路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【政界地獄耳】:竹中平蔵率いるパソナ、五輪商法のカラクリ名/06.04

2021-07-25 23:58:00 | 【感染症(1類~5類)・新型コロナ・エボラ・食中毒・鳥インフル・豚コレラ】

【政界地獄耳】:竹中平蔵率いるパソナ、五輪商法のカラクリ名/06.04

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳】:竹中平蔵率いるパソナ、五輪商法のカラクリ名/06.04 

 ★首相・菅義偉が重用する元総務相・竹中平蔵率いるパソナグループが、コロナ禍純利益1000%増というとんでもない利益を上げていると話題だ。今期の最終益は去年の10倍、営業利益も過去最高という。昨今の国の事業にはまず顔を出すパソナは東京オリンピック(五輪)と政府のコロナ対策事業大量受注コロナバブル象徴だ。首相・菅義偉ブレーンで、国家戦略特別区域諮問会議有識者議員、産業競争力会議有識者委員を務める。小泉内閣でも自分決めて自らもうける方式だったが、その手法は今も健在だ。

Pasona Logo.svg

 

Takenaka Heizo 1-1.jpg

 ★五輪関係者の特別待遇予想されたことだが、五輪のボランティア、医療従事者をボランティアとして無償で募る一方、有償の大会運営スタッフの準備業務ディレクターには1日35万円、管理費・経費を含めると日当42万円という計算になるという。ところがパソナ一般募集をかけた際には時給1650円(深夜時間帯は125%の割増賃金)で日当約1万2000円というから人材派遣業務といえども中抜き率95%を超える。

 ★5月26日の衆院文科委員会では「パートナー契約では人材派遣サービスパソナにしか許されていない。43会場派遣スタッフを頼むときはパソナに(仕事を)出さなくてはならない契約になっている」と独占的契約も明らかになった。もうかるはずである。4月19日の衆院決算行政監視委員会ではこのでたらめ契約に五輪相・丸川珠代が「守秘義務見せてもらえない資料がある」と困った顔を見せたが、公的資金が流れる事業民間企業との守秘義務優先することを国会(ただ)せない。パソナ積極的説明しようとしないし、人材派遣業をつかさどる厚労省もだんまりだ。つまり五輪さえ強硬開催できれば、誰も悪くならない仕組み完成する。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2021年06月04日  09:29:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【日本の売国奴 竹中平蔵の証明】:株式会社アメリカの日本解体計画 

2021-07-25 23:57:50 | 【金融・金融庁・日銀・株式・為替・投資・投機・FRB・「ドル円」・マーケット】

【日本の売国奴 竹中平蔵の証明】:株式会社アメリカの日本解体計画 ■「お金」と「人事」で世界が見える

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【日本の売国奴 竹中平蔵の証明】:株式会社アメリカの日本解体計画 ■「お金」と「人事」で世界が見える

 ◆国連本部・米国野村証券で働いた著者がアメリカで見たもの 

 「不当な暴力をなくしたい」という思いから、国連やNGOで勤務。
その後、その思いをよりスムーズに実現するために、お金のルールを方法論として身につけようと、米国野村証券に務めるようになりました。
しかし、一生懸命働けば働くほど、見えてくるのは、マネーゲームに興じる浅ましい人々の姿と、株式会社に乗っ取られたアメリカの姿だったと言います。
そしてそれは、1980年代以降アメリカ型の資本主義に経済構造を変えられた日本にも大きな影響を与えているのです、、、

 ◆日本で巨額のお金が動くところには、アメリカの民間金融企業の影がある

 事実・・・日本人の巨額の貯金に狙いをつけたアメリカの民間金融企業出身のある人物から、経済財政・郵政民営化担当大臣を務めていた竹中平蔵氏に手紙で細やかな指示が送られており、それに付き従う形で小泉政権は郵政民営化を達成した(日本の郵政事業は解体され、ゆうちょ銀行は安全な日本国債での運用を減らし、米系企業の債権や株式の比率をどんどん上げて、アメリカに貢献しています)

 事実・・・運用比率が1%上がると1兆円を超える資金が市場に流入すると言われるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の株式保有率の上限を撤廃した安倍政権は、運用委託先も大きく変更して、アメリカの民間金融企業を中心に据えた(政権支持率を株価に支えられている安倍政権と、運用受注で年間数億円の手数料が流れ込む外資系金融機関および海外投資家は、この政策に大喜びです)

 事実・・・アメリカの民間金融企業日本法人の元副社長が、15年6月、ゆうちょ銀行の副社長に就任し、今度はソフトバンクの副社長を務めている(ちなみに孫正義氏の二人の娘のうち、一人がアメリカの民間金融企業に勤務しているそうです)

 事実・・・輸入農産物に使われているモンサント社の危険な除草剤「グリホサート」は、ヨーロッパも、ロシアも、中国も買ってくれず、世界中で使用禁止が相次いでいるというのに、ただひとり日本だけは残留基準を現行の5倍から150倍に大幅緩和している(モンサントの親会社・バイエルには、当然のようにアメリカの民間金融企業が融資を行っています)

 事実・・・2018年12月に水道法が改正されたことにより、自治体所有の水道の運営権を企業が買いやすくなるようになった。その水道の運営権売却の規制緩和を決める会議のメンバーの一人は、なぜか利害関係者であるフランス最大手の水企業ヴェオリア・ウォーター社の社員だった(なお、2012年の段階で、アメリカの民間金融企業はヴェオリアを買収済みです)

 ◆政府、企業、金融機関の「お金」と「人事」を見れば世界が見える

 これらは、私たち日本人の生活が、アメリカの企業たちに握られているという事例のほんの一部にすぎません。

 こういう「事実」をマスコミが報じることはありませんが、安心してください。政府、企業、金融機関の「お金」と「人事」を丹念に追えば、きっと真実が見えてくるはずです…

 詳細は以下の通りです…、

 株式会社アメリカの日本解体計画〜「お金」と「人事」で世界が見える

 ※本書は2020年1月に実施された講演内容に最新かつ詳細な情報を加筆修正していま

 ■はじめに

 ウォール街から見た世界

 ※1.情報を掲載するにあたり、細心の注意を払っていますが、掲載されたすべての情報の内容の正確性,完全性及び安全性等を保証するものではありません。

 この街には、ものすごい量の札束が毎年毎年降り注いでいる
ウォール街が世界を動かしている

 ■第1章

 アメリカのみならず世界を動かす“神々”

 桁違いの年収を稼ぐ花形の職業「ロビイスト」
 マスコミは人にフォーカスする
 大恐慌前にアメリカを覆っていた狂気が再び息を吹き返した
 政界と経済界を高速で行き来する「目に見えない回転ドア」
 アメリカのみならず世界をも動かすウォール街の“神”
 金融危機を引き起こしたウォール街を誰も取り締まれない
 オバマは回転ドア人事を防ぐことができたのか
 チェンジの裏舞台では、回転ドアが高速回転していた
 メガバンクは税金で救済され、金融業界の責任は追及されなかった
 お金の流れと人事を見れば、真の権力構造が見えてくる
 アルファベット3文字の怪しい金融商品
 多額の報酬に笑いが止まらない人、すべてを失った人

 ■第2章

 日本の四大VIP客

 ※1.情報を掲載するにあたり、細心の注意を払っていますが、掲載されたすべての情報の内容の正確性,完全性及び安全性等を保証するものではありません。

 ウォール街が大事にする日本のVIP客とは
 郵便貯金と簡保のマネーを開放するための民営化だった
 私たちの年金の運用は、半分が株で運用されている
 スタートアップ企業に投資するソフトバンクの巨大ファンド
 WeWorkはテクノロジー企業か、不動産賃貸企業か
 「真っ赤っかの大赤字」に陥ったソフトバンク
 ソフトバンクの希望をつなぐ後継者の正体
 巨額のお金が動くところには、ゴールドマン・サックスの影がある
 日銀がソフトバンクの株を大量に買っている?
「今だけ金だけ自分だけ」が繰り返される
 ソフトバンク問題に、アメリカの中枢が関わっている可能性

 ■第3章

 株式会社アメリカ

※1.情報を掲載するにあたり、細心の注意を払っていますが、掲載されたすべての情報の内容の正確性,完全性及び安全性等を保証するものではありません。

 株式会社アメリカの国旗デザイン
 ワシントンD.C.に降り注ぐ大量の札束が見えてきましたか
 ウォール街は、共和党、民主党の両方にチップを置く
 絶対にクリントンが勝つはずだった……
 ヒラリーの本音が暴露された
 トランプ政権になって、ウォール街は政治の中枢から離れたのか

 ■第4章

 「日本の宝」が売られていく

※1.情報を掲載するにあたり、細心の注意を払っていますが、掲載されたすべての情報の内容の正確性,完全性及び安全性等を保証するものではありません。

 株式会社アメリカが狙う「宝の山」
 日本の水道が、ハゲタカに狙われている
 ウォール街が推す「これから有望になる投資商品」とは
 邪魔な法律を取っ払うためには、圧力、交渉のみならず強硬手段も使う
 アメリカがいつまでたってもイラクから出ていかない理由
 17年前のマスコミの嘘が、トランプ大統領を誕生させた
 戦争が、何よりも儲かるビジネスである理由
 イラク戦争を始めたのは、石油資源だけが目的ではなかった
 イラク戦争を始めた三つ目の理由は水だった
 芸能人のスキャンダルの裏側で大変なことが起こっている!?
 日本のロビイスト「有識者会議」の正体
 日本の水を狙っているのは、アメリカだけではない
 命の水を扱う企業が、核のごみビジネスをも手掛ける怖さ
 水源だけじゃない、中国が爆買いする日本の土地
 世界中で大問題になっている除草剤が日本で普通に売られている
 外国企業が参入することは、日本の発展のためになるのか
 マスコミを信じるランキングで日本は世界一位
 社会の表と裏をしっかり見たいなら、お金の流れを見る
 大手マスコミだけじゃない、SNSも大衆操作ツールである
 SNSは思考より感情を捉え、冷静さを失いやすい
 シリコンバレーの企業は、次第に政治的な存在になりつつある

 ■第5章

 ウォール街と対極の価値観を持つ

※1.情報を掲載するにあたり、細心の注意を払っていますが、掲載されたすべての情報の内容の正確性,完全性及び安全性等を保証するものではありません。

 デジタル断食のススメ
 NHKが何を報道したかではなく、何を報道していないかを見る
 ニュースがある事件一色になったら、その裏で何かが起きている
 自分の直感を信じる
 ウォール街が一番怖がっているもの
 助け合いの精神「お互いさま」が、日本人のDNAに刻まれている
 「日本売り」を食い止めることは手遅れか
 今私たちが心に刻むべき「国家百年の計」とは
 「お互いさま」の精神を世界中に広げ、貴重な資産を次世代に残そう

 ◆著者紹介

 ■国際ジャーナリスト  堤 未果

 2歳で渡米して以来、アメリカは憧れの存在だった。
自由の国で、貧乏でもマイノリティでも誰にでもチャンスがある。実際に住んでみると女性差別やアジア人差別もあったが、それでもチャンスだけは無限にある。そう信じていた。 
 ニューヨークの大学院では国際関係を専攻し、「不当な暴力をなくしたい」という思いから、国連やNGOで勤務。
 米国野村証券に務めたのも、その思いをよりスムーズに実現するために、お金のルールを方法論として身につけたかったからだという。

 転機は、9・11アメリカ同時多発テロ。
 2001年9月11日。テロリストにハイジャックされたと言われる旅客機が世界貿易ビルに衝突。当時、米国野村証券に務めていて、そのオフィスが世界貿易センターの隣、世界金融センタービルの20階にあった。

 テロを目の当たりにした心理的なショックはあったが、ただそれだけでなく、テロ直後にマンハッタンには2000台、アメリカ全体では3000万台の監視カメラが設置されるようになった。会話も盗聴され、インターネットも当局がチェックするように。

 対テロ戦争が国の最優先事項になり、テロ対策という名のもとに警察の権限が拡大し、国の体制を批判するような記者やジャーナリストは次々に逮捕されていった。知り合いの大学教授も突然解雇されたという。
  自由の国だったアメリカが一夜にして“全体主義”国家のようになってしまった。自身が大好きだったアメリカはどこに行ってしまったのか。私が信じていたものは何だったのか。突然起きた変貌に、パニックとなった。

 それから日本へ帰国後、物を書くことを決めた。
目の前で私の大好きなアメリカが壊されていることが許せなかった。

 そしていろいろなことを調べていると気づいたという。

 これはアメリカだけの問題ではない、私のかけがえのない故郷である日本も同じように壊されていると。 

 資本主義が進化した、アメリカ発の「強欲資本主義」が、いま自国アメリカだけでなく世界中を飲み込もうとしている。そして日本もそのターゲットのひとつになっている… 

 そのことへの怒りとそれらの脅威から地域共同体を守ろうとする現地の人々の想いが、自身が取材を続ける原動力になっている。 

 ◆主な著書

 『ルポ 貧困大国アメリカ』(岩波新書)シリーズが77万部を超えるベストセラーになった。米国が作った「経済的徴兵制」という仕組みと、戦争の民営化についての分析が多くのメディアで絶賛された。 

 その後「政府は必ず嘘をつく」「政府はもう嘘をつけない」(角川新書)シリーズで、国際情勢の表と裏、金融、メディアの世界事情などを分析。日本と世界の核事情を描いた「核大国ニッポン」(小学館)米国の言論統制についての「アメリカから自由が消える」(扶桑社)など著書多数。 2016年の米国大統領選挙では、共和党のドナルド・トランプの当選を予測。

 また、2018年に出版した『日本が売られる』は、20万部を超えるベストセラーに。 現在は、米国の政治、経済、医療、教育、報道、核問題、農政など、徹底した現場取材と公文書に基づいた執筆を続ける他、講演・テレビ、ラジオ、新聞、雑誌など幅広く活動している。

 

 お申し込み方法は簡単

 以下のボタンをクリックして、注文画面でお名前、送付先住所、送料手数料を支払うカード情報を入力して確定してください。

送料・手数料は550円(税込)です。

 元稿:経営科学出版 主要出版物 【株式会社アメリカの日本解体計画 ■「お金」と「人事」で世界が見える 著者:国際ジャーナリスト  堤 未果】 2021年06月06日  15:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【疑惑】:持続化給付金「パソナ」の“酒池肉林”迎賓館 接待を受けた大物政治家たちの名

2021-07-25 23:57:40 | 【事件・未解決事件・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・旧統一教会を巡る事件他】

【疑惑】:持続化給付金「パソナ」の“酒池肉林”迎賓館 接待を受けた大物政治家たちの名

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【疑惑】:持続化給付金「パソナ」の“酒池肉林”迎賓館 接待を受けた大物政治家たちの名 

 和服姿で壇上に座る新郎新婦に、列席した“来賓”たちから祝辞が贈られる。

 司会を務めた元アナウンサーの丸川珠代参院議員に促され、主賓の伊吹文明元衆院議長、続けて、石破茂元幹事長に石原伸晃代議士がマイクの前に立つ。外遊中の安倍晋三総理から届いたビデオメッセージが流れる一幕も。 

 2014年9月7日、東京・目白の椿山荘で開かれたのは、松本洋平代議士の結婚披露宴である。

 この日、自民党のお歴々に交じってスピーチに立ったのは、人材派遣大手パソナグループの南部靖之代表(68)だった。

 出席者が振り返るには、

 「数メートルはあろうかという巻物を手に祝辞を読み上げてね。式の最中は終始ご機嫌で、来場した40人以上の国会議員に名刺を渡して回っていました。新郎の松本さんの将来性を買っているようでしたね」

 パソナグループは67社の連結子会社を擁し、3千億円超の売上高(連結)を誇る人材派遣の大手。その代表が披露宴に招待されたのにはワケがある。

 「新婦がパソナの元社員だったんです。南部さんは新婦側の主賓として祝辞を述べています」(同)

 内助の功も手伝ってか、昨年9月に“新郎”は経産副大臣に就任した。

 だが、ここで気になる点がひとつ――。

 それは松本氏が副大臣を務める“経産省”と“パソナ”の関係だ。

 目下、経産省を巡っては、“持続化給付金”にまつわる疑惑が浮上している。

 概説すると、まず、経産省の外局に当たる中小企業庁が、持続化給付金事業を769億円で「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」に委託。しかし、この協議会は“トンネル会社”で、電通が事業を再委託された際、約20億円を“中抜きしていた”と野党は追及を強めている。

 実は、協議会の理事には元電通社員だけでなく、パソナの関係者も名を連ねる。そして、電通からその子会社へと振り分けられた業務は、最終的にパソナにも外注されていたのだ。

 この問題を国会で質した立憲民主党の川内博史代議士はこう指摘する。

 「社団法人を通じて電通をはじめとする一部の企業が税金を食い物にしていたわけです。持続化給付金事業に限らず、経産省の事業ではそうしたビジネスモデルが出来上がっています」

 南部代表の実像に迫った『日本を壊す政商』の著者でノンフィクション作家の森功氏が言葉を継ぐには、

 「かつて公共事業の“丸投げ”の対象は独立行政法人でしたが、天下りの温床と批判されたことで新たな隠れ蓑が必要になった。その結果、役所主導で作られる社団法人が急増したのです。本来は官から民に直接発注して、クリアな競争入札をすればいい。ただ、そうすると、いつも同じ顔触れが受注していることが分かってしまう。そこで批判をかわすためにトンネル会社を設けている。利権が官から民に移っただけで実態は何も変わりません」

 実は、この大きな流れを主導したのが、あの竹中平蔵元経済財政担当大臣。小泉政権下で“聖域なき構造改革”の美名のもと、グローバリズムを礼賛し、日本を弱肉強食の市場原理主義に誘導した人物だ。その竹中氏が南部氏に招聘され、渦中のパソナグループ会長の座にいるというのだから、まさに役者は揃っている。

 他方、経産省が国交省などと手掛ける予定だった観光需要喚起の経済対策「Go Toキャンペーン」からも“利権”臭が漂う。持続化給付金を上回る3千億円超の委託費に批判が集中し、公募は一旦中止に追い込まれたが、立憲民主党の矢上雅義代議士によると、

 「1兆6千億円規模の事業にもかかわらず、説明会が6月1日で公募の締め切りは8日。巨額かつ複雑な企画書の作成に1週間の猶予しか与えられておらず、事前に仕様を知り得ない限り対応は不可能です。公募という形を取りながら時間の制約を課して参加者を絞っている。官製談合と言われても仕方がありません」

 パソナは観光庁が進める「観光地域づくり法人」に携わり、17年から一般社団法人宮城インバウンドDMOに参画。観光地のマネジメントやプロモーションを手掛けている。こうした“実績”が、同じく観光需要喚起策であるGo Toキャンペーンの公募に際してもアドバンテージとなる可能性は高い。

 先の森氏が続ける。

 「ここ数年、安倍政権のなかで経産官僚の存在感が突出して強まっています。そのため、パソナはこれまで以上に経産省に攻勢をかけている。今回、明らかとなった問題もその一端と言えるでしょう」

 このパソナの戦略を推し進めるのが竹中会長というわけだ。

 そんなパソナのトップから直々に祝辞を賜った松本副大臣は、持続化給付金事業に関して同社のために働きかけを行ったことは「全くない」としつつ、「『サービスデザイン推進協議会』が適切に委託等をしていると承知をしているが、国民の皆様に疑念やご心配をお掛けしたのであれば遺憾に思う」と回答した。

 その一方で、「3回と記憶している」とも。これはパソナの「迎賓館」を訪れた回数についての返答だ。

 実は、パソナの政官界人脈を巡り、かつてメディアを騒がせた、謎めいた接待施設の存在が改めてクローズアップされているのだ。

 ◆経産省幹部も 

 上皇ご夫妻が私的にテニスを楽しまれる東京ローンテニスクラブや、六本木ヒルズにほど近い港区元麻布の高級住宅街。その只中に、鬱蒼とした木々に囲まれる古い料亭のような建物が存在する。これが「仁風林(にんぷうりん)」である。

  仁風林(港区元麻布2丁目)

 表向きはパソナの福利厚生施設とされるが、その実態は南部代表が各界のVIPを接待するサロンだ。

 扉の奥から聞こえるのは、優雅なクラシックの調べと談笑する招待客の声。ライトアップされた庭園から室内に目を移せば、壁には所狭しと絵画が並び、長いテーブルに置かれたワイングラスには、次々と高級なワインが注がれる。給仕するのはいずれもモデル並みの美女である。

 この迎賓館が注目を浴びたのは、歌手のASKAが14年5月に覚せい剤取締法違反容疑で逮捕されたことがきっかけ。この時、ASKAと共に逮捕された愛人女性がパソナの美人秘書であり、また、彼女がホステス役を務めていた「仁風林」こそが、ふたりの出逢いの場でもあったからである。

 以前、南部代表からこの施設に招待された政界関係者によると、建物は300坪ほどの敷地にあり、

 「1階には30~40人ほどが入れる大広間、2階にもいくつか個室があって、南部さんは用途に応じて使い分けていました。毎週のようにパーティーが開かれ、そこに業界を問わず著名人が集まってくる。専門のシェフが常駐していて、客はフレンチのフルコースや本格的な割烹料理に舌鼓を打つわけです。プロのミュージシャンがグランドピアノを弾いたり、オペラ歌手を招く音楽会もありました。他にも、美肌効果やリラックス作用があるという酵素風呂まで備えています」

 加えて、饗宴に華を添えたのは接待を担当する南部代表の美人秘書軍団。

 「祇園の芸者出身という女将がホステス役の秘書たちを束ねていました。彼女たちは南部さんの眼鏡にかなったスタイル抜群の美人揃いで、仁風林の“喜び組”といったところ。ASKAさんが入れあげたのも無理はないですよ」(同)

 まさに酒池肉林、この世の楽園といった風情である。

 ここで接待を受けていた名だたる政治家は、本誌(「週刊新潮」)が把握できただけでもこれだけの数にのぼる(掲載の表)。

 また、そこには“経産省”幹部の姿もあった。複数の招待客に目撃されていたのは、桜町道雄・大臣官房審議官(政策総合調整担当)。経産省も彼が仁風林に出入りしていた事実を認めた。魅惑の宴は、現役の経産省幹部までも虜にしていたのである。

 パソナグループは政官界との癒着疑惑について、

 「弊社として、政治家等に対して不適当な交流・関わり合いを持ったことは一切ございません」

 と回答した。

 しかし、掲載の表を見れば、パソナグループと政治家の“蜜月”は一目瞭然ではないだろうか。

 元稿:新潮社 主要出版物 【デイリー新潮】 2020年06月25日 08:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【松尾貴史のちょっと違和感】:五輪開催巡り問題次々 後へ引けない災禍の再現か

2021-07-25 02:47:30 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【松尾貴史のちょっと違和感】:五輪開催巡り問題次々 後へ引けない災禍の再現か

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【松尾貴史のちょっと違和感】:五輪開催巡り問題次々 後へ引けない災禍の再現か

 西村康稔経済再生担当相がぶち上げた、金融機関から飲食店に対し「酒類を提供しないように」圧力をかけさせる愚案は、反発が大きくなり、失速・撤回に至った。この対策は「彼はそんなことは絶対に言わない」とはぐらかしていた菅義偉首相も含め、政府ぐるみで進められようとしていたことが文書の存在で明らかになった。政府への不信感は大きく深く広がったのではないか。

 
松尾貴史さん作

              松尾貴史さん作

 数日間、酒販店に酒類を卸させないようにする要請は継続されていたが、自民党に多くの支持者がいる酒販業界から突き上げられて、これもまた撤回されるに至った。うそでも「誤解、誤解」と言ってさっさと撤回すればよかったものを、「もう決まったことだから」という気持ちだったのだろう。

 ※この記事は有料記事です。「ご登録日から、いまだけ2カ月間まで99円」 いますぐ登録して、続きをお読み下さい。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【松尾貴史のちょっと違和感】  2021年07月25日  02:47:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

《社説①》:東京五輪とコロナ対策 感染拡大防止を最優先に

2021-07-25 02:09:50 | 【障害者を取り巻く諸問題・差別・虐待・雇用・バリアフリー・支援の輪】

《社説①》:東京五輪とコロナ対策 感染拡大防止を最優先に

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説①》:東京五輪とコロナ対策 感染拡大防止を最優先に

 1964年以来2度目となる東京オリンピックの競技が続く中、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない。

 大会の1年延期決定を主導した安倍晋三前首相や後継の菅義偉首相は、「人類が新型コロナに打ち勝った証し」にすると繰り返してきた。

 だが、世界はいまだ大流行の渦中にある。国内でもワクチン接種が遅れ、東京都には4度目の緊急事態宣言が出されている。

 菅首相自身が「異例の開催」と認めざるを得ないような状況である。宣言下の開催について、国民の賛否は割れたままだ。政府の責任は重い。

 私たちは、流行下で開催するのであれば「無観客」とすることを求めてきた。開幕直前になって、一部を除き無観客とすることが決まった。

 ◆「安全・安心」にほころび

 五輪は200を超える国と地域から、選手や大会関係者約5万人が集まる巨大イベントだ。医療体制が整っていない国もある。

 政府や大会組織委員会は、感染拡大を防ぐことを最優先すべきだ。大会をきっかけに、国内外で状況が悪化する事態は避けなければならない。

 64年の五輪は高度経済成長期にあたり、国内スポーツの振興やインフラの整備につながった。戦後の復興を世界にアピールし、国民の一体感を醸成した。

 今回は開催の意義が問われ続けた。コロナ禍に苦しむ国民から「何のための五輪なのか」という疑問が噴き出した。

 にもかかわらず、組織委や政府から明確なメッセージが出されないままだ。

 運営面では、感染対策の不備が相次いで表面化し、菅首相が掲げる「安全・安心」にはほど遠い状況だ。

 選手らに対しては、外部と遮断した環境で感染を防ぐ「バブル方式」が採用されている。だが、空港や宿泊施設などで十分に機能していない。 

 濃厚接触者となった選手は、競技直前のPCR検査で陰性であれば出場が認められることになった。予定通りの競技実施を優先した特例措置だが、対戦を通じて感染が広がるリスクがある。

 安心の大前提である正確な情報提供もおぼつかない。組織委は感染者の国籍などを公表しておらず、各国の対応に任せている。プライバシーの保護を理由にしているが、早急に見直すべきだ。 

 国内では感染の「第5波」が広がりつつある。現在の拡大ペースが続いた場合、東京の新規感染者数は8月初旬に過去最多の2600人規模になる計算だという。インドで初めて確認され、感染力が強いとされるデルタ株の増加も心配だ。

 東京だけでなく、神奈川県など隣接する3県でも新規感染者数が増加している。緊急事態宣言の対象地域拡大をためらうことがあってはならない。

 感染者数が急増して医療体制の逼迫(ひっぱく)が生じるようなことがあれば、政府や組織委は競技の打ち切りを含め適切な対応を取るべきだ。その際の判断基準を早急に示さなければならない。

 ◆新しい観戦スタイルを

 五輪の期間は夏休みと重なる。旅行や帰省で感染が地方に広がることが懸念されている。都道府県を越えた移動を控えるよう、政府は説得力のあるメッセージを出すべきだ。

 五輪に参加する各国の選手と国民が交流する機会は大きく制限され、競技場で熱気を感じることもかなわない。

 専門家は感染防止の観点から、自宅で家族らとテレビなどで観戦するよう呼び掛けている。スポーツバーなどに大勢が集まって応援するようなことは控えたい。

 自宅ならではの楽しみ方もあるはずだ。選手の詳しいデータを画面に表示しながら競技を見たり、オンラインで応援メッセージを送ったりするなど、新しい観戦スタイルが生まれるきっかけになるかもしれない。

 延期が決まって以降、選手は先が見通せず練習も制限される中で、自分と向き合いながら努力を積み重ねてきた。事前合宿で十分な調整もできず、静かな会場で本番に臨む。

 大きな制約の下で開かれている大会である。それでも最善を尽くそうとする選手たちに、エールを送りたい。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2021年07月25日  02:09:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【時代の風】:外国のリスク恐れる日本 新たな分断の象徴か=ビル・エモット 英誌「エコノミスト」元編集長

2021-07-25 02:09:30 | 【感染症(1類~5類)・新型コロナ・エボラ・食中毒・鳥インフル・豚コレラ】

【時代の風】:外国のリスク恐れる日本 新たな分断の象徴か=ビル・エモット 英誌「エコノミスト」元編集長

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【時代の風】:外国のリスク恐れる日本 新たな分断の象徴か=ビル・エモット 英誌「エコノミスト」元編集長

 7月は大きなスポーツイベントを巡り、日本と欧州で奇妙な違いが見られた。11日に英国では新型コロナウイルスの感染者が急増しているのにもかかわらず、サッカー欧州選手権は6万人の観衆の前で決勝が行われた。同じ日にテニスのウィンブルドン選手権も大勢の観客に囲まれる中、男子シングルス決勝を迎えた。

 
  • =手塚耕一郎撮影

=手塚耕一郎撮影

 一方で23日に開幕した東京オリンピックは、VIPをのぞいて無観客で行われていく。日本では新型コロナの1日の100万人当たりの症例数が英国の30分の1に過ぎず、死亡率が低いのにもかかわらずだ。

 対応に違いがある理由の一つはワクチンの接種状況だ。英国が世界で最も早く接種を始めた一方で、日本は大きく遅れている。英国は、国民の半数以上が規定回数の接種を終えたが、日本は2割程度だ。他の欧州諸国は英国よりも遅かったものの、現在は同じ水準まで接種が進んでいる。

 ※この記事は有料記事です。「ご登録日から、いまだけ2カ月間まで99円」 いますぐ登録して、続きをお読み下さい。
 
 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【時代の風】  2021年07月25日  02:07:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

《社説①》:コロナ下の東京五輪 大会の意義問い直す場に

2021-07-25 02:08:50 | 【感染症(1類~5類)・新型コロナ・エボラ・食中毒・鳥インフル・豚コレラ】

《社説①》:コロナ下の東京五輪 大会の意義問い直す場に

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説①》:コロナ下の東京五輪 大会の意義問い直す場に

 これほど逆風にさらされ、開催を疑問視されたオリンピックは戦争時を除いてなかっただろう。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う1年の延期を経て、57年ぶりの東京五輪が開幕した。

 新設の国立競技場を埋め尽くす観客はいない。世界から集まった選手たちは、歓声の響かない開会式で入場行進した。

 感染防止のため、選手たちは外部と接触しない「バブル方式」で選手村と競技会場を往復する。社会から隔絶された異例の五輪だ。

 コロナは、ナショナリズムと商業主義で肥大化した五輪から「祝祭」という虚飾を剥ぎ取り、実像を浮き彫りにした。

 ◆巨大イベント化の弊害

 「祝賀資本主義」――。米国の政治学者、ジュールズ・ボイコフ氏は著書の中で、五輪を取り巻く現在の状況をそう呼んでいる。

 祝賀的行事で得られる利益を期待して、国家も企業も莫大(ばくだい)な資金をつぎ込む。イベントは巨大化の一途をたどる。東京五輪はその典型だ。

 政府は国家プロジェクトとして招致に取り組み、これまでに投じられた費用は関連経費も含め、総額3兆円を超える。

 1964年の東京五輪の舞台となった国立競技場はまだ使える状態だったが、取り壊されて新スタジアムとなった。東京の臨海エリアにも新しい施設が次々と建設された。

 今大会のスポンサーは「ワールドワイドパートナー」の14社に加え、国内も67社を数える。

 米放送大手のNBCユニバーサルは、2032年夏季五輪までの10大会で、約1兆3000億円もの巨額放映権契約を国際オリンピック委員会(IOC)と結んでいる。この資金がIOCの財政を支える。

 国内ではコロナ下の開催を危ぶむ声が高まり、中止や再延期を求める意見が8割を占めた時期もあった。だが、IOCは開催ありきの姿勢を押し通し、かえって世論の反発を招いた。

 大会組織委員会も巨大イベントの複雑な契約に縛られ、運営が迷走した。開幕直前まで結論が出なかった無観客の決定はその最たるものだ。

 近代オリンピックの創始者であるフランスのピエール・ド・クーベルタン男爵は、将来の危機を見通していた。1925年に行った演説でこんな言葉を残している。

 「商取引の場か、それとも神殿か! スポーツマンがそれを選ぶべきである。あなた方はふたつを望むことはできない」

 「商取引」はボイコフ氏のいう「祝賀資本主義」に置き換えられるかもしれない。「神殿」はスポーツの純粋性を表す。

 クーベルタンの思想を日本に伝えたのは64年東京五輪の日本選手団団長、大島鎌吉氏だ。4年ごとに行われる五輪は、その間の平和を願う行事として「祝福」されなければならないと主張していた。

 しかし、昨年来、世界を襲ったコロナの流行は収まらず、祝福はままならない状況だ。

 天皇陛下による今大会の開会宣言では、64年五輪時に使われた「祝い」という言葉に代わり「記念する」との表現が用いられた。

 ◆多様性を再認識したい

 東京五輪の大会ビジョンは「多様性と調和」だ。人種や肌の色、性別、性的指向、出自、宗教など、あらゆる違いを超え、競技を通じて相互理解を深める。

 前回大会に続いて編成された「難民選手団」はその象徴でもある。内戦などで母国を離れざるを得なかった11カ国出身の29人の選手たちだ。

 競泳女子のユスラ・マルディニ選手は内戦下のシリア出身で、海を泳いで欧州に逃れた経験を持つ。「この小さなチームは難民だけでなく、世界中の多くの若者に希望を与える」と話す。

 日本にも、白血病を乗り越えて出場権を勝ち取った競泳の池江璃花子選手や、移民国家の米国で育ち、人種差別に抗議の声を上げるテニスの大坂なおみ選手ら、さまざまなアスリートがいる。

 組織委では人権意識を欠いた振る舞いで関係者の辞任や解任が続き、世界から厳しい目が向けられた。多様性を尊ぶ社会の大切さを改めて認識することが求められている。

 無観客の競技場から見えてくるものがあるはずだ。今こそ原点に立ち返り、五輪の意義を問い直す機会にしたい。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2021年07月24日  02:02:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

《社説①》:開会式演出者の解任 五輪の理念踏みにじった

2021-07-25 02:07:50 | 【人権・生存権・同性婚・人種差別・アイヌ民族・被差別部落・ハンセン病患者】

《社説①》:開会式演出者の解任 五輪の理念踏みにじった

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説①》:開会式演出者の解任 五輪の理念踏みにじった 

 平和を希求し、あらゆる差別を禁じる五輪憲章の理念を踏みにじるものだ。東京オリンピックの大会ビジョンにも反する。

 開会式の演出を担当する小林賢太郎氏が、お笑い芸人だった頃にナチス・ドイツによるホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)をコントのネタにしていた。

 小林氏は演出全体の調整役を務めていたという。今回の問題が発覚して本人は謝罪したが、大会組織委員会が解任した。

 開会式をめぐっては、楽曲担当の小山田圭吾氏が過去に障害者の同級生らをいじめていたことが分かり、辞任したばかりだ。

 小林氏はお笑いコンビ「ラーメンズ」時代の1998年に発売されたビデオの中で、「ユダヤ人大量惨殺ごっこ」という表現を使っていた。

 米国のユダヤ系人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」は「ナチスの虐殺の犠牲者をあざける権利は誰にもない。この人物が東京五輪に関わることは600万人のユダヤ人の記憶を侮辱している」との声明を発表した。 

 開会式は、開催国の文化や伝統を世界に発信する重要な場である。その演出を担うに足る人物かどうか十分に調べないまま、任命した組織委の責任は極めて重い。

 開幕直前に外部から指摘を受け、組織委は慌てて対応した。世界に注目される国家イベントの運営に関わる団体として失格だ。

 小山田氏が辞任した際、組織委の武藤敏郎事務総長は「一人一人を我々が選んだわけではない。誘い合ってできたグループを選んだ」と明かした。人選のプロセスがずさんだった。

 五輪憲章は根本原則の中で、人種や肌の色、宗教などによるいかなる差別も認めていない。今大会も「多様性と調和」を掲げる。

 相次ぐ不祥事で、開幕前から東京五輪の価値は損なわれた。世界中の視聴者は今夜の開会式をどんな思いで見るだろうか。組織委はこのような事態を招いた経緯を明らかにしなければならない。

 2月には森喜朗・組織委会長が女性蔑視問題で、3月には開閉会式の責任者である佐々木宏氏が人気タレントの容姿を侮辱するようなプランを提案したとして、それぞれ辞任した。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2021年07月23日  02:01:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

《社説②》:ワクチン接種の証明書 差別生まぬ慎重な議論を

2021-07-25 02:07:40 | 【感染症(1類~5類)・新型コロナ・エボラ・食中毒・鳥インフル・豚コレラ】

《社説②》:ワクチン接種の証明書 差別生まぬ慎重な議論を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説②》:ワクチン接種の証明書 差別生まぬ慎重な議論を

 新型コロナウイルスのワクチン接種を公的に証明する「ワクチンパスポート」が導入される。所持していれば、一部の海外渡航先で入国後の隔離やPCR検査といった防疫措置が減免される。

 ビジネスや観光での国境をまたぐ往来を後押しし、景気を下支えする狙いがある。欧州連合(EU)など主要国・地域で導入が進んでいる。

 政府は今のところ、海外渡航に使途を限る方針だ。一方で経済界は、国内で開くイベントの優先入場や、医療・介護施設での面会制限の緩和など、幅広く活用するよう求めている。

 リスクが低い人から行動制限を緩めていけば、経済の回復を早められると考えるからだ。

 ただし、ワクチンが国民に行き渡るにはまだ時間がかかる。副反応への懸念から二の足を踏む人もいる。接種の強制や、未接種者への差別につながらないよう、慎重な議論が不可欠だ。

 既に一部の自治体や企業は、接種後に発行される証明書を提示した人に対し、地域の買い物に使える割引券を配布するといった特典を設けている。

 こうした取り組みを行う場合、利用者の納得を得られる内容か、公平性や公正さを著しく欠いていないか、丁寧に検討する必要がある。例えば、接種を採用の条件にするような行為は避けなければならない。

 接種歴は個人の医療情報に当たる。プライバシーを侵害することがないよう、適切な取り扱いが欠かせない。

 ワクチンには、発症や重症化を抑止する効果が認められる。一方で、感染防止策としては万全といえない。こうした点を国民に正しく理解してもらう取り組みを強化する必要がある。

 接種証明を経済回復の手立てと位置づけるのであれば、不適切な利用や差別を生まないためのルール作りが急務となる。政府は、専門家の意見を十分に踏まえて対応すべきだ。

 ワクチンは感染に関わるリスクを低減し、人々が安心して生活を営む一助となる。接種証明の活用が新たな摩擦を生み出すことにならぬよう、きめ細かな配慮が求められる。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2021年07月23日  02:01:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【2021年07月23日 今日は?】:猛暑で消費電力急増、首都圏で280万戸が停電し都市機能まひ

2021-07-25 00:00:10 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【2021年07月23日 今日は?】:猛暑で消費電力急増、首都圏で280万戸が停電し都市機能まひ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2021年07月23日 今日は?】:猛暑で消費電力急増、首都圏で280万戸が停電し都市機能まひ

 ◆7月23日=今日はどんな日

  猛暑で消費電力急増、首都圏で280万戸が停電し都市機能まひ(1987)

 ◆出来事

  ▼海上自衛隊の潜水艦「なだしお」と釣り船が衝突。釣り客ら30人死亡(1988)▼中国浙江省で中国版新幹線が追突、脱線(2011)

なだしお事件

       「なだしお」と衝突した「第一富士丸」

引き上げられる「第一富士丸」(撮影・桜井修)

 ◆誕生日

  ▼井崎脩五郎(47年=競馬評論家)▼三上博史(62年=俳優)▼大山英雄(70年=芸人)▼倉田真由美(71年=漫画家)▼パッション屋良(76年=芸人)▼小松彩夏(86年=女優)▼ワタナベケイスケ(87年=俳優)▼河田陽菜(01年=日向坂46)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2021年07月23日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【菅首相】:五輪「夢と感動の大会期待」

2021-07-24 09:13:30 | 【政策・閣議決定・予算・地方創生・能動的サイバー防御・優生訴訟・公権力の暴力】

【菅首相】:五輪「夢と感動の大会期待」

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【菅首相】:五輪「夢と感動の大会期待」

 菅義偉首相は24日、自身も出席した東京五輪開会式について「選手の皆さんの笑顔が印象的だった。世界の皆さんに夢と感動をもたらす素晴らしい大会となると期待している」とツイッターに投稿した。「政府としては、(新型コロナウイルスの)感染対策を徹底し、大会の成功に万全を尽くす」とも重ねて強調した。

 元稿:時事通信社 JIJI.com 政治 【政局・東京オリンピック2020・パラリンピック】  2021年07月24日  09:13:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【天皇陛下】:開会宣言「祝い」使わず 「苦渋の選択」と識者 五輪開会式

2021-07-24 07:54:00 | 【皇室・天皇・褒章・皇后・皇太子・元号・宮家・皇室財産・皇族の戦争責任】...

【天皇陛下】:開会宣言「祝い」使わず 「苦渋の選択」と識者 五輪開会式

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【天皇陛下】:開会宣言「祝い」使わず 「苦渋の選択」と識者 五輪開会式

 天皇陛下が東京五輪開会式で述べられた開会宣言は、五輪憲章の邦訳で定められた「祝い」に代わり「記念する」との表現になった。

東京五輪の開会式に出席し、開会宣言される天皇陛下=23日、国立競技場(AFP時事)

 ■【動画】ブルーインパルス、五輪描く 国立競技場上空にカラーで

 識者は「コロナ禍で五輪開催への賛否がある中、どちらにも配慮した苦渋の選択だろう」と指摘する。

 五輪憲章は五輪の政治利用を禁じており、開会式について「開催地の国の国家元首が以下の文章を読み上げ、開会を宣言する」と宣言文も指定。前回1964年の東京大会で、昭和天皇は憲章通り「第18回近代オリンピアードを祝いここにオリンピック東京大会の開会を宣言します」と日本語で述べた。

 一方、今回の開会宣言で公表された英文は「celebrating」と従来通りだが、陛下は「記念する」と述べた。

 今大会は新型コロナウイルスの感染拡大で1年延期となった末、緊急事態宣言下でほとんどの会場で無観客という極めて異例な経緯をたどった。6月には西村泰彦宮内庁長官が、大会開催によって感染拡大につながることを「陛下が懸念されていると拝察している」と述べ、波紋を呼んだ。

 名古屋大大学院の河西秀哉准教授(日本近現代史)は「国を代表する立場として開会宣言をしなければいけない一方、感染拡大を懸念し、国民統合の象徴として『祝う』という表現はそぐわないとの陛下のお気持ちもあるのではないか」と分析する。

 その上で、「政府は五輪憲章で陛下の出席や宣言文が規定されていることを、国民にきちんと説明しておくべきだった」との見方を示した。 

 元稿:時事通信社 JIJI.com スポーツ (話題・東京オリンピック2020・パラリンピック)  2021年07月24日  07:50:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【東京五輪】:難題丸投げしたIOC コロナ禍で招いた混乱

2021-07-24 07:53:30 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【東京五輪】:難題丸投げしたIOC コロナ禍で招いた混乱

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【東京五輪】:難題丸投げしたIOC コロナ禍で招いた混乱

 開会式直前の20日の国際オリンピック委員会(IOC)総会。

 バッハ会長東京五輪1年延期の秘話を明かすように、世界中にインターネット中継された演説で語った。  

 「昨年パンデミック(世界的流行)が始まった時、選択を迫られた。中止か、延期か。中止は簡単で、(損害を補償する)保険もあった。だが実際、中止が私たちの選択肢になったことはない。IOCは決して選手を見放しはしない」

 主役はアスリート。その言葉にうそはないのかもしれない。ただ、開催可否を決めた影には別の役者がいた。IOC収入の約7割を占める放映権料を支払うテレビ局。彼らへの忖度(そんたく)が、混乱を助長した。

 延期に伴う経費負担減と感染症対策のため、日本側は大会の簡素化を打ち出した。だが、IOCは放映契約を盾に、開閉会式の時間短縮や競技数を減らすなどの規模縮小を拒んだ。現場に無理が生じ、当初の式典演出チームは昨年末に解散した。

 後任のクリエーティブディレクターは出演候補者の容姿を侮辱したことが批判され、3月に辞任。開幕直前になると楽曲の制作担当者やショーディレクターが、過去の問題行動で退場する悪循環に陥った。ドタバタの伏線はあった。

 責任追及の矛先は常に大会組織委員会に向いた。難題を丸投げしたIOCは人ごとのような態度を貫いた。一方でコロナ禍は収束せず、バッハ氏が「五輪の心臓部」と誇る選手村では、入村を拒否する者がいる。

 IOCが「世界で最も厳しい」と強調する感染予防策も、隙が多いとの指摘がある。ほとんどの会場は無観客で、選手を後押しする大声援は聞こえてこない。五輪精神は忘れ去られ、開催だけを目的にした祭典が始まる。 

 元稿:時事通信社 JIJI.com スポーツ 【話題・東京オリンピック2020・パラリンピック】  2021年07月24日  07:53:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【東京五輪】:環境格差、メダル争いに影 日本は「地の利」大きく

2021-07-24 07:53:20 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【東京五輪】:環境格差、メダル争いに影 日本は「地の利」大きく

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【東京五輪】:環境格差、メダル争いに影 日本は「地の利」大きく 

 東京五輪は新型コロナウイルスの影響を色濃く受け、各国の選手が置かれる環境の格差が目立つ大会となる。通常の大会なら過熱する「メダル獲得競争」に影を落としそうだ。

 ■メダル予想、日本は金26個 米データ会社「予測できない大会」―東京五輪

 五輪出場権を得る過程では、世界各地の予選が中止になって不公平感を指摘する声が上がった。日本で各国・地域の選手団が予定していた大会前合宿が、自治体の都合で中止になった例は多数。本番を迎えても感染は収束しておらず、最近の陽性判明で出場不可となった有力選手もいる。濃厚接触者に認定され、サッカー南アフリカ代表のように直前調整に影響を受けた例も出た。

 地方での大会前合宿を断念し、東京・晴海の選手村に直接入ることを選んでも、村内では感染者が毎日のように報告されている。生活にストレスが生じかねない状況で、米体操女子チームは選手村を避け、村外のホテル滞在を決めたと伝えられた。

 日本選手団もレスリングや卓球など多数の選手が、個室利用の可能な味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)の宿泊施設や村外ホテルに滞在。「リスクを考えれば選手村は怖い」と話す関係者もいる。慣れ親しんだNTCの練習施設も利用できる日本には有利で、ある競技団体の強化担当者は「コンディショニングでは私たちに分がある」と言い切る。

 通常以上に「地の利」がある大会で、日本オリンピック委員会(JOC)内では東京五輪の目標として掲げた金メダル30個をクリアできるとの見方も強まってきた。日本選手団の尾県貢総監督は「スポーツは平等の下でやるべきだと思うが、コロナ禍で世界の状況が全く違う。いかんともし難いと感じる」と複雑な心境を口にする。

 元稿:時事通信社 JIJI.com スポーツ 【話題・東京オリンピック2020・パラリンピック】  2021年07月24日  07:50:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【東京五輪】:腹に落ちぬ幕開け 残るものはあるか

2021-07-24 07:53:10 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【東京五輪】:腹に落ちぬ幕開け 残るものはあるか

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【東京五輪】:腹に落ちぬ幕開け 残るものはあるか 

 五輪が始まった東京は、もやもやしている。スポーツの祭典としてあるはずだった祝いの感はなく、どう向き合うべきか戸惑う。コロナ禍でなぜ。腹に落ちる言葉をついに聞けぬまま、なだれ込むように国立競技場での幕開けを迎えた。

お台場で点灯する五輪モニュメント=22日、東京都港区

お台場で点灯する五輪モニュメント=22日、東京都港区

 

 ■【特集】東京五輪、迷走の8年 開催決定から史上初の延期、そして…

 8年前の秋、当時の安倍晋三首相が東日本大震災による原発事故汚染水を「アンダーコントロール」と断じ、招致を勝ち取った。復興が開催理念になって福島で競技や聖火リレー出発が組まれたが、うわべの理念もやがて置き去りになった。

 コロナに打ち勝った証しにすり替わり、菅義偉首相の下、それも難しいとみるや団結や絆といった言葉が出てきた。大義はなく、開催ありき。政治のみならず、五輪に関わるリーダーたちが繰り返した根拠なき「安心、安全」は人々の心に響かなかった。

 国際オリンピック委員会(IOC)は競技団体や加盟国をつなぎ留める命綱の放映権料を守るため、開催を前提に強権的であり続けた。物言わぬ日本。政治的な意図があり、IOCも同じベクトルだった。世論をはねのけて突き進み、ある大会関係者は「歓迎されない五輪になる」と嘆いた。

 大会は、終われば歴史の一部になる。のちに振り返ったときに、コロナ禍で強行された2度目の東京五輪に何か語るべきことはあるだろうか。

 「アスリート・ファースト」という横文字はいつしか聞かれなくなった。為政者やリーダーが都合よく口にしてきた空虚な言葉に力はない。理念も大義もなく、祝祭を感じられない五輪が始まった。それならせめて、アスリートの技と勝負が記憶に残る瞬間が少しでもあるといい。

 元稿:時事通信社 JIJI.com スポーツ 【話題・東京オリンピック2020・パラリンピック】  2021年07月24日  07:50:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする