運転停止という事故の結果回避措置に伴う手続きや技術的な負担を考えれば第1原発に10メートル盤を超える津波が襲来する可能性については当時の知見から合理的に予測される程度に信頼性、具体性のある根拠を伴うものである必要があったと解するのが相当である。

 武藤元副社長や武黒元副社長は長期評価に基づいて津波の数値解析をすると最高水位が15・7メートルになることなどを認識していたが、担当部長から解析結果の基礎となった長期評価の見解に根拠がなく、信頼性が低いと報告を受けていた。勝俣元会長は10メートル盤を超える津波が襲来する可能性を示唆する見解があるという認識はあったが、内容や信頼性は認識していなかった。

 被告3人は報告を受けた時期の先後や内容の濃淡に差があったにせよ、いずれも10メートル盤を超える津波が襲来する可能性について信頼性、具体性のある根拠を伴っているとは認識していなかった。

 被告3人は条件設定次第で10メートル盤を超える津波が襲来する数値解析結果が出ること、もしくはそのような津波襲来の可能性を指摘する意見があることは認識していたのだから、津波襲来の予見可能性がおよそなかったとは言いがたい。しかし武藤元副社長や武黒元副社長は長期評価の見解自体に信頼性がなく、適切な条件設定は専門家集団である土木学会で検討途上だと認識していた。勝俣元会長は長期評価の内容も認識していなかった。

 被告3人にとって数値解析の結果が出たからと言って、直ちに対策工事に着手し、完了するまで運転を停止しなければ津波の襲来で炉心損傷などの重大事故につながる危険性があるとの認識がなかったとしても不合理とは言えない。

 11年3月初旬までの時点の原子力安全対策の考え方から見て、被告3人の対応が特異なものだったとは言いがたく、逆にこのような状況下で津波襲来を予測して対策工事を実施し、完了するまで運転を停止すべき法律上の義務があったと認めるのは困難というべきだ。

 従って被告3人に第1原発に10メートル盤を超える津波が襲来することについて、発電所の運転停止措置を講じる結果回避義務を課すにふさわしい予見可能性があったと認めることはできない。

 指定弁護士は、被告らが一定の情報収集義務を尽くしていれば10メートル盤を超える津波の襲来を予見可能だったと主張する。しかしながら長期評価の見解は客観的に信頼性に疑義があり、東電社内はもとより他の事業者、専門家、原子力安全に関わる行政機関からも直ちに長期評価に基づく対策工事を実施し、完了まで運転を停止すべきといった指摘はされなかった。長期評価の見解を貞観津波とともに検討していた土木学会第4期津波評価部会も、具体的な波源モデルや数値計算の方法について審議の途上だった以上、被告らがさらなる情報の収集・補充を行っていたとしても、上記内容以上の情報が得られたとは考えがたい。指定弁護士の主張を検討しても予見可能性についての判断は動かない。

 そもそも東電は会社の規模、業務の多様性と専門性に加え、態勢からも業務分掌制が採られ、一次的に担当部署に所管事項の検討、対応が委ねられていたことなどに照らせば、土木グループなどの担当部署が情報収集や検討を怠り、あるいは収集した情報や検討結果を被告らに秘匿していたというような特殊な事情もうかがわれず、被告ら3人は基本的には担当部署から上がってくる情報や検討結果などに基づいて判断すればよい状況にあったのであっても、被告らが情報の収集・補充を怠ったことが問題となる事情はうかがわれない。

 【結論】

 本件事故の結果は重大で取り返しのつかないものであることは言うまでもない。そして自然現象を相手にする以上、正確な予知、予測ができないことも明らかである。このことから自然現象に起因する重大事故の可能性が一応の科学的根拠をもって示された以上、何よりも安全性確保を最優先し、事故発生の可能性がゼロないし限りなくゼロに近くなるように、必要な結果回避措置を直ちに講じるということも社会の選択肢として考えられないわけではない。

 しかし、少なくとも本件事故発生前までの時点で賛否はあったにせよ、当時の社会通念の反映であるはずの法令上の規制やそれを受けた国の指針、審査基準などの在り方は絶対的安全性の確保までを前提にしていなかったと見ざるを得ない。確かに被告3人は本件事故発生当時、東電の取締役などという責任を伴う立場にあったが、そのような立場だったからと言って、発生した事故について上記のような法令上の規制の枠組みを超え、結果回避義務を課すにふさわしい予見可能性の有無にかかわらず刑事責任を負うことにはならない。

 以上、被告らにおいて業務上過失致死傷罪の成立に必要な予見可能性があったと合理的な疑いを超えて認定することはできず、本件公訴事実については犯罪の証明がないことになるから、被告らに対し刑事訴訟法336条によりいずれも無罪の言い渡しをする。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【裁判・東京電力福島第1原発事故・放射線汚染・環境破壊】  2019年09月19日  22:54:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【東京地裁】:東電旧経営陣の無罪に法廷騒然「不当判決」抗議も

2019-09-20 00:55:40 | 【裁判(最高裁・高裁・地裁、裁判員制度・控訴・冤罪・再審請求、刑法39条】

【東京地裁】:東電旧経営陣の無罪に法廷騒然「不当判決」抗議も

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【東京地裁】:東電旧経営陣の無罪に法廷騒然「不当判決」抗議も 

 東京電力福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された勝俣恒久元会長(79)ら東電旧経営陣3人について、東京地裁(永渕健一裁判長)は19日、無罪を言い渡した。

 永渕裁判長が「被告人らはいずれも無罪」と主文を読み上げると、傍聴席からは「ええー!」「うっそー」と声が上がった。地裁前では刑事告発した市民グループが「不当判決」と書かれた紙を掲げ、「間違ってる」と抗議した。

東京地裁に入る、右から東京電力の勝俣恒久元会長、武黒一郎元副社長、武藤栄元副社長(共同)

  東京地裁に入る、右から東京電力の勝俣恒久元会長、武黒一郎元副社長、武藤栄元副社長(共同)

福島第1原発事故を巡る東京電力旧経営陣への判決で「全員無罪 不当判決」と書かれた紙を掲げる事故で避難を続ける女性(共同)

  福島第1原発事故を巡る東京電力旧経営陣への判決で「全員無罪 不当判決」と書かれた紙を掲げる事故で避難を続ける女性(共同) 

 旧経営陣の刑事責任に対する初の司法判断。争点は、巨大津波は予見できたかどうかだった。「(旧経営陣は)津波対策方針をいったん了承しながら先送りした」とする元幹部の供述調書について、永渕裁判長は「資料を配付しただけで了承されたと推測している可能性が拭えない」と信用性を否定。最大15・7メートルの巨大津波の根拠となった02年の国の地震予測「長期評価」についても「信頼性に限界があった」とした。

 このため、勝俣元会長らは「(原発の敷地の高さ)10メートルを超える津波が襲来するという意見があることは認識しても、信頼性、具体性を伴う根拠があるとは根拠していなかった」と判断した。

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【裁判・東京電力福島第1原発事故・放射線汚染・環境破壊】  2019年09月19日  18:29:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【東京地裁】:東電旧経営陣3人に無罪判決 福島第1原発事故

2019-09-20 00:55:30 | 【裁判(最高裁・高裁・地裁、裁判員制度・控訴・冤罪・再審請求、刑法39条】

【東京地裁】:東電旧経営陣3人に無罪判決 福島第1原発事故

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【東京地裁】:東電旧経営陣3人に無罪判決 福島第1原発事故 

 2011年3月の福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東京電力の勝俣恒久元会長(79)ら旧経営陣3被告に、東京地裁(永渕健一裁判長)は19日、いずれも無罪(求刑禁錮5年)の判決を言い渡した。3人とも無罪を主張していた。事故から8年半を経て、刑事責任が否定された。

 他の2人は武黒一郎元副社長(73)と武藤栄元副社長(69)。主な争点は<1>大津波を具体的に予見できたのか<2>事故を防ぐことは可能だったのか-だった。

 検察官役の指定弁護士は、国の地震予測「長期評価」に基づいた最大15・7メートルの津波試算が08年には出ており、予見はできたと指摘。「津波に関する詳細かつ最新の情報を収集し、原発を止めたり、安全対策を取ったりする義務があったのに、怠った」と主張した。

 一方、3人はいずれも「長期評価には信頼性がなく、予見できなかった」と反論。想定されていなかった規模の地震と津波で、事故は防げなかったと訴えた。

 起訴状では、大津波を予見できたのに対策を怠り、11年3月の東日本大震災による津波の浸水で原発の電源が喪失。水素爆発が起き、長時間の避難を余儀なくされた双葉病院(福島県大熊町)の入院患者ら44人を死亡させるなどしたとしている。

 検察は不起訴としたが、市民で構成する検察審査会の判断に基づき16年2月に強制起訴された。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【裁判・東京電力福島第1原発事故・放射線汚染・環境破壊】  2019年09月19日  13:23:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【埼玉県】:義父が殺害と遺棄認める「見つからないよう隠した」

2019-09-20 00:48:50 | 【事件・未解決事件・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・旧統一教会を巡る事件他】

【埼玉県】:義父が殺害と遺棄認める「見つからないよう隠した」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【埼玉県】:義父が殺害と遺棄認める「見つからないよう隠した」 

 さいたま市見沼区の集合住宅で、小学4年進藤遼佑君(9)の遺体が見つかった殺人事件で、埼玉県警は19日、遺体を隠したとして、死体遺棄の疑いで、同居する義理の父親の無職進藤悠介容疑者(32)を逮捕した。

 捜査関係者によると、容疑を認め「殺してしまったので、見つからないように隠した」と供述。県警は殺人容疑でも捜査する。

 逮捕容疑は17日夕、電気や水道の設備を収納するメーターボックス内に、遼佑君の遺体を放置した疑い。遼佑君の母親(42)は昨年12月、進藤容疑者と再婚していた。

 捜査関係者などによると、遼佑君は17日午後3時15分ごろ下校。午後6時ごろ、教員の母親が仕事から帰った際、自宅にいた進藤容疑者は遼佑君が英会話塾に行ったと伝えた。実際には欠席しており、母親は「帰宅しない」と110番した。

進藤遼佑君が亡くなったさいたま市見沼区の自宅(撮影・村上幸将)

  進藤遼佑君が亡くなったさいたま市見沼区の自宅(撮影・村上幸将)

進藤遼佑君の遺体が見つかった自宅のある集合住宅に入る捜査員(共同)

  進藤遼佑君の遺体が見つかった自宅のある集合住宅に入る捜査員(共同) 

 県警が捜索し、進藤容疑者も捜索活動に加わったという。大宮東署員が18日午前0時40分ごろ、一家の居室と対面する空き部屋のメーターボックスの中で遺体を発見。Tシャツ、半ズボン姿で靴を履いておらず、首をひも状のもので絞められたとみられる痕があった。

 一家は3人暮らし。遺体発見の直後から、県警は遼佑君が行方不明になった経緯などについて、自宅にいた進藤容疑者から事情を聴いていた。

 県警によると、18日の段階では「何も知らない」と話していたが、19日昼ごろ容疑を認める供述を始めた。

 県警は、家庭の中で進藤容疑者と遼佑君の間にトラブルがあったとの情報は把握していないとしている。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【事件・犯罪・疑惑】  2019年09月20日  00:48:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【埼玉県】:住民ら衝撃と怒り「親が子に手を」さいたま小4殺害

2019-09-20 00:48:40 | 【事件・未解決事件・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・旧統一教会を巡る事件他】

【埼玉県】:住民ら衝撃と怒り「親が子に手を」さいたま小4殺害

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【埼玉県】:住民ら衝撃と怒り「親が子に手を」さいたま小4殺害 

 さいたま市見沼区の集合住宅に小学4年進藤遼佑君(9)の遺体を遺棄したとして、埼玉県警は19日、義父の進藤悠介容疑者(32)を逮捕した。「まさか」。近所の住民らはショックを受けるとともに、怒りをあらわにした。

 「かわいそうで仕方がない」と話すのは、近所に住む20代の主婦。進藤容疑者は殺害についてもほのめかしており、「親が子どもに手を掛けたのだろうか…」と言葉を失った。別の近所の女性(77)は「早く捕まってほしいと思っていたので一安心だが、なぜこんな事件が起きたのか」とこぼした。

 息子が遼佑君と同級生という女性(40)は「まさかお父さんだったなんて」と息をのんだ。遺体が入れられていたメーターボックスは、子どもたちがかくれんぼに使い、近所では「ここは危ないよ」と注意していた場所だったといい、「大人がやったとは思っていたが…」とつぶやいた。

 遼佑君の母親と顔を合わせたこともあり、「お母さんのことを思うとつらい」と顔を曇らせた。

 地域の見守り活動をしている細沼英雄さん(65)は「事件が起きて、不安を感じている保護者や子どもは多かった。地域全体でケアしていきたい」と話した。(共同) 

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【事件・犯罪・疑惑】  2019年09月19日  22:55:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【埼玉県】:逮捕の32歳義父が死体遺棄と殺害関与ほのめかす

2019-09-20 00:48:30 | 【事件・未解決事件・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・旧統一教会を巡る事件他】

【埼玉県】:逮捕の32歳義父が死体遺棄と殺害関与ほのめかす

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【埼玉県】:逮捕の32歳義父が死体遺棄と殺害関与ほのめかす 

 さいたま市見沼区の集合住宅で住人の小学4年進藤遼佑君(9)の遺体が見つかった事件で、埼玉県警は19日、同居する義父の進藤悠介容疑者(32)を死体遺棄の疑いで逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。義父は、遺体の遺棄と殺害について関与をほのめかす供述をしているという。

   ◇   ◇   ◇

 進藤容疑者は、遼佑君の母親(42)の再婚相手で、逮捕容疑は遺体を敷地内のメーターボックスに遺棄した疑い。「見つからないようにするためにやった」と容疑を認めているという。捜査関係者は遺体発見の直後から、遼佑君が行方不明になった経緯について事情聴取。進藤容疑者は事件前日の17日午後6時ごろ、教員の母親が仕事から帰宅した際、遼佑君が英会話塾に行ったと伝えていた。

 ただ、普段帰宅する時間を過ぎても遼佑君が戻らず、母親は午後8時20分ごろ「息子が英会話塾に出かけたまま帰らない」と110番通報し、大宮東署職員が捜索。18日午前0時30分ごろ、遺体を発見した。死因は窒息で、ひも状のもので首を絞めたとみられる痕があった。遼佑君は午後3時15分ごろには市立大谷小学校から下校。実際は英会話塾には行っていなかった。

 遺体が発見された電気メーターなどを収納するメーターボックスは、教員住宅2階の遼佑君の一家3人の居室と対面する空き部屋のものだったことも判明。県警は、周辺で遼佑君が襲われたり助けを求める様子の目撃情報が得られなかったことから、人目に付かない場所で殺害後、遺体を運んだとみていた。空き部屋の存在を知る何者かが、殺害後に発覚を恐れて隠したとみて、捜査を進めていた。

 進藤容疑者を知る関係者は「若くてスラッとした印象」「親子3人、仲が良さそうだった」と振り返った。3月には遼佑君が通っていた英会話塾の発表会に参加し、仲が良さそうな雰囲気で遼佑君と一緒に英語での質問に答えていたという。塾に勤めていた40代女性は「帽子をかぶり、おしゃれな印象だった」と語った。遼佑君は4月から別の塾に通ったが、その塾では上達は早く、担任だった40代女性は「年度途中から入ってきたのに、すぐ周囲に追いついた」と振り返った。

 一方、息子が遼佑君と同じ学校に通う女性は「お父さんの顔も名前も知らず、周囲の人も知らない様子だった」と語った。

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【事件・犯罪・疑惑】  2019年09月19日  17:58:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【埼玉県】:小4男児ひもで絞殺疑い 空き部屋知り遺体隠したか

2019-09-20 00:48:20 | 【事件・未解決事件・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・旧統一教会を巡る事件他】

【埼玉県】:小4男児ひもで絞殺疑い 空き部屋知り遺体隠したか

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【埼玉県】:小4男児ひもで絞殺疑い 空き部屋知り遺体隠したか 

 さいたま市見沼区の集合住宅敷地内で住人の小学4年進藤遼佑君(9)の遺体が見つかった殺人事件で、死因は窒息で、ひも状のもので首を絞めたとみられることが19日、捜査関係者への取材で分かった。遺体が入れられていた「メーターボックス」は空き部屋のものだったことも判明。埼玉県警は空き部屋の存在を知る何者かが置いた可能性もあるとみて捜査している。

 捜査関係者によると、空き部屋は進藤君一家の居室と対面している。県警は別の場所で殺害後に発覚を免れようと隠したとみて、目撃情報の収集や防犯カメラの映像解析を進めている。

 集合住宅は3階建ての教職員住宅。15世帯が入居できるが全室は埋まっていないという。進藤君の母親は教員で、17日夜に帰宅後、英会話塾に行ったはずの進藤君が帰っていないと110番した。捜索していた大宮東署員が18日未明、遺体を発見した。

 集合住宅の周辺は人通りが多いが、進藤君が襲われたり助けを求めたりする様子を見たとの情報は得られておらず、県警は人目に付かない場所で殺害した後、遺体を運んだとみている。(共同)  

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【事件・犯罪・疑惑】  2019年09月19日  13:41:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【皇室】:天皇陛下即位パレードはトヨタ「センチュリー」改造

2019-09-20 00:11:30 | 【皇室・天皇・褒章・皇后・皇太子・元号・宮家・皇室財産・皇族の戦争責任】...

【皇室】:天皇陛下即位パレードはトヨタ「センチュリー」改造

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【皇室】:天皇陛下即位パレードはトヨタ「センチュリー」改造 

 安倍晋三首相は18日の式典委員会で、天皇陛下が10月22日に即位を宣言される「即位礼正殿の儀」について、平成時を上回る190以上の国や国際機関の代表の来日が予想されると報告した。同日に実施するパレード「祝賀御列の儀」では、両陛下が乗られたオープンカーが午後3時半に皇居・宮殿を出発し赤坂御所までの全長約4・6キロを30分ほどかけて進行する。オープンカーはトヨタ自動車の「センチュリー」を改造した。式典後に東京都港区の迎賓館と京都市上京区の京都迎賓館で一般展示する。

ベストカーがCGで制作したセンチュリーベースのオープンカー。威風堂々としていて華やかさも合わせ持っている 

 宮内庁は、11月14~15日に行われる天皇陛下の皇位継承に伴う重要祭祀(さいし)「大嘗祭(だいじょうさい)」で使うコメを収穫する斎田について、栃木県高根沢町の「悠紀田(ゆきでん)」(耕作者は石塚毅男さん=55)と京都府南丹市の「主基田(すきでん)」(耕作者は中川久夫さん=75)と発表した。

元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・皇室・天皇陛下が10月22日に即位を宣言される「即位礼正殿の儀」・「祝賀御列の儀」】  2019年09月18日  22:38:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

■ロールス・ロイスからどのお車に代わるのか、会議が重ねられた

1990年11月12日、祝賀御列の儀にて(ロールス・ロイス・コーニッシュIII)

2019年4月30日、天皇陛下の御退位に伴い、皇太子徳仁殿下が御即位。その御即位を広く国民に披露するパレード「祝賀御列の儀」が2019年10月22日に執り行われる。

御即位を公に宣明されるとともに、その御即位を内外の代表がことほぐ「即位礼正殿の儀」の後、同日に行われる「祝賀御列の儀」。前回、1990年の天皇陛下御即位の時は11月12日に行われ、天皇皇后両陛下はロールス・ロイス・コーニッシュIIIにお乗りになり、皇居宮殿から赤坂御所(現・東宮御所)まで進まれた。

この時に使われたロールス・ロイス・コーニッシュIIIは、皇太子同妃両殿下による結婚の儀の際にも使用されたが、登録自体が1990年9月と古く、2007年3月には廃車。現在は参考用として保管されている。

それでは2019年秋の祝賀御列の儀に使用されるお車は何になるのか? 政府が示した案は第1案/平成度の御料車を整備。第2案/新車を購入。第3案/現在の御料車を使用、の3案。

平成度の御料車(ロールス・ロイス・コーニッシュⅢ)を整備するという①の案は、エンジン、ミッションのオーバーホールや車内クリーニング、塗装そして車両の再登録も必要とのことで選択肢から外れ、第2案に決まった。

■お車に求められる厳しい要件

1993年6月9日、皇太子同妃両殿下の結婚の儀の時の一枚。車両はロールス・ロイス コーニッシュⅢ。この時が最後の公式行事への出動となってしまった

お車の求められる条件等については、第2回式典委員会において、「新車の要件」として掲げられた以下を満たすことが前提となった。

お車に求められる要件等
1/国内で入手可能
2/車列を組む他の車両より車格が高く、サイズが大きい
3/後部座席に一定の広さを確保可能
4/安全性能(衝突安全、自動ブレーキ等)が高い
5/環境性能(燃費、排出ガス浄化性能等)が高い

また儀式の趣旨等を踏まえると、以下の点も考慮する必要があると発表された。

ア/後部座席にご乗車になる天皇皇后両陛下のお姿が沿道等から見えやすいこと
イ/環境物品等の調達に関して、内閣府本府が定める方針(平成30年度)に合致すること
ウ/車体強度の確認、試験走行等を十分に行った上で、儀式までに余裕をもった期日までに確実に納車さ  れる見地味があること
エ/用途に支障をきたすことのないよう良好な整備・保守サービスを継続的に受けることができる体制が  整えられていること
オ/儀式終了後の有効活用や日常の保守管理が容易であること

※原文まま

■予算は8000万円、6社に打診

内閣官房・内閣府・皇位継承式典事務局が検討した結果、第2案の新車購入(オープンカーに改造)の方針で固まり、トヨタ、日産、ホンダ、ロール・スロイス、ダイムラー(メルセデスベンツ)、BMWに打診。結局、BMWを除く5社から提案があり、最終的にトヨタセンチュリーとすることが決まったそうだ。

もう少し詳しい話を聞こうと、内閣官房・内閣府・皇位継承式典事務局に電話で聞いてみたところ、予算は8000万円で、これがセンチュリーベースなのか、御料車のセンチュリーロイヤルがベースになるのか、まだ具体的なことは決まっていないそうだ。また、オープンカーの架装をどこで行うのかについても、これから決めるという。

■新型センチュリーベースのオープンカーをCGで製作

そこで、センチュリーとセンチュリーロイヤルベース、2台のオープンカーをCGで作ってみた。

まず2018年6月、21年ぶりにフルモデルチェンジし、3代目となった新型センチュリーをオープンカーにしたものを見てほしい。

新型センチュリーは全長5335×全幅1930×全高1505㎜の堂々としたボディに5L、V8エンジンベースのハイブリッドシステムを搭載。

ベストカーがCGで制作したセンチュリーベースのオープンカー。威風堂々としていて華やかさも合わせ持っている

先進安全装備「トヨタセーフティセンス」も搭載し、掲げられた新車に求められる要件のほとんどを満たしている。

もともとクローズドボディのセンチュリーの威風堂々としたスタイルはそのままに、オープンカーとしての華やかさが加わり、古式ゆかしい和の美を感じさせる。

■もう1台はセンチュリーロイヤルベースのオープンカー

そしてもう1台は御料車センチュリーロイヤルをオープンカーにしたもの。もちろん新型センチュリーのオープンカーと同じようなオーソドックスなタイプも考えられるが、ほぼ同じスタイルで代わり映えしないので、Bピラーまでは通常のセンチュリーロイヤルのままだが、以降のルーフおよびピラーを透明なポリカーボネートで製作したオープンカーを作ってみた。沿道に並ぶ奉祝者からの可視性を確保しつつ、荒天時の対応やセキュリティの面でも優位性がある。

 Aピラー以降のルーフおよびピラーを透明なポリカーボネイトで制作したセンチュリーロイヤルベースのオープンカー(ベストカーがCGで製作)

 荒唐無稽に思えるかもしれないが、実際にこのようなボディを持つクルマは、モナコ公国でレクサスLSベースの車両が、アルベールII世大公の結婚パレードの際に使用されている。ルーフは着脱できるため祝賀御列の儀当日の天候がよく、さらに万全の警備体制が敷けるのならばルーフは外してもいいだろう。

 さて、まだ現段階では新天皇のパレードカーが、センチュリーベースになるのか、センチュリーロイヤルベースになるのかわからない。

 ちなみにセンチュリーの価格は1960万円。センチュリーロイヤルは、天皇皇后両陛下が乗車する標準車(ナンバー「皇1」)で1台5250万円。防弾性能等が強化された国賓接遇用の特装車(ナンバー「皇3」、「皇5」)で1台9450万円。

 センチュリー、センチュリーロイヤル、いずれもオープンカーに架装しても8000万円の予算内に収まりそうだが、現実的な線を突き詰めていけば、やはりセンチュリーベースとなるだろうか。

 2019年10月22日に行われる祝賀パレードでは、センチュリーのオープンカーとともに、奉祝者に、にこやかに手をお振りになる天皇皇后両陛下のお姿を早く拝見したいものだ。

 ■主な日本歴代御料車図鑑

 最後に、主な日本歴代の御料車を紹介しておこう。

 ロールス・ロイス・シルバーゴースト。1921年に2台導入された2代目御料車。1924年の皇太子裕仁親王と良子女王との結婚の儀にも使用された(写真は同型車)

 メルセデスベンツ770。1932年導入の3代目御料車。全長5.6mという堂々としたボディに7.7Lの直8、OHVエンジン(150ps)を搭載する

 キャデラック75リムジン。4代目御料車として1951年に導入。米国車を導入した背景には、連合国軍最高司令官総司令部による思惑があったとされる

 ロールス・ロイス・ファントムV。上のキャデラックにやや遅れて導入されたシルバーレイスの代替として導入されたが、正式な御料車ではなかった

 日産プリンスロイヤル。1967年導入の5代目御料車は初の国産となり、2000年代に入った後も使用された。ワゴンボディに改造されたモデルもある

 トヨタセンチュリーロイヤル。2006年に導入された現行6代目御料車。5L、V12エンジンを搭載する。計4台が納入され、1台はワゴンボディの寝台車。 価格は天皇皇后両陛下が乗車する標準車(ナンバー「皇1」)で1台5250万円。防弾性能等が強化された国賓接遇用の特装車(ナンバー「皇3」、「皇5」)で1台9450万円

 赤坂御用地内の赤坂東邸から斂葬の儀が行われる東京都文京区の豊島岡墓地まで、桂宮さまを乗せた、センチュリーロイヤル寝台仕様

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【2019年09月18日 今日は?】:球団再編問題でプロ野球史上初ストライキ

2019-09-20 00:00:10 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【2019年09月18日 今日は?】:球団再編問題でプロ野球史上初ストライキ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2019年09月18日 今日は?】:球団再編問題でプロ野球史上初ストライキ

 ◆9月18日=今日はどんな日

  日清食品が世界初のカップ麺「カップヌードル」発売(1971)

 ◆出来事

  ▼球団再編問題で日本プロ野球史上初のストライキ(2004)▼英国からの独立の是非を問うスコットランド住民投票。反対55%で独立否決(2014)

 ◆誕生日

  ▼森本毅郎(39年=フリーアナウンサー)▼五十嵐めぐみ(54年=女優)▼うじきつよし(57年=タレント)▼中井貴一(61年=俳優)▼大貫亜美(73年=PUFFY)▼福田彩乃(88年=タレント)▼山田裕貴(90年=俳優)▼杉野遥亮(95年=俳優) 

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2019年09月18日  00:04:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする