路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【社説①・01.18】:ガザの停戦合意 恒久的な和平と人道支援を

2025-01-19 16:00:20 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【社説①・01.18:ガザの停戦合意 恒久的な和平と人道支援を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①・01.18】:ガザの停戦合意 恒久的な和平と人道支援を 

 15カ月を超える戦闘の傷痕はあまりに深い。恒久的な和平へつなげねばならない。

 イスラエルとイスラム組織ハマスが、パレスチナ自治区ガザの停戦に合意した。

 停戦への工程は3段階とされ、合意に至った第1段階では19日から6週間戦闘を休止する。ハマスは人質のうち女性や高齢者、負傷者らを解放する。イスラエルは拘束するパレスチナ人数百人を釈放し、軍も人口密集地から撤退するという。

 期間中、停戦継続を協議。第2段階ではハマスは男性兵を含む人質を追加で解放し、イスラエル軍はさらに撤収を進める。第3段階ではガザの復興が予定される。

 だが、シナリオ通り進むかは予断を許さない。停戦合意の発表後もイスラエル軍はガザを攻撃し、死傷者を出した。ネタニヤフ連立政権に加わる対パレスチナ強硬派の極右閣僚は、反対を表明している。政権を失うことを恐れ、ネタニヤフ首相が「自衛」と称して再び攻撃を始める可能性もある。

 2023年11月にも人質解放と戦闘休止で合意したが、7日後に戦闘が再開された。

 双方は今度こそ、合意を確実に履行すべきだ。国際社会も総力を挙げて支える必要がある。

 合意の背景には、米国の政権交代があったとみられる。退任前に成果をあげたいバイデン政権は交渉を強め、20日に大統領に就任するトランプ氏はハマスとイスラエルに圧力をかけ、異例の協力が実現したようだ。

 イスラエルを軍事、経済の両面から支援し、戦争犯罪を許してきたバイデン政権の責任は極めて重い。今後、よりイスラエル寄りのトランプ政権下で停戦が実現するのか。注視したい。

 ガザの統治の在り方は見通せない。バイデン政権は国連などの協力を得た上で暫定統治と復興に当たる計画を発表し、引き継ぐとした。トランプ氏は計画を踏まえ、中東全域の安定化も視野に入れて関係国への働きかけを強めるべきである。

 奇襲をかけたハマスの蛮行は当然許されないが、イスラエルがパレスチナ人居住地への不法入植を進め、ガザを封じ込めてきた積年の行為も問われよう。

 何より優先すべきは、人道危機の解決にほかならない。

 ガザでは、女性や子どもを含む死者は4万6千人を超える。世界食糧計画(WFP)によると、全人口の9割超に当たる200万人以上に食料や水が行き届いていない。空爆で病院や学校は破壊し尽くされ、乳児の餓死や凍死も相次ぐ。食料や医療品はもちろん、インフラ整備や教育などの支援が急がれる。

 イスラエルは、ガザを支援する国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の活動を禁止する法を月末に施行する方針だが、撤回すべきだ。支援継続へ各国も手を尽くしたい。

 元稿:京都新聞社 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2025年01月18日  16:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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