《社説①・10.16》:衆院選がスタート 不信と不安ぬぐう論戦を
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説①・10.16》:衆院選がスタート 不信と不安ぬぐう論戦を
衆院選が公示された。内外に難題を抱えた「内憂外患」に日本がどう向き合うか。自民党の「顔」を替えるだけの疑似政権交代で危機に対処するのか、それとも与野党の政権交代を実現させるのか、という選択である。
衆院選が公示され、街頭演説に集まった多くの人たち=東京都豊島区で2024年10月15日午前10時34分、本社ヘリから幾島健太郎撮影(画像の一部を加工しています)
日本経済の低迷が続く。国外では、ウクライナ戦争と中東紛争が長期化し、アジアでも中国や北朝鮮の動向が懸念される。にもかかわらず、政治への信頼は失墜し、政府・与党は政策の推進力を欠いたままだ。
政治に対する不信と、生活や国の将来に抱く不安という、二つの「不」をぬぐえるかが焦点だ。
現在の政治の危機的状況をもたらしたものは何か。自民党長期政権のもと、緊張感の乏しい政治が続き、おごりやゆがみが生じた。それを象徴するのが、派閥の裏金問題だ。
◆具体策乏しい各党公約
とりわけ第2次安倍晋三政権以降は「自民1強」状態の弊害で、国会論戦が低調になった。岸田文雄前政権の検証だけでなく、2012年以来の安倍路線への評価も問われることになる。
しかし、国民が与野党の政策を判断するための材料は乏しい。
元稿:毎日新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】 2024年10月16日 02:04:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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