路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【社説①】:マスク着用緩和 高齢者への配慮不可欠

2023-03-15 05:05:50 | 【感染症(1類~5類)・新型コロナ・エボラ・食中毒・鳥インフル・豚コレラ】

【社説①】:マスク着用緩和 高齢者への配慮不可欠

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:マスク着用緩和 高齢者への配慮不可欠 

 新型コロナウイルスを巡る政策が大きな転換期を迎えている。
 政府は13日、対策の要として推奨してきたマスクの着用を屋内外問わず個人の判断に委ねた。
 街頭では着用を続ける人の姿が目立つ。コロナ禍の3年間でマスクはすっかり定着しており、「当面、様子見」と言う人もいる。
 ただ今後はマスクを外す機会が増えるだろう。重症化リスクのある高齢者や基礎疾患のある人への配慮は不可欠だ。マスクは携帯し状況に応じ使い分けていきたい。
 5月8日からは、コロナの感染症法上の位置付けが今の「2類相当」から季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられる。
 マスクの着用緩和は2カ月前倒しされた。社会の正常化を急ぎたい政府の思惑も透ける。何を着脱の判断材料にすればいいのか、悩む人はまだ多い。政府には丁寧な情報提供が求められる。
 感染拡大初期の2020年3月、政府の専門家会議はマスクの着用を推奨した。日本では幅広く浸透し、感染抑止に一定の効果を発揮したのは事実だ。
 今回適用されたマスク着用の指針には「個人の主体的な選択を尊重する」と明記された。
 重症化リスクがある人の感染を防ぐため、医療機関や高齢者施設の訪問時、混雑した電車・バスに乗る時などは着用を推奨している。妥当な判断だ。
 多くの人が集まる商業施設や交通機関の大半も利用者に着用を求めなくなった。必要性の評価は人により温度差もあろう。着脱を巡るトラブルが生じる恐れもある。
 コロナ禍では着用を監視する「マスク警察」が現れた。同調圧力の強い社会は息苦しい。個人の判断は尊重されなければならない。
 判断するには材料が要る。専門家は地域の感染状況や今いる場所の密集度などの感染リスク、自身の体調が参考になると指摘する。
 こうした情報を基にそれぞれが下した判断を尊重し合い、トラブルの回避にもつなげたい。
 5類へ移行後、患者の医療費負担は季節性インフルエンザ並みに増す。低所得者などの間で受診控えが広がることが懸念される。
 一方、診療報酬の特例加算などは縮小される。政府は対応する医療機関を増やす目標を掲げるが、財政支援が細る中、病院がどこまで名乗りを上げるか見通せない。
 今後、感染の再拡大も想定される。十分な受け皿を確保するには何が必要か、政府や自治体などで検討を続けることが必要だ。

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年03月15日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:サウジとイラン 正常化機に中東安定を

2023-03-15 05:05:40 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【社説②】:サウジとイラン 正常化機に中東安定を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:サウジとイラン 正常化機に中東安定を 

 サウジアラビアとイランが外交関係を正常化させることで合意した。双方は2カ月以内に大使館を再開させる。
 イスラム教スンニ派の「盟主」を自任するサウジと、シーア派の大国イランは中東で覇権争いを繰り広げてきた。
 2016年にサウジがシーア派の有力指導者を処刑したことをきっかけに、両国は断交に至った。
 中東の二つの大国の和解によって、地域の緊張は短期的には緩和に向かおう。両国の代理戦争の様相を呈するイエメン内戦の収束につながる可能性もある。
 関係各国はこの機を捉え、中東全体の平和構築を進めてほしい。
 近年、サウジがアラブ諸国と共にイラン包囲網を築く一方、イランは各地のシーア派武装勢力を支援してきた。19年にはサウジの石油施設が攻撃され、イランの関与が指摘された。
 イランは米欧による長年の制裁で経済が低迷し国民の不満が高まっている。米欧との核合意を再建し制裁解除を実現する上でも、核合意に反対してきたサウジを引き込む意味は大きい。
 サウジは隣国イエメンの安全保障上のリスクが、外国投資や観光客を呼び込む障害となっていた。
 関係正常化は、双方とも自国の利益を追求した側面が強い。
 注目されるのが、仲介者がサウジの同盟国の米国ではなく、中国だったことだ。
 バイデン米政権はイラクやアフガニスタンから撤兵するなど中東への関与を弱めてきた。18年のサウジ記者殺害を巡ってはサウジを非難し、関係が悪化した。
 米国の存在感が低下する中「民主主義を押しつけない」とアピールする中国が、権威主義国が多い中東で影響力を発揮した形だ。
 「グローバルサウス」と呼ばれる新興・途上国を取り込み、米国主導の国際秩序を変えようとする外交戦略の一環でもあろう。
 他方、イランと敵対するイスラエルはアラブ諸国との関係構築を進めている。トランプ前政権の仲介で、アラブ首長国連邦(UAE)などと国交を正常化させた。
 サウジとも水面下で国交を模索してきたが、イランに先を越されて難しくなっている。
 中東が安定しない根本にはパレスチナ問題がある。イスラエルの同盟国で、仲介役を長年務めてきた米国の関与が欠かせない。
 中東和平の実現は各国の利益となる。米中は影響力を競い合うのではなく、協力していくべきだ。

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年03月15日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:袴田さん再審 救済への扉を閉ざすな

2023-03-15 05:05:30 | 【裁判(最高裁・高裁・地裁、裁判員制度・控訴・冤罪・再審請求、刑法39条】

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:袴田さん再審 救済への扉を閉ざすな

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:袴田さん再審 救済への扉を閉ざすな

 1966年の強盗殺人事件で死刑が確定した袴田巌さんが裁判のやり直しを求めた再審請求審で、東京高裁が再審の開始を認めた。

 有罪の証拠とされてきた衣類に捜査機関による工作があった疑いを指摘し、死刑判決に合理的な疑いが生じたと判断した。
 刑事裁判の原則である「疑わしきは被告人の利益に」は再審にも適用される。再審開始決定が出たのは2度目で、その事実は重い。
 無実を訴え87歳になった袴田さんは釈放されているとはいえ、長期の拘束による拘禁症状が続く。
 救済と名誉の回復に向け、直ちに再審を開始する必要がある。検察は特別抗告によってその扉を閉ざしてはならない。
 今回の審理では、袴田さんが着ていたと検察側が主張する衣類5点に残っていた血痕の変色が改めて争点となった。
 衣類は事件の1年2カ月後に現場近くのみそタンクから見つかり、血痕には赤みが残っていた。
 弁護側は長期間のみそ漬けで赤みが黒くなるメカニズムの説明を証拠として提出し、衣類は捏造(ねつぞう)証拠だと訴えた。検察側は独自の実験から赤みは残ると反論した。
 東京高裁はみそ漬けで赤みが消えるのを認めた上で、衣類は「捜査機関がタンク内に隠した可能性が極めて高い」とまで言及し、「到底袴田さんを犯人と認定できない」と結論付けた。
 捜査機関が血の付いた衣類を後で発見されるのを期待してタンクに隠したのなら証拠のでっち上げであり、断じて許されない。
 2014年に再審開始を決めた静岡地裁は血痕のDNA型鑑定などを根拠にした。だが東京高裁は再審開始を認めず、最高裁は血痕の色の審理が足りないとして審理を差し戻していた。
 袴田さんを巡る司法判断はこうした異例の展開をたどり、最初の再審開始決定から9年がたつ。
 再審請求審の長期化はかねて問題になっている。審理の進め方や証拠開示が裁判所に委ねられているのが大きい。再審開始決定に検察が抗告できるのも原因だ。
 1984年に滋賀県で店の経営者が殺害された日野町事件で検察は先週、無期懲役が確定した元受刑者の再審開始を認めた大阪高裁決定を不服として特別抗告した。
 再審の本来の目的は誤判を正すことにある。その手続きをいたずらに引き延ばすのは、結果的に憲法が定める裁判を受ける権利の侵害になっているのではないか。再審手続きの迅速化が求められる。

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年03月14日  05:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:習体制3期目 独裁強めず国際協調を

2023-03-15 05:05:20 | 【中国・共産党・香港・一国二制度・台湾・一帯一路、国家の個人等の権利を抑圧統治】

【社説②】:習体制3期目 独裁強めず国際協調を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:習体制3期目 独裁強めず国際協調を

 中国の国会にあたる全国人民代表大会(全人代)が閉幕し、習近平政権の3期目が本格始動した。

 習氏は閉幕式の演説で「中華民族の偉大な復興は不可逆的な歴史のプロセスに入った」とし「祖国の完全統一は中華民族全体の願いだ」と主張した。
 中台統一へ改めて強い決意を示したものだ。「外国勢力の干渉と台湾独立の活動に断固反対する」とも述べ、米国をけん制した。
 習氏は武力による統一も排除していないが、中台統一はあくまで台湾の人々の自由な意思でその是非が判断されなければならない。
 演説では、軍の現代化を進め、今世紀半ばまでの「社会主義現代化強国」の実現を訴えた。
 軍事力を背景に、周辺国・地域への影響力を強めようとする姿勢が顕著だ。責任ある大国として、国際協調を重視する姿勢を示してもらいたい。
 3期目の習指導部は、中央政府で要職の経験のない李強氏が首相に選出されるなど、習氏に忠実な側近で固められた。
 共産党や政府などの機関を毎年査定する制度も整え「習氏1強」体制が完成したと言える。
 一党支配下での最高指導者への権力集中は毛沢東時代に「文化大革命」の混乱を生んだ。その教訓から成立した集団指導体制は崩壊が進み、独裁色が一層強まった。
 異論や正論が届きづらく、政策修正や方針転換が困難になる懸念がある。昨年末のゼロコロナ政策の急転換に、その弊害の一端が現れたと言えよう。
 政権2期目では香港の民主化運動やウイグル、チベットの少数民族を弾圧するなど強権的な姿勢が目立ち、国際的に批判を招いた。
 習氏は、さらに強大となった権力を抑制的に行使すべきである。
 目下の課題は新型コロナウイルス禍で傷んだ経済の立て直しだ。李強氏は会見で、2023年の経済成長率目標「5・0%前後」の達成は、容易ではなく「努力が必要」と述べた。
 カギとなるのは米国との関係改善であろう。米国が中国との先端技術や戦略物資のデカップリング(切り離し)を進めている背景には、根強い対中不信がある。
 ウクライナを侵略するロシアへの対応を含めて、中国は米欧との協調の道を探るべきであろう。
 日本にとって一衣帯水の中国は最大の貿易相手国でもある。昨年11月には3年ぶりに対面での首脳会談が行われた。中国との対話を重層的に深める必要がある。

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年03月14日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2023年03月13日 今日は?】:日本初の救急車が横浜市の山下町消防署に配置される

2023-03-15 00:00:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【2023年03月13日 今日は?】:日本初の救急車が横浜市の山下町消防署に配置される

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2023年03月13日 今日は?】:日本初の救急車が横浜市の山下町消防署に配置される

 ◆3月13日=今日はどんな日

  日本初の救急車が横浜市の山下町消防署に配置される(1933)


先人が築いた歴史を引き継ぐ

            当時の救急車をイメージしたプレート

 ◆出来事

  ▼東北大医学部で日本初の体外受精による妊娠に成功(1983)▼バドミントンの全英オープン女子シングルスで奥原希望が日本勢として39年ぶりに優勝(2016)

 ◆誕生日

  ▼吉永小百合(45年=女優)

よしなが さゆり
吉永 小百合
吉永 小百合
吉永 小百合
文化功労者選出に際して公表された肖像写真

 

 ▼田中義剛(58年=タレント)▼コロッケ(60年=タレント)▼今田耕司(66年=タレント)▼戸田菜穂(74年=女優)▼小渕健太郎(77年=コブクロ)▼大東駿介(86年=俳優)▼中島健人(94年=Sexy Zone)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2023年03月13日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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