終戰から七十九年。
私が生まれる前の、經験してゐない太平洋戰争の事實をもっとも實感するのが、京濱急行線の旧平沼橋驛跡。

このブログでもこれまでに何度か取り上げてきた、昭和二十年五月二十九日の、米國軍による橫濱大空襲の遺構。
この空爆により平沼橋驛は炎上し、その後に廢止となる。
廢止後もホームを取り壊さず敢へて遺してゐる京濱急行の心意氣に、私は心から拍手する。
日本各地において、空襲体験を語る方が高齢化し、いまは意志を受け繼いだ次世代、次々世代の人たちにより活動が續けられてゐる所もあると聞くが、旧平沼橋驛はさうした空襲の殘酷さを、七十九年を經た令和現在も現役で、無言に強く語り續けてゐる。