《記者の目・12.06》:COP29を取材して 温暖化対策、日本は責任を=山口智(くらし科学環境部)
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《記者の目・12.06》:COP29を取材して 温暖化対策、日本は責任を=山口智(くらし科学環境部)
アゼルバイジャンの首都バクーで開催された国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)は、地球温暖化対策で途上国を支援する「気候資金」の新たな目標に合意して閉幕した。現地取材で目に付いたのは、対策強化に後ろ向きな日本の姿勢だ。国内では温室効果ガスの新たな削減目標の策定に向けて議論が大詰めだが、国際的な共通目標を達成するには不十分な素案が示されている。対策を否定するような先進国の動きもある中、日本は責任ある削減目標を掲げてほしい。
合意した資金目標は、先進国主導で2035年までに年3000億ドル(約45兆円)を支援する内容。現行目標の3倍に増額したものの、対策に必要とされる金額よりも低い額で決着した。採択直後には「あまりにも低すぎる。受け入れられない」(インド)、「これはジョークか」(ナイジェリア)など失望の声が相次ぎ、それに賛同する拍手や指笛がわき起こり、先進国との溝が浮き彫りになった。
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元稿:毎日新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【記者の目】 2024年12月06日 02:03:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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