「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

           「謝罪」のこの一年

2007-12-12 06:07:19 | Weblog
テレビのニュースを見てイヤなのは、何人かの男たち(時には女性)がガンクビ
そろえて”申し訳ない”と頭をさげるシーンだ。本人たちの自由意思なのか、テレ
ビ会社のヤラセなのかー。みっともない。不思議と頭を下げると、薄くなった髪の
毛だけが印象に残る。

今年一年を代表する漢字の候補に「謝罪」の「謝」の字が上がっていた。確かに
この一年振り返ると、安倍前総理の突然の辞任に対する国民への謝罪、小沢民
主党代表の辞任声明を一日で撤回した「謝罪」茶番劇。ミートホープ、赤福、不
二家,北の家族、船場吉兆などなどの「偽装」への謝罪。政治家では柳沢前厚労
相の”女は産む器械”久間前防衛相の”原爆仕方がない”失言への「謝罪」など。

テレビ・タレントのジローラモ氏も2007年を振り返り、日本全国ひたすら謝っている
絵しか浮かんでこない、と新聞のコラムに書いていた。なんでも謝ればすむ、という
ものではない。安倍前総理は訪米のさい、する必要もない「慰安婦」問題で謝罪を
繰り返した。こんなに「謝罪」が多いと、あとで舌を出しているのではないかと疑い
たくなる。

そうかといって、今回の年金処理をめぐる政府の”開き直り”をみると「謝罪」の気持
など毛頭ない。参院選で安倍前総理が先頭にたって、年度内解決を公約していたの
に、あれは”選挙”用だった、と詭弁を使っている。「謝罪」の気持ちすらなくなったの
か、あるいは、このように”開き直る”のがよいかー。問題は「謝罪」するようなことを
しないことなのだが。