「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          老人とお中元

2007-07-11 05:39:54 | Weblog
お中元の季節である。定年を待たず”現役”を去ってから四分の一世紀
になる。老夫婦だけの家には、ほとんどお中元は届かない。が、逆にお
中元を贈る手間も煩わしさも要らない。若い時、営業をしていたころ毎年
デパートから同じような品が届き、処分に困った当時が懐かしい。

そんなわが家にお二人から、毎年心の困ったお中元が几帳面に届く。僕
とはまったく利害関係はない方々である。僕の行っていた国際ボランティ
ア運動に共鳴して、その”応援歌”として贈って頂いているようだ。

梅雨の晴れ間をみて、昨日近くのスーパーへ、お二人へのお返しを探しに
出かけた。「全国一律送料ゼロ」と大書した中元コーナーは、食品、お酒、
日常品などの贈物の”定番”が会場狭しと陳列してあったが、僕は結局買
わずに帰った。いま一つ、気が進まないのだ。

現役の時もそうだった。盆暮れの贈物に”定番”を送るのには抵抗があっ
た。お世話になった人への贈物にはやはり心のこもった品を贈りたかった。
家で処分に困るものを贈っても喜ばれない。幸い、今はITで全国各地の贈
物が簡単に検索できる。お二人には、この中から贈ることにした。

年金生活者では収入が限られている。正直言って贈物の交換は負担である。
しかし、加齢とともに”世間が狭く”なってくる老人には、逆に友人、知人に
”健在”知らせるには好いことだ。ただ値段が高すぎる。高齢者用のリーゾナ
ブルなものがあればよいのだがー。