「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       師走 家庭クリスマス・イルミネーション

2007-12-02 06:11:26 | Weblog
早や師走である。12月をなぜ師走と呼ぶのか語源は判らないが、一説には昔は
師(先生)は貧乏で、年の終わりの極月には、借金を清算しなくてはならない。そ
のやりくに駈けずりまわったからだという。それはどうか知らないが、戦前の師走
は子供心にも、なんとなくせわしかった記憶がある。街を行く人が寒そうに背をま
るめ、凍てつく道を走るように歩いていたーこれがこの時季の東京の原風景であ
った。

季節感の喪失した東京では、一度からっ風が吹いただけで、小春日和が続いて
いる。気候までが昔と変わってきた。そんな中で、家の周囲のリッチな家のクリス
マス・イルミネーションが夜空に映え始めた。今年は”天神様"の隣家も装飾をした。
わが家の四方50mにはなんと4軒も飾りつけをしている。すっかり師走の風物詩
化してきた。

かって都会では、歳末風景の一つとして銀行の前には大きな門松が立っていた。
金持ちの家の門前にも"富”を象徴するような大きな門松が飾ってあった。森林保
護の立場からか、これらの門松が消え、最近は形だけの松の枝が玄関先に飾っ
てあるだけの家が増えた。

家庭のイルミネーション販売のTVコマーシャルによると、一晩中電飾しても電気代
は百数十円だという。第2次オイルショック後だったと思うが、テレビ局が深夜放送
を中止したことがあった。原油価格が高騰を続け、ものみな値上がりの世の中だが
あの当時に比べれば日本経済の足腰はしっかりしてきたのだろうか。経済にうとい
僕にはわからない。