「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

    黙っていてはいけない「従軍慰安婦」決議

2007-12-20 05:41:26 | Weblog
またまた「従軍慰安婦」に対する非難決議である。7月の米下院、11月のオラ
ンダ、カナダ両下院についでEU(欧州議会)決議である。これに関連して産経
新聞のコラムニストが「やれやれ。こうした反日的な政治運動は一切、これを
無視するのが最良の対応という見方がある。多分そうだろう」(12月7日同紙)
と落胆していた。しかし、果たして”無視”するのが最良の対応だろうかー。

僕の知り合いが主宰する「主権回復を目指す会」から早速、コラムニストを批
判するメールが届いた。同会は12月13日、在京のオランダ、カナダ両大使館
に街宣デモをかけ「従軍慰安婦」に関する両国議会の反日決議に対する抗
議文書を手渡した。(http://jp.youtube.com/shukenkaifuku1) 7月の米下院
決議のさいには超党派の一部の政治家を中心に米国の有力紙に反対の意
見広告をだした。が、今回は政治家もマスコミも沈黙したまま。外務省がどん
な動きをしたのかー一般にはわからない。

産経のコラムは”気高き戦場の慰安婦”というタイトルで戦中の慰安婦と兵隊
との関わりを書いているが、それも当時の一面であろう。しかし、最も大事なの
は米国や欧州が決議している「従軍慰安婦」が存在しないことだ。どうせ外国人
には言っても解らないと、腰を引くのは歴史に対して忠実ではない。EU決議は
法的拘束はないが、5億のヨーロッパ民意の代表機関の決議である。間違った
世論に対して”多分そうだろう”というのは敗北主義で、言論人として許せない。