米IT大手メタ(旧フェイスブック)が、ロシアのウクライナ侵攻に関して、既存のルールに反するような暴力的な投稿を一時的に許容していることが10日、分かった。

メタとフェイスブックのロゴ(ロイター)メタとフェイスブックのロゴ(ロイター)

 会員制交流サイト(SNS)上に「ロシアの侵略者に死を」といった投稿をすることを認める。

 メタの広報担当者が明らかにした。ロシア市民に対する暴力的な表現は引き続き許容しない。

 ロイター通信によると、ロシアやウクライナなどでの投稿が対象で、ロシアのプーチン大統領やベラルーシのルカシェンコ大統領に対する暴力的な内容の投稿を認める。場所や方法など具体的な情報を伴う投稿は許可されないという。

 インタファクス通信によると、ロシア検察当局は11日、メタを「過激組織」に指定しロシア国内での活動を禁止するよう裁判所に求めた。ロシア通信情報技術監督庁も同日、メタ側に事実関係の確認を要求した。

 メタの規約では暴力行為を称賛したり他者への危害を誘発したりする投稿は禁止されており、削除するなどの対応を取ってきた。

 ロシア当局は4日、情報統制を強化する一環でフェイスブックへのアクセスを遮断した。メタは欧州連合(EU)全域でロシア国営メディアへのアクセスを制限している。(共同)